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恋愛にも大学生活にも退屈し、うつろな毎日を過ごしていたリョウ、二十歳。だが、バイト先のバーにあらわれた、会員制ボーイズクラブのオーナー・御堂静香から誘われ、とまどいながらも「娼夫」の仕事をはじめる。やがてリョウは、さまざまな女性のなかにひそむ、欲望の不思議に魅せられていく……。いくつものベッドで過ごした、ひと夏の光と影を鮮烈に描きだす、長編恋愛小説。
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繊細さと透明感のある作品
リョウはコールボーイ。たとえ彼がVIPクラスの相手をする「特別な男の子」になったとしても、やっていることが売春であることには変わりありません。 売春という行為は、私には考えるだけでもとても抵抗がありますし、それをする人を認める気も全くないのですが、それでもこの作品を読んでいると、その価値観を人に押し...続きを読む付けるのも、どうなのだろうと考えさせらました。 リョウに仕事を辞めさせたがった彼女の気持ちはとても良く分かりますし、その行動もきっと間違ってはいなかったと思います。 それでも、彼女の正義感の押し付けが、まるで言葉の暴力のように感じられてしまったのです。 何が「普通」で、何が「混線している」かなどということは、人の数だけ違った答があるのでしょうね。 一応世間では、大多数が支持する答が「普通」ということになっているのでしょうけれど、それが本当に「普通」なのかどうかは誰にも分からないこと。 VIP相手の「特別な男の子」のアズマくんは自分のことを「混線している」と言い切っていますが、彼の想いは限りなく純粋です。 それを「普通じゃない」と切って捨ててしまうことは、私には到底できません。 その上、静香に「あなたのいいところは全部、自分のなかで閉じている」とまで言われたリョウが、この仕事によってやりがいと感動を知り、人間的に大きく成長することになるのです。尚更どうこう言えるわけがありません。 主人公の職業柄、当然、艶っぽい場面もとても多いのですが、まるで淫靡ではなく、逆に爽やかさすら感じてしまいました。 きっとリョウが、セックスを通して様々な"人間の本質"を見つめているからなのでしょうね。 読む人を非常に選びそうな作品ではありますが、この繊細さと透明感は格別。 この作品を読んでいると、まるで水の中を浮遊しているような、なんとも言えない感覚があり、それがとても心地よい作品です。
#切ない #深い
Posted by ブクログ
セックスの描写がとても多いが、作者のセックスに対する敬意が表れていて嫌な感じがしない。むしろどんなセックスでも美しく表している。ストーリーも飽きがなく、それぞれのキャラクターも魅力的で3部作すべてのファンになった。
主人公の一夏の出来事が描かれているのに、何年も時間が過ぎているように感じた。 それだけ主人公が女性1人1人をみて愛情をかんじていたのかも知れないと思う 一夏ということで、終わり方は急だったけれど、だからこそよかった
今でこそ漫画やドラマなどで女風という言葉が知られ始めた中、2004年にこの話を書いているのはすごいなと思った
多くの人は寂しさや孤独、色んなものを抱えて生きていて癒しを求める。 求めるもが"性"であってもおかしくもなんともない。 人間として純粋な欲望の1つだから。 女の心を覗ける一冊。
久々の星5。まさかこんなに好みだとは! 石田衣良はお人柄が大好きでテレビ出演やエッセイは追っていたんだけど小説はあまり読んでこなくて、その理由が本作を始めとした性愛描写の強そうな作品を読まず嫌いしていたからなのですが、読んでよかった。いま読んでよかった。若い頃読まなくてよかったと思いました。若さゆ...続きを読むえの潔癖でこの作品の美しさを受け取れなかったらと思うと勿体ない。 人と人がつながる話だった。誰にも言えない性癖や欲望は孤独そのもの。リョウくんはそんな孤独を受けとめて寄り添い共有することができる。他人に孤独を見せるのは簡単じゃなく見せてもらうのも簡単じゃない、亡くした母への想いを一人孤独に抱え続けてきたリョウくんはそういうのを肌でわかってるから娼夫の仕事にピタっとハマってあっというまに上り詰めちゃうんだけど、リョウくんはずっと等身大の(ちょっと浮世離れした知的な青年すぎるけど)モラトリアムな大学生で、だからか過激な性癖やプレイが描かれても読んでて全然置いていかれませんでした。売春だ、と断罪してくるメグミちゃんがわたしたちの倫理観を代弁してくれたり、それによってリョウくんのこの身売りが結果的に儚い一夏の冒険になったのも素敵な余韻を残していて。わたしがリョウくんを買ったんじゃないかと思わせる、まだどの小説にも寄り添ってもらっていなかったある種の孤独感がすっと癒えていくような瞬間があった。石田衣良の懐の深さがなせるわざなのかもしれないけど、なんかな、ずっと救済でした。 東京の具体的な地理とか身の回りの具体物の描写のひきだしが多くてさすが衣良さん〜となったし、さまざまな比喩、とくにセックス場面における言葉選びが洗練されていてどの場面も読んでて終始気持ちよかった。とか、こういい作品読むと感想が抽象的になるよね。性は生でしたねぇ。逝年も読む。
溶けて気が遠くなりそうだ
陶酔してみたい自分がいる。 綺麗なものも、とんでもないものも ありありと描かれている。 とんでもないものも見たいが、 やはり綺麗なものを見られるときは なおさら良い。 上手く描写するものだなあと思う。 描かれている綺麗なものと 自分が一体になって 溶けて気が遠くなりそうだ。 ...続きを読む自分とは違うとも感じる。 そんなにこんな世界に 居られるものじゃない。 こういう世界があるんだなあと ありそうな世界として 外には感じるが、 心が一体化する、このひと時。
#アツい #切ない #エモい
人間の欲には際限がない。 私にはその欲があまりない。 しかし、この際限ない欲を、小説にて覗き見る欲は背徳感も相まって非常にあるようだ。二時間ほどで読み切ってしまった。 この様な狂気を孕んだ事象が実際に日々起こっているなんて、どんな荒唐無稽な設定のSF映画よりも信じられない。 普通過ぎる自分が少し悔...続きを読むしくもある。
映画が良かったので原作をチェックしたら、続編もある、との事でまずは読んでみた。映画のシナリオは概ね原作に忠実だったようで、展開はわかっているので、表現や情景を中心に味わったが、こういう場合大抵は映画のビジュアルに引きづられるものなのに、そうでもなかったのは作者の筆力か(あるいは映画の脚色がイマイチな...続きを読むのかw)。 娼夫という仕事を通じて成長する主人公が爽やかに描かれ、女性やセックスに対するおおらかな目線も心地よい。 引き続き続編も楽しみたい。
不思議な作品に出会った感じがします。 身体を売る話なので、生々しいセックス描写がふんだんに登場するのですが、官能小説とは違っていました。 性産業と性産業に多分に影響を受けている若年層(若かりし頃の自分も)は「やるかやられるか」「得をするか損をするか」「いかに安く済ますか、いかに高く取るか」といったゼ...続きを読むロサムゲームの世界にいたのかも知れないと感じた。 ただ、この作品では、性は消費ではなく、癒しや理解といった解釈がされており、とにかく主人公が優しい。この優しさに触れることが金銭や性を超えた救済のよう。 不思議だし魅力的な作品でした。
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石田衣良
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