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分裂病と覚醒剤中毒の治療・研究に成果を上げている、南仏マルセイユの大学病院解剖実習室で、首なし死体が発見された! だが、被害者とおぼしき元患者のカルテは消えている。疑惑を抱き、調査を始めた日本人精神科医・水野の周囲で次々に起こる、不可解な事件。暗号名〈カシスの舞い〉の意味するものは。そして、脳研究所で行なわれている実験とは――。戦慄の医学ミステリー。
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Posted by ブクログ
帚木氏の作品は良い。全作通して貫いているヒューマニズムには本当に天晴れ!である。主人公は自分の地位を捨ててでも正しいことに向かう。その姿勢を読んでいると人間も捨てたもんじゃないんだなぁ〜とうれしい気持ちになってくる。それにしても・・・大学病院ってなんだか怖いなぁ〜。人体実験が必要なことは医学の向上の...続きを読むためにも必要なことなのはわかっているけれど、実際自分がやられたらね・・・。
2014.2.2ー4 フランスで日本人医師が巻き込まれる分裂病と覚醒剤中毒の人体実験に纏わるミステリー。 自然の狂気、人工の狂気、知的狂気、禁欲の狂気それぞれが、カシスの美しい描写と共に一連となり描かれている。
分裂病と覚せい剤中毒の研究をするフランスの大学病院を舞台に起きたバラバラ殺人をきっかけに脳研究所での人体実験があばかれていく。 この世には4つの狂気があるという。
再読。 前二作に比べて、なんとなく物足りない。テーマそのものは精神医学における人体実験という重いテーマで、その分の読みごたえはあるが、水野とシモーヌや剣道の仲間たちという緯糸が、経糸とうまく絡んでいないように感じる。 一番面白く読んだのが、最後のシモーヌの手紙だった。この手紙部分で、この話の全...続きを読むてが語りつくされてしまうところが物足りなさの根っ子か。
実験用のラットを手に入れるように 人間を手に入れる へえーそうなんかい、凄いじゃん 南フランスのマルセイユ、カシスを舞台に広げられるコワーイお話の中に 帚木蓬生の作品「深い」を再認識 書かれた1983年と言えば帚木蓬生はまだ36歳 彼にも「シモーヌ」はいたのかな ――帚木蓬生氏の作品に接して...続きを読むいつも感じるのは、一種の清冽なロマンティシズムである。〈解説より〉
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