集英社文庫の検索結果
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彩無き世界のノスタルジア
過去を捨て、裏社会で生きる「交渉屋」のキダ。キダに仕事を発注、交渉時に使用する銃器や爆発物を調達するなど、表向きの輸入代行業とは別に裏稼業を営む会社「川端洋行」に、ある日両親を殺されたという少女・彩葉(いろは)が訪れる。その子の世話を押し付けられたキダは彩葉を匿うことになり、奇妙な共同生活がスタートする。彩葉と暮らすうち、孤独に暮らしていたキダの世界に鮮やかな色が満ちていく。しかし、その裏で蠢く影が、次第にキダを飲み込もうとしていた。やがて明らかになる彩葉の真実とは――。『名も無き世界のエンドロール』の結末から五年後、切なく忘れがたい「企み」の物語。 -
インパラの朝 ユーラシア・アフリカ大陸684日
【第7回開高健ノンフィクション賞受賞作】広大なユーラシア大陸を横断し、イスラム圏の国々を越えてアフリカ大陸へ――。絵葉書を売るカンボジアの少女に凜とした生きる意志を感じ、排他的な印象を抱いていたイランで受けた細やかな配慮に戸惑い、ザンビアでは貧富についての議論を交わす。周囲の声に惑わされず、自らの素直な感覚を頼りに47カ国を旅した著者が綴った684日間。 -
浮雲心霊奇譚 赤眼の理 分冊版
絵師を目指す八十八(やそはち)の姉が奇妙な行動をとるようになった。幽霊の類の仕業らしく、話も通じない。困った八十八は憑きもの落としの名人に会いに行った。その男は肌が異様に白く、両眼に赤い布を巻いていた。死者の魂が見えるという破天荒な男に惹かれ、八十八は共に数々の事件に関わっていく――。「霊を祓(はら)えば、もう戻れなくなる」最強憑きもの落とし見参! すべてのエンタメファンに捧ぐ、幕末ミステリー開幕! 神永学10周年記念作品。『心霊探偵八雲』のルーツがここに! 浮雲心霊奇譚 赤眼の理 分冊版、第一巻※本電子書籍は『浮雲心霊奇譚 赤眼の理』の電子分冊になります。 -
牛と土 福島、3.11その後。
【第37回講談社ノンフィクション賞、第58回日本ジャーナリスト会議賞(JCJ賞)受賞作】東日本大震災、福島第一原発事故で被曝地となった福島。警戒区域内の家畜を殺処分するよう政府は指示を出した。しかし、自らの賠償金や慰謝料をつぎ込んでまで、被曝した牛たちの「生きる意味」を見出し、抗い続けた牛飼いたちがいた。牛たちの営みはやがて大地を癒していく―。そう信じた彼らの闘いに光を当てる、忘れてはならない真実の記録。 -
失われゆくものの記
近江の琴糸、月瀬の奈良さらし、越後の筆匠、佐渡の人形遣い、雪の中の瞽女たち、信濃の山蚕、忘れられた巨桜たち……。昔ながらに手間と日数をかける職人の精緻な手仕事と、日本の山野の美は、まさに滅びようとしている。各地を訪ね、痛恨の思いと復興への願いをこめて書きしるす、記念碑的ルポルタージュ16章。 -
宴の前
隠された利権、過度な忖度、県民性の謎…。あらゆる選挙戦の中で最も闇が深いのは地方知事選だ! 知事の後継者が、選挙告示前に急死。後継候補を巡る争いに、突然名乗りを上げたオリンピックメダリスト、地元フィクサーや現職知事のスキャンダルを追う記者の思惑が交錯する。これまで四期連続当選してきた現職県知事・安川(76歳)は、今期限りでの引退を決める。後任については副知事の白井に任せるということで内々に話がまとまっていた。しかし、選挙告示の2ヶ月前に白井が急死し、次期知事候補は白紙に戻る。一方その頃、地元出身でオリンピックメダリストの中司涼子(42歳)が、突如知事選への出馬を表明する。マニフェストに「冬季オリンピックの誘致」を打ち上げ、一気に有力候補に躍り出る。混沌した様相はさらに加速し――。圧倒的な権力を持つ「地方の王様」を決める熾烈な争い。選挙小説の新機軸! -
心淋し川
江戸、千駄木町の一角は心(うら)町と呼ばれ、そこには「心淋し川」と呼ばれる小さく淀んだ川が流れていた。川のどん詰まりには古びた長屋が建ち並び、そこに暮らす人々もまた、人生という川の流れに行き詰まり、もがいていた。青物卸の大隅屋六兵衛が囲っている年増で不美人な妾のおりきは、六兵衛が持ち込んだ張形をながめているうち、悪戯心から小刀で仏像を彫りだし…(「閨仏」)。飯屋を営む与吾蔵は、根津権現で小さな唄声を聞く。荒れた日々を過ごしていた与吾蔵が捨ててしまった女がよく口にしていた唄だった…(「はじめましょ」)など、生きる喜びと哀しみが織りなす全六話。第164回直木賞受賞作。 -
