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エンブリオ――それは受精後八週までの胎児。天才産婦人科医・岸川は、人為的に流産させたエンブリオを培養し臓器移植をするという、異常な「医療行為」に手を染めていた。優しい院長として患者に慕われる裏で、彼は法の盲点をつき、倫理を無視した試みを重ねる。彼が次に挑むのは、男性の妊娠実験…。神の領域に踏み込んだ先端医療はどこへ向うのか。生命の尊厳を揺るがす衝撃の問題作。
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Posted by ブクログ
天才産婦人科医、岸川。 胎児から取り出した脳や卵巣を使っての移植手術、またファームにて人工的にエンブリオを作り出し、臓器培養も手がけている。 そして次に行っているのは男性の妊娠。 次巻に続く。
エンブリオ―それは受精後八週までの胎児。天才産婦人科医・岸川は、人為的に流産させたエンブリオを培養し臓器移植をするという、異常な「医療行為」に手を染めていた。優しい院長として患者に慕われる裏で、彼は法の盲点をつき、倫理を無視した試みを重ねる。彼が次に挑むのは、男性の妊娠実験…。神の領域に踏み込んだ先...続きを読む端医療はどこへ向かうのか。生命の尊厳を揺るがす衝撃の問題作。 さすが帚木さん!すごく興味深く読めたしほんっとうに面白い! ただ岸川の人となりがあまりイメージできないような・・・
まずミステリーとして見るならば、全体を貫くストーリーや様々な仕掛けと呼ぶに値する伏線などは秀逸だと思うし、早く先の展開を読み進めたくなる気持ちははやるばかりなんだけど、肝心なところの多くが明かされぬまま、おそらくは意図的に曖昧なまま置いて小説は閉幕しているので、何だかかゆいところに手が届かないような...続きを読む、指に刺さった棘がなかなか抜けないようなモヤーっとしたものが残る。 ただ、あえてそんな不満点から述べてしまったけれど、この小説の最大にして唯一のテーマはそういった類のものではないので、謎の多くが明文化して示されていないというモヤモヤ感を打ち消して余りある満足を読後は得ることができた。 じゃあそのテーマとは一体何なのかと問われても一言では言い表せられないのがもどかしくもあり、自分の知識、語彙の至らなさが嘆かわしくもあるのだが、とにかく、21世紀の最先端生殖医療とはここまでのものなのか、と素直に驚いたし、また非常に陳腐で月並みな表現なんだけど、生命発生のメカニズムというものに人の手を加えることについての是非なんかに関しても、どんな読者だってこれを読めば少なからず考えを及ばさざるをえない、そんな圧倒的で根源的な問い掛けを大いに感じた。 「自然」という言葉は、たとえば木の枝を集めて巣を作るビーヴァーにも、山を削り木を伐ってビルディングを建てる人間にも等しく用いられるべきである、という考えを私は持っているんだけど、その延長線上、とまで言えるのかどうかは分からないが、作中に登場する“生殖活動に人為的に手を加えることを背徳的というのならば、自然な生命の終焉を阻害するすべての医療行為はあまねく認められないことになる”という主旨の表現には強く共感を覚える。 本当にそうだと思う。 できる限り病や怪我や死というものを遠ざけよう遠ざけようとしているすべての医療行為は、広義で言えば“神の意志”に反している。 癌を早期発見して外科手術によって根治させるのは推奨するけれど、たとえ患者の望みであっても受精のメカニズムをいたずらに人の手が左右することはあってはならない、と勝手にどこかでラインを引いてしまい、あたかも人間が神の意志を代弁しているかのように振る舞うことこそが、最も背徳的なのかもしれない。 それにしたってこの作品の主人公のように、一方では不特定の患者たちの幸福を実現するためという信念で以って既成の倫理を無視する先端治療を行い、他方では邪魔になった人間の命を虫けらのごとく消し去るなどという完全乖離したアイデンティティの持ち主なんているわけないよ、それ以外の部分では極めて常識的かつ聡明な人格と知性を備えながらさあ、と読者に思わせてしまうところがほんの少しだけ残念。
