あらすじ
投資会社のオーナー掛井純一は、何者かに殺され、幽霊となって甦った。死の直前の二年分の記憶を失っていた彼は、真相を探るため、ある新作映画への不可解な金の流れを追い始める。映画界の巨匠と敏腕プロデューサー、彼らを裏で操る男たち。そして、ひと目で魅せられた女優との意外な過去。複雑に交錯する線が一本につながった時、死者の「生」を賭けた、究極の選択が待っていた――。
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Posted by ブクログ
面白かった!
こーいう感じって
珍しいんじゃないかなぁ
読み始めからストーリーの中に
引き込まれてしまいました。
どーいう展開になるのか
気になって仕方がなかったです。
Posted by ブクログ
幽霊になった純一が過去をたどる。過去を見る。
石田衣良作品の中で、ミステリー小説といえる作品で、犯人探しの旅に引き込まれていきました。
本当のことろは、単純な犯人探しではなく、人は孤独ではない。愛があるのだというところだと思います。
ジワリと伝わる思い。
幽霊目線はリアルの世界ではないけど、どこかに現実を感ずる心情が描かれていて飽きのこないすらすらと読める作品。
Posted by ブクログ
あれ?表紙が違いますぞ~!・・・まぁよい。
ちなみに今回は二度読み目(intentional)なんです。
一度目は懐かしのシトラス生時代、潤子に借りた本集の中の一冊でした。
(ちなみにその時にラブ・アンド・ポップ、暗いところで待ち合わせ、吉田修一の水泳部の話などに出会う。衝撃的x3くらい、超ビッグバーン)
その時のショックはすさまじかった。すさまじかった。
ちなみに自分は(大人になったら治ると信じていたにもかかわらず)物心ついた時から超幽霊恐怖症。残念ながら今でも。
それで自分の異常すぎる幽霊恐怖症をかなりの勢いで取り払ってくれた、その時は聖書のように思えた本がこれ。
本編よりも、いわゆる幽霊定説にのっとって、(例えば幽霊に足がない理由とか、夜、鏡の中等お決まりの場所に現れる理由とか)、しかもコミカルに幽霊解釈は正に救いでした(一人Pomonaへ向かう途中とか、特に!)
で、「幽霊とか未だに想像すると怖いけど、一応奴らも結構努力してるっぽいし、そこまで悪い奴じゃないらしいから、無意味に怖がる必要ないのかも。Phew」なんて印象しか残ってなかったのに気づいたのが、今回、二度目に読んだ時。
「内容把握しまくりだぜ」なんて思ってたら、全然覚えてなかった(笑)
読んでる途中で「え?こんなん?」「もっと幽霊主体じゃないの?」「あれ?主人公、もっと具現化してよ」って違和感ありまくり。いや、純粋に記憶違いしてた自分が悪いんだけど・・・
けどけど、最後のツイストは、きちんと理解できるものだったし、思ったほどミステリー食強くなかったけど、それでもシトラス時代からずっと思い続けられるだけのインパクトを与えてくれた小説と言うことで、満足。
Posted by ブクログ
自分が殺されたところから話が始まる。
そして、フラッシュバックする主人公・掛井純一の人生。
なのに直近二年の記憶だけが戻らない。
死んでしまった主人公は、きっと見事復讐を果すことだろう。
と思いながら読んでいたけれど、この主人公はまず映画や音楽を楽しむ。
何しろただで劇場に入り込むことができるのだから、見放題聞き放題なのだ。
そして自分に何ができるのかを学び、その特技を生かすための鍛錬を怠らない。
純一の特性は電気を操ること。
よし、ここから復讐劇の始まりだ。
と思ったが、彼の興味は死なねばならなかった真相の追求と、一目惚れした彼女の見守り。
復讐するのが一番簡単なのよ。
ドラマチックにスリリングに手に汗握らせて、最後にスカッと終われる。
だけど石田衣良は簡単に話を終わらせはしない。
自分を殺したと思われる奴らに対してでさえ、命を奪い返してやろうなんて思わない。
正直甘いな、と思わざるを得ない。
だって友達とメールでやりとりした時に、大きなヒントがあったのにスルーだよ。
死ぬに至った原因も、やっぱり言ってはいけない人に言ってはいけないことを言ってしまったから。
窮鼠は猫をかむのよ。
甘くて青くて、だけど人として誠実に生きている(いや、死んでいるのだが)主人公の生きていた頃の人生は、空しくて切ない。
何のために生まれてきたのだろう。
そして…ああ、ネタバレになるなあ。
記憶はどうなるのだろう?
まさかそのままってことはないよね。
Posted by ブクログ
幽霊になったら仕事もせずに好きなところに好きなだけ居て好きな事ばかりやれるのは良いなぁと思った。
主人公の純一は謎の男二人組に自分の死体が埋められているのを見ていた!
