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Posted by ブクログ
幽霊になってしまった男の話。
幽霊の先輩に、いろいろ教えてもらう。
他の幽霊も、けっこういますよ的なお話があったかと思うのですが、あんまり幽霊は出て来ませんでした。
これは、主人公が積極的に、幽霊とはかかわらなかったというだけのことかも。
幽霊なのに記憶喪失という設定が効いています。
なんか、悪役もみんな、それなりに魅力的ですよねぇ。主人公自体も、彼女を守りたいと思ってはいるけど、それほど悪役に憎しみを持っていたり、復讐をしたいと思っているわけではない。それよりは、淡々と真実を知りたいというのがあります。
その淡々としたところ、でも、不思議な泥臭さはあって、石田 衣良の書く物語は、なんか人が生きているなぁという感じがします。
ラストのどんでん返しも、でも、聞いたらものすごくなっとくした。
それでも、それでも、その中に「本当のこと」も、「優しさ」もあるのだなぁと。
それでも、「大事」なのだなぁと。
そして、それは彼の初体験での出来事へのメッセージでもある。
良い話です。
Posted by ブクログ
本作を読んで、映画『ゴースト/ニューヨークの幻』を連想しない人はいないのではないか――そう思わされるほど、両者の骨格は酷似しています。
不慮の死を遂げ、幽霊となり、限られた能力のなかで愛する人を守りながら自らの死の真相を追う……大まかなプロットを抽出してしまえば、本質的には同じ物語だと言わざるを得ません。
確かに、石田衣良ならではの洗練された筆致や、緻密に練り上げられたストーリー展開には確かな読み応えがありました。
それでも、最後まで既視感というノイズを拭いきれないまま読み終えることとなったのは、少し残念でもあります。
あまりの類似ぶりに、これは意図的なオマージュなのだろうか?と勘繰ってしまったのも事実です。
とは言いつつも、それでもなお物語に引き込まれてしまう魅力はありました。
特にプロローグから前半の「フラッシュバック」の章は、『ゴースト』のような(言葉を選ばなければ)通俗的なエンタメ感とは明らかに一線を画しています。
むしろ高貴で格調高い文体による圧倒的な美しさを放っており、文学作品ならではの醍醐味を感じました。
Posted by ブクログ
投資家の純一は何者かによってころされ幽霊として目が覚める。幽体として生活していくうちに真実を知りたくなり調べていくうちに不可解なお金の流れに辿り着く。
自分がころされて幽体となった後幽体生活を楽しみながら自分の事件の真相を知りたくなって動き出すSF &ミステリー小説で暗い話しなのかと思ったが、それだけじゃなくて後半に連れて小説の世界観に引き込まれていった。
何より主人公がいい、生まれながらの障害に親に捨てられて人間不信な純一、不器用で臆病だから信じた人に対してどうやっても悪になれないお人好しだけどその人間らしさがとても好感がもてました。
小説を通して純一の生涯を見てきたからかラストはわかってた。純一が選択することもその選択に一生懸命悩むところもそういう人だよね仕方がないなぁと読みながら苦笑いして見送るような気持ちで読み切りました。
序盤は状況の説明が多く読み進めにくいため読書初心者向けではない。さらに登場人物たちの行動や考えにうまく溶け込めないところもあるので人によって苦手と感じる部分はある。だけど最後まで読んでみれば引き込まれる小説なので本好きは一度読んで欲しいと思った
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