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Posted by ブクログ
過去を懐かしみながらも
自分の犯した罪と向き合いつづけ
ただ終わりを待つだけの日々も
今は小さすぎるその声が
力が無力に見えるような時でさえも
深い悲しみに
生きる力が尽きてしまいそうな
長すぎる歳月の中でさえも
心を閉じすべてを諦めるのではなく
ほんの少しの一歩踏み出せば
その先には確かに今とは違う明日が続いている
暗くて出口の見えないトンネルから
温かな光が射す青空のもとへ
抜け出すことができる
私も これからの人生を
諦めず
ほんの少しでもいいから
昨日よりも前に一歩
今日よりさらにもう少し一歩と進み続け
光を探し求めながら
日々を生きていきたいと感じました。
Posted by ブクログ
表題作を含む6作の短編集
・海の見える理髪店
海の見える辺鄙な所にある理髪店
その理髪店を訪れた客である「僕」に、店主は髪を切りながら自らの過去を語り始める
昔やっていた店には大物俳優や政財界の名士が訪れてきたというが、今は何故こんなところで営業しているのか?
「僕」がわざわざ訪れた理由とは?
やはり表題作だけあって面白いし、人情味に溢れている
特に、店主が最後に髪を整えるところがいい
果たして、その行為は職人の気持ちだけではなかっただろうと容易に想像できるような余韻
・いつか来た道
中学の美術教師で画家だった母
そんな母のいる実家に、弟の充の説得もあり十六年ぶりに帰った娘の杏子
かつては英才教育で厳しく育てられたが、それは母が娘に自分の夢を託したかったから
しかし、実家にいたのは認知症になった母
帰ってこなければよかったと後悔するが、自分の知らなかった母の心情を知ることになる
認知症になった身内に対する話は他の作家さんでも読んだ事あるけど
昔はあんなに厳しかったのにというギャップが、自分の中の蟠りと相まって複雑な感情を覚えるのは想像しやすい
でも、認知症になったからこそ、昔は内に抑えていた感情が零れ出ることで真意を知るというのはどうなんですかね
だったら昔にそうしてくれよとも思ってしまうかも
・過去から来た手紙
仕事優先な夫と何かと煩わしい義母に反発し、娘を連れて実家に帰ってきた祥子
農家の実家には弟夫婦が同居していて、居心地が良いわけではない
夫はすぐに迎えに来るでもなく、やはり仕事優先
そんな不満を募らせる祥子に見知らぬアドレスからメールが届く
そのメールは夫からと思っていたが、実は……
ファンタジーですねぇ
でも、子供や家族とは会えない状況で自分の責務を果たさなければいけないというのは中々に辛いだろうなぁ
・空は今日もスカイ
親の離婚で見知らぬ街に引っ越してきた小学三年生の佐藤茜
街の住人に受け入れられず、友達もいない茜は家出し、とりあえず海を目指す
その途中で虐待されていると思われる少年 森島陽太と出会う
二人で海を目指すが……
やはり虐待されている子が出てくる物語は読んでいて辛い……
そんな二人の前に現れた人物も、社会からは切り離された存在なわけで
まぁ、何ともなかったからよかったけど
この後、二人ともう一人はどうなったのでしょうね?
・時のない時計
二か月前に亡くなった父の形見として母から機械式時計を受け取り、時計屋に修理のために持ち込んだ事から思い出す父の姿
謹厳実直で真面目な父という認識だったが、実は見栄っ張りなところや派手さもあったというギャップ
そして、時計が実は……
子供の頃の父の思い出と、時計を大人になってから受け取って知る事実
昭和の親父像としては、普段は無口で頑固という印象を抱きがち
作中の父は経理担当で地味な印象を持っていたけど、意外とそうでもない面もあったとか
しかもそれがさらに違ってたというコロコロ変わる展開がよかった
・成人式
15歳で事故で亡くなった娘宛てに届いた成人式の着物の広告
そんな娘に代わり、両親が成人式に替え玉として出ようとする話
親世代が振袖とか、どれだけ若作りしても普通にバレバレでしょうに
それでも夫婦ともども娘のカタキをとるように奮闘する姿は滑稽でありながら愛を感じる
全ての話の共通点としては「家族」でしょうか
そして、以前は見えなかった側面が見えてくるところ
話の内容もさることながら、文章が落ち着いていて読みやすかったという印象
直木賞の受賞作という事だけど
こんな傾向の作品でも受賞するのですね
まぁ、一番最初にノミネートされてから何度も逃した末の受賞のようだけど
人によっては面白さが伝わらないかもね
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直木賞受賞作 待望の文庫化!
人生に訪れる喪失と、ささやかな希望の光── 心に染みる儚く愛おしい家族の小説集。
店主の腕に惚れて、有名俳優や政財界の大物が通いつめたという伝説の理髪店。僕はある想いを胸に、予約をいれて海辺の店を訪れるが……「海の見える理髪店」。独自の美意識を押し付ける画家の母から逃れて十六年。弟に促され実家に戻った私が見た母は……「いつか来た道」。人生に訪れる喪失と向き合い、希望を見出す人々を描く全6編。父と息子、母と娘など、儚く愛おしい家族小説集。直木賞受賞作。
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