という事で主人公は幽霊という設定!因みに純一には死ぬ前の2年間の記憶が無い。
自分が何故死んでしまったのか?この謎を解くために幽霊は幽霊なりの能力を使って真相を探っていく。
有名映画監督の作る映画と無名の美人女優、ゲームへの投資と主人公の過去などが複雑に話に絡み合う。
Posted by ブクログ
幽霊になってしまった男の話。
幽霊の先輩に、いろいろ教えてもらう。
他の幽霊も、けっこういますよ的なお話があったかと思うのですが、あんまり幽霊は出て来ませんでした。
これは、主人公が積極的に、幽霊とはかかわらなかったというだけのことかも。
幽霊なのに記憶喪失という設定が効いています。
なんか、悪役もみんな、それなりに魅力的ですよねぇ。主人公自体も、彼女を守りたいと思ってはいるけど、それほど悪役に憎しみを持っていたり、復讐をしたいと思っているわけではない。それよりは、淡々と真実を知りたいというのがあります。
その淡々としたところ、でも、不思議な泥臭さはあって、石田 衣良の書く物語は、なんか人が生きているなぁという感じがします。
ラストのどんでん返しも、でも、聞いたらものすごくなっとくした。
それでも、それでも、その中に「本当のこと」も、「優しさ」もあるのだなぁと。
それでも、「大事」なのだなぁと。
そして、それは彼の初体験での出来事へのメッセージでもある。
良い話です。
Posted by ブクログ
エンジェルファンドの投資家である純一が事件に巻き込まれて殺され、本当のエンジェルとして恋人とその生まれてくる自分の子を守るお話。
死後の世界からの復讐の話ではあるが、あまり恨みがましくなく、淡々と死後の世界を愉しむ純一。純粋なキャラクターだった。こんな死後の世界があるなら、楽しいなと思ってしまう。
Posted by ブクログ
推理小説というカテゴリーで良いのか?まあ、小説をあえてカテゴリー分けする必要も無いのだが・・・
読み始めてしばらくは、何を言っているのかわからず、夢の中の話かとおもいきや、途中から現実世界とシンクロし始め、話に引き込まれる。
ただ、最後まで読む前に、なんとなく、先の筋書きが読めてしまったのが残念。
Posted by ブクログ
石田衣良読みたくてとりあえず手に取った娼年に続く2冊目の本。
これが初めてのミステリー的な本かも。
なんか難しくって、読むのめっちゃ時間かかった気がする。
とりあえず死んでから事件の真相追ってくっていうのが面白いって
当時は思ったけど、でもいろんな本読んでくうちに気付いたけど、
死んでから事件解決するのってミステリーではよくあるパターンなの?
しかしあの妊娠してたのはちょっと泣きそうだった。なんか光ったみたいなやつ。
Posted by ブクログ
後味が悪いというか。
信じてきたものがことごとく、裏切る話。
主人公純一。この物語は彼が幽霊になり、自分の死体が埋められているところから始まる。
その後、記憶のフラッシュバッグ。生まれたところから始まって、現在の近くまでを走馬灯のように駆け巡るけれど、死の二年前からの記憶がよみがえらない。
自分はいったいなぜ殺されたんだろう。
彼は疑問に思う。
そうして真相を調べにいく。
純一は電気を操れて、声を出せて、実体化もできる。それを駆使してヤクザと戦って、自分の子供を身ごもった恋人を守る。
でもとても悲しい。
優しい物語で、悪人が完全な悪人じゃない。どこかで優しくて、どこかで義理堅くて。
でも悪役だ。
なんだかとても人間くさい。
池袋ウェストパークを書いている人、らしい。人間くささがかえって残酷なこともあったり。
Posted by ブクログ
石田衣良のエンジェルを読みました。何者かに殺されてしまった主人公が、幽霊になった状態で自分がなぜ誰に殺されたのかを推理するというミステリでした。幽霊の能力や主人公の感じ方がさもありそうな描写になっていて違和感がありません。物語はよくできていましたが、結末はちょっと納得できませんでした。
Posted by ブクログ
投資家の純一は何者かによってころされ幽霊として目が覚める。幽体として生活していくうちに真実を知りたくなり調べていくうちに不可解なお金の流れに辿り着く。
自分がころされて幽体となった後幽体生活を楽しみながら自分の事件の真相を知りたくなって動き出すSF &ミステリー小説で暗い話しなのかと思ったが、それだけじゃなくて後半に連れて小説の世界観に引き込まれていった。
何より主人公がいい、生まれながらの障害に親に捨てられて人間不信な純一、不器用で臆病だから信じた人に対してどうやっても悪になれないお人好しだけどその人間らしさがとても好感がもてました。
小説を通して純一の生涯を見てきたからかラストはわかってた。純一が選択することもその選択に一生懸命悩むところもそういう人だよね仕方がないなぁと読みながら苦笑いして見送るような気持ちで読み切りました。
序盤は状況の説明が多く読み進めにくいため読書初心者向けではない。さらに登場人物たちの行動や考えにうまく溶け込めないところもあるので人によって苦手と感じる部分はある。だけど最後まで読んでみれば引き込まれる小説なので本好きは一度読んで欲しいと思った
Posted by ブクログ
親からもらった10億の資産で投資会社を始めたが、何者かに殺されてしまう。しかし、幽霊となって蘇り自分がどうやって死んだかを突き止める。まさか、最愛の人が殺人に加担していたとは、思いもよらなかったことであろう。金持ちは狙われるって教訓なのだろうか?