エンジェルフライト 国際霊柩送還士
【第10回開高健ノンフィクション賞受賞作】異境の地で亡くなった人は一体どうなるのか――。国境を越えて遺体を故国へ送り届ける仕事が存在する。どんな姿でもいいから一目だけでも最後に会いたいと願う遺族に寄り添い、一刻も早く綺麗な遺体を送り届けたいと奔走する“国際霊柩送還士”。彼らを追い、愛する人を亡くすことの悲しみや、死のあり方を真正面から見つめる異色の感動作。(解説・石井光太) -
エンド・オブ・ライフ
全国の書店員が選んだ「Yahoo!ニュース|本屋大賞 2020年 ノンフィクション本大賞 受賞作。 ベストセラー『エンジェルフライト 国際霊柩送還士』『紙つなげ! 彼らが本の紙を造っている 再生・日本製紙石巻工場』の著者が、こだわり続けてきた「理想の死の迎え方」に真っ正面から向き合った。2013年に京都の診療所を訪れてから7年間、寄り添うように見てきた終末医療の現場を感動的に綴る。 「命の閉じ方」をレッスンする。 200名の患者を看取ってきた友人の看護師が病を得た。「看取りのプロフェッショナル」である友人の、自身の最期への向き合い方は意外なものだった。残された日々を共に過ごすことで見えてきた「理想の死の迎え方」とは。在宅医療の取材に取り組むきっかけとなった著者の難病の母と、彼女を自宅で献身的に介護する父の話を交え、7年間にわたり見つめてきた在宅での終末医療の現場を静かな筆致で描く。私たちに、自身や家族の終末期のあり方を考えさせてくれる感動ノンフィクション。 -
A3
【第33回講談社ノンフィクション賞受賞作】判決の日、東京地裁で初めて完全に「壊れている」麻原を見た著者は愕然とする。明らかに異常な裁判に、誰も声をあげようとしない。麻原彰晃とその側近たちを死刑にすることで、すべてを忘れようとしているかのようだ―戦後最凶最悪と言われたオウム事件によって変わってしまった日本。麻原とオウムを探り、日本社会の深層を浮き彫りにする。 -
おいしい家族
母の三回忌、実家である都内の離島に帰省した橙花。都会暮らしに疲れた橙花にはちょうどよい休暇だった。故郷に暮らす一つ年下の弟の翠は、スリランカ人女性と結婚し、間もなく新しい命が誕生する予定。実家に着くと、橙花を出迎えたのは、母のワンピースを着た父だった! 唖然とする橙花に追い討ちをかけるように、夕食の席に現れたのは、見知らぬ中年男・和生と、その娘で生意気な女子高生・ダリア。そして父はこう宣言した。「父さんな、あたらしい家族の母さんになろうと思う」。性別、血縁、国籍、あらゆる壁を超えた、あたらしい家族の誕生を描いたユートピア小説。 -
黄金の刻 小説 服部金太郎
明治七年。十五歳の服部金太郎は、成長著しい東京の洋品問屋「辻屋」の丁稚として働いていた。主人の粂吉は、金太郎の商人としての資質を高く評価し、ゆくゆくは妹の浪子と結婚させ、金太郎を辻屋の一員として迎え入れようとする。だがそんな思いとは裏腹に、金太郎は、高価ゆえに持つ人の限られていた「時計」に目をつける。鉄道網の発達により、今後「正確な時間」を知ることの重要性が高まると見抜いていたのだ。いずれは時計商になりたいという熱い想いを粂吉に伝えるが…。経済小説の名手が史実をもとに描く、世界的時計メーカー「セイコー」創業者の一代記! -
黄金旅程
装蹄師の平野敬は、北海道の浦河で引退した馬の世話をする養老牧場を営んでいる。敬が注目している馬・エゴンウレアは日高の小さな栗木牧場生産の最高傑作と言われるが、気性が荒く、プライドも高い馬で誰もが調教に手を焼いていた。以前エゴンに装蹄したことのある敬は、初めて彼に触れた時、間違いなく超一流の資質を秘めた馬だと確信していた。敬は、覚醒剤所持で服役していた元騎手で幼馴染の和泉亮介の才能を信じ、エゴンの乗り役を頼むことに。調教を重ねるうち、エゴンが自分の意志で走る姿を見せ始める。エゴンに人生を託した人々の想いは、二勝馬脱却への奇跡を呼び起こせるのか――。直木賞受賞第一作。 -
逢魔が時に会いましょう
大学4年生の高橋真矢は、映画研究会在籍の実力を買われ、アルバイトで民俗学者・布目准教授の助手となった。布目の現地調査に同行して遠野へ。“座敷わらし”を撮影するため、子どもが8人いる家庭を訪問。スイカを食べる子どもを数えると、ひとり多い!? 座敷わらし、河童、天狗と日本人の心に棲むあやしいものの正体を求めての珍道中。笑いと涙のなかに郷愁を誘うもののけ物語。