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大学生の「ぼく」は、中学の頃から親友の恋人・紗英に想いを寄せていた。しかし、親友を傷つけたくなくて、気持ちを告げることができない。そんな中、プロの歌手だった父譲りの才能を買われ、活動休止中の人気バンドのボーカルにスカウトされる。そして、ライブに紗英を招待した夜、恋は思わぬ方向へと動き始めた――。友情と恋。「ぼく」が最後に選んだものは? 胸を打つ青春小説。
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Posted by ブクログ
2021/01/05 この本も読み返すのが10年ぶりだったかと思う。中学生や高校生ではなく、大学生の悩む様子が描写されているのが面白いなと思いました。 中学のときに街に転校してきた笹森タケシ、ギターが弾けることがきっかけで仲良くなった杉田、学級委員の中島紗英、この3人の関係を描いた話。 タケシには父...続きを読む譲りの音楽の才能があって、周囲の人からその才能を見出されていくけれど、タケシを中心として、色々な三角関係が展開されていく。 というか、三角関係のオンパレード。三角関係の下に生まれてきて、その血は争えない…という感じ。 決してドロドロしているわけでもなく、話の内容はすごくスッキリしていると思います。 三田さんの作品には悩む様子に音楽の描写が加えられていることが多く、タケシが音楽に打ち込んでいる、曲を歌っている様子がとてもありありと描かれています。 幼なじみの杉田と中島の関係、タケシと中島の関係、タケシと杉田の関係、そこに絡むバンド仲間となった築地、ヒミコとの関係など、音楽を通して色々と明らかになったり、それぞれが答えを出していったりする様子がとても綺麗なように感じました。
主人公が大学生にしては大人すぎると思いましたが、幼少の孤独な生い立ちから、自分を愛してくれ守ってくれる人がたくさんできたのがよかった。とくにお父さんがよかったです。
流れるように読んだ。 ドロドロ展開はなく、、 3章の終わり、紗枝が不意にぼくの腕をつかんだシーン。 全てがここに詰まっていたと思う。 永遠の放課後の名の通り、青春時代を共にした人たちとは永遠にあの頃の気持ちのままでいられたらいいな、そういうもんなんだろうなと思った。 でも2人が社会貢献で海外が〜って...続きを読むのはちょいと綺麗すぎる。
高校生とも違う、大人とも違う『大学生』のもやもやを描いた物語。 音楽やバンドの話をスパイスにいわゆる三角関係の恋愛を描いていた話なんだけど出てくる人が抱える悩みや劣等感がリアルだなって感じた。 中学時代はアコースティックギターと歌を共通の話題として仲良くしていた3人。だが、大学生になり各々が違う...続きを読む道を歩み出すとお互いに距離感が生まていく。 「僕」は音楽を続け、親友の2人は国際ボランティアに精を出す。「僕」は社会に対して何も生み出していない自分をどこか下に見て2人の世界の邪魔をしないように気遣うし、2人は音楽の道を歩み始めた「僕」を遠い目で見始める。 大学生は自由だ。そして大人でなければ子供でもない。将来や生き方についても考えなければいけない。それぞれが全然違う世界観で過ごし始めるから「自分が何者なのか」を見失いやすいし、「人と自分を比べて」しまう。そんな大学生が淡々とした文章で切り取られている。
この人の小説はみな説明ゼリフみたいな抑揚のない言葉を登場人物たちに喋らせる。リアリティに欠ける一方で、なぜかその言葉だけに集中出来て逆に胸をうつ表現に鳴っている気がする。親友の彼女が好きなことを寸でのところで留まっている自分が好きなだけだった。納得できる
難しいよね、人間って。 恋愛だけでもなく、親子だけでもなく、音楽だけでもなく・・・ 大学生青春記。 いちご同盟(中学)⇒春のソナタ(高校)⇒永遠の放課後(大学)ね。 もちろん主人公や境遇はみんな違うけど。 繋がっているのは音楽。音楽はひとつ。 各章のタイトルが、その章の最初の文だった。 ...続きを読む それがなんだかとっても素敵に思えて、とても気に入った。 一言なんだけど、だけど、その一文に詰まってるって感じ。素敵。
登場人物たちの会話が、説明口用で不自然でおかしい。僕は笑っちゃいました。 でも、主人公の心情がしっかり描かれていて結構サクサク読めました。
うまくいきすぎ感がある。いちご同盟と若干かぶっているというか設定が似ている感じがする。しかしなんだかんだ言いながらも夢中で読んでしまった。(…)
どこか切なく、けれど温かい恋愛青春小説。 先に『いちご同盟』を読みましたが、私はこっちのほうが好きです。
この話が、他「いちご同盟」と「春のソナタ」を含めた三作品の中で一番輝いてた。お父さんがよかったです、じんときて読んでいるこっちが嬉しくなった。バンドっていうのもいい。大好きなお話。
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