帚木さんの書く医療サスペンスが好き。本当に恐ろしいものは、悪意なんかじゃないというこを知った。岸川が行う行為は、自分の栄誉のためや金儲けのためじゃない。ただ岸川が持つものは、純粋な科学の追求。飽くなき好奇心。人間は、倫理という曖昧なものによって形作られてるって実感。それを失くした、というより持ってい...続きを読むない岸川は、神か悪魔か。エンブリオを使った医療云々ももちろん面白かったけど、今回は岸川の人間性がまた興味深く、かなり印象深い作品になっている。岸川が行う数々の行為は倫理的にはもちろん、時に法律的にも問題を孕むけれど、彼が目指す医療の姿には考えさせることが多い。でも医療に関する法律は日々変わっているし、倫理観も変わってくる。今は岸川の行為に反感を抱いても、いずれ普通になるかも。それに、医療に助けられて生き長らえている私たちは、簡単に岸川を批判することはできないとも思う。
「エンブリオ」というのは受精後八週までの胎児のこと。 産婦人科医の岸川は、人為的に流産させたエンブリオや、様々な手を使って手に入れた卵巣等を培養し臓器移植をするという異常な医療行為を行っていた。 その技術は異常ながらも、世界の最先端をいっている。 しかし、そうなるともう歯止めが効かなくなってくる…次...続きを読むは男性の妊娠実験… とにかく、全体的にかなり衝撃的な内容。 2018.11.25
エンブリオ―それは受精後八週までの胎児。天才産婦人科医・岸川は、人為的に流産させたエンブリオを培養し臓器移植をするという、異常な「医療行為」に手を染めていた。優しい院長として患者に慕われる裏で、彼は法の盲点をつき、倫理を無視した試みを重ねる。彼が次に挑むのは、男性の妊娠実験…。神の領域に踏み込んだ先...続きを読む端医療はどこへ向かうのか。生命の尊厳を揺るがす衝撃の問題作。
大学で研究する内容に近いジャンルだったので手にとった一冊。 生殖医療において、法的な規律がちゃんとしていない事実を再認識させられた。学会の中での規律が暗黙の了解のルールになっている現在、法的処置も取らねば岸川のような医師が現れる可能性も否定できない。 ただ、倫理的問題が一切無くなれば、生殖医療、再生...続きを読む医療での技術開発スピードが急速に上がるであろうことも事実。生殖器官、配偶子から受精卵、着床時、妊娠、出産......、どこからが倫理的問題が発生するのかと改めて考えさせられる一冊。 下巻も気になる。
小説でなければ書けなかった医療現場の飽くなき探究心、生命誕生にどこまで人為的な行動が許されるか?そして日本の医療の法的規制のない事実。倫理とか常識とかいった心情に訴えるだけで、現実として未出生になる胎児は、年間出生胎児とほぼ同数か倍数に百万から二十万という事実。特に医学・医療が延命に対して先端医療...続きを読むが認められるのならば、生命誕生にはどうななのか?という課題を衝き付ける13章は読ませる。 山中教授のノーベル賞受賞報道の頃に本書の紹介文があり知りました。子孫を残していくという本能に近い部分と、それが叶わなかった人にも機会を、ここではips細胞発見まえだったので、血縁ある胎児細胞を移植に利用するという未来医療。突き詰めればつきつめるほど人の業が見えてくる。 読み始めて程なく濡場があったり、モロッコ観光があったりは 、散漫になってどうもいただけなかった。
SF(実際現実がどこまで行ってるか知らんけど)映画なとこと小説らしい書き方流れ(お約束的な)。おもしろいし安定感(引き込まれる)だけど物足りないような(下巻の展開に期待)。とともに下巻しだい。
てっきり『インターセックス』の後の話だと思って読んでいたのですが、前の話だったのですね。『インターセックス』に少ししか登場しないのになぜか存在感を放っている人物が生き生き描かれています。 もしかして、こちらも推理小説仕立てなのでしょうか?だとすると『インターセックス』でちょっとなぞのままだったところ...続きを読むのパズルのピースが嵌るのかも。と言うわけで、下巻に乞うご期待。
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