Posted by ブクログ
殺されてしまった主人公が、死んだ後に霊となって自分の殺された背景を調べていく。自分の人生をフラッシュバックしながら、恋をみつけ自分を殺した犯人と恋人を守るため奮闘する。
主人公が殺された理由を淡々と話す犯人に会い経緯などを聞くが、人を殺してるのに、こういう理由ですまなかった。。。なんてよくお涙頂戴の感じで言えるなー。。と思ってそのくだりがあんまり入って来なかった。でも、現実の殺人てそんな自分勝手なもんなんだろうなー。主人公の恋人からの気持ちや話の記述がなかったのは残念。
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死体目線で進む話。何故自分が殺されたのか、その訳と空白の二年間の謎。
死んだように生きていた主人公純一が、亡き後の方が生き生きしていて良かった。
Posted by ブクログ
殺されて幽霊となった主人公。
フラッシュバックにより生まれる瞬間から徐々に記憶をたどり、現在にたどり着くが、最近2年間の記憶だけが無い。
はたして、なぜ殺されたのか。なぜ幽霊になったのか。
2年間に何があったのかを知りたくて、現世をさまよう。
Posted by ブクログ
なぜ自分は悲惨な殺され方をしなければならなかったのか、死後を生きて事実を紐解いていく純一。石田衣良氏の作品は時代背景も色濃く、起承転結のブレないドラマ仕立てで読み易い。
Posted by ブクログ
古本で買ったのを放置してたので、読破。
最初が結構グダグダで、引き込まれるまで時間がかかる。
オチもちょっと、うーん…
記憶をなくし幽霊になって甦るという
設定は面白いけど、活かしきれてない感じ。
石田さんはこういうファンタジーよりも
現実に近い小説書いた方がキレてると思います。
てかそもそも短編の人なのかもしれんね。
著者にしてはイマイチですが、まあ普通に読めるので☆3つ。
Posted by ブクログ
過去の読本。
石田衣良の初読み。
やっていることは、映画「ゴースト~ニューヨークの幻」の焼き直しといった内容であるが、ちゃんと新鮮に楽しむことができた。
前半のかなりの枚数を割いての“フラッシュバック”が冗長で退屈した、と、この本を紹介してくれた友人は語っていたが、自分にはそうではなかった。
今で言うなら“石田さんらしい”と感じられるあの独特の文体が、当時の自分にはとても新鮮で、かなり引き込まれて読んだという記憶が残っている。
物語としての印象は、強く残っているわけではないが、大好きなシリーズ“IWGP”に出会うきっかけをくれた作品なので、思い入れは深い。
Posted by ブクログ
サスペンス、ミステリー、またはファンタジーなのか。
幽霊が主人公なんてサスペンス、ミステリーにしては反則技だ。
しかしファンタジーにしては現実味を帯びている。
石田衣良さんらしくスラスラ読み進めることが出来る一冊だと思う。
Posted by ブクログ
もっともっと生きたい。正確には、もっと死んでいたい。冒頭で純一の人生を知り尽くしたわたしは、まるで純一の一部であるかのように宙に浮いたり、悩んだり、苦しんだりする。不思議体験。もっと死んでいてほしかった。
Posted by ブクログ
なんかあんまり入り込めなかったなー。
ラストの真相が明らかになるときもさらーって、ふーんって感じ。
でも幽霊の能力とか、そういう設定はおもしろかったな。
人と関わらず、孤独に生きていた主人公が、好きな人と、ふたりの子供を守ろうとがむしゃらになってる姿がよかった。
どんな人にだって、この人のためなら一生懸命になれるって人が必ずいるはずだよね。
Posted by ブクログ
中盤辺りからゴーストの映画と似てるなと思った。
そのせいで先が見越せて期待以上の感動や読み応えはなかったけど、おそらく多くの人に好まれる形のハッピーエンドで読むのに害はない。
Posted by ブクログ
これも一気に読めました!!
最後がどんでん返しというか…
切なくなりました
死後の世界についての考え方がちょっと変わったかも(・∀・)
石田衣良の小説はわりとさらっと読めるし文章の感じが好きです
最後も考えさせられる終わり方でよかったなぁ