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Posted by ブクログ
この作者は本当に日本人かしら…そう疑うほどの歴史認識と西洋理解、モンマルトルを歩く学生はほぼ坊さんで、血の気は多いは理屈っぽいはにはじまって、苦悩の先に離婚裁判。でも、ちょっと待って?!フランスってカトリックだよね、離婚できたっけ??
こんなお話を面白く地についた物語に仕立てるって、出来る?もう、一気読みでした。凄いです。作者はややこしいフランス王朝史をきっちりものされ、フランス革命をあっさりバッサリわかりやすく説明出来(ほんとにこれって凄い事です。目から鱗でした。)フランスを中心としたヨーロッパの歴史を学問し尽くした佐藤賢一氏。ですよね、でないと書けないよね。
読みながら、なかなか日本人には分かりづらいヨーロッパの権力の二重構造が少し見えたり、ちょっと薀蓄があったりして、それも楽しい。読後感も爽やかなので、ほんとにお勧めです。ちょっと泣けちゃいました。
佳き。
一気に拝読しました。堪能しました。ありがとうございます。
離婚したくない王妃と離婚したい王が、セックスしたのかしていないのか(どなたかも仰っているようにR指定に同意します)、婚姻関係を22年経た後の、教会裁判の物語、が出来事になります。
その裁判を通して、心と「身体」に喪失を抱く中年弁護士が救済されていく物語が、主旋律として覆いかぶさるように奏でられていきます。さらに彼に複雑な想いを抱き続け生きてきた近衛騎士も、救われているように読めました。
沢山の人たちの想いが、切なく重なり合い描かれ、本当に佳き。。。
重くなりがちなエピソードが続くのに、グイグイと読まされました。ありがとうございます。
歴史全般、明るくはないのですが、ボルジアの毒薬については、塩野七生さんや川原泉さんの作品で愉しんでいました。本作でも触れられ、そこから俄然、面白さが倍増しました。
この作品、コミックで是非とも。
『異世界の沙汰は社畜次第』を連載中の采 和輝さんが描かれたら嬉しいなぁって妄想します。
集英社様、如何でしょうか。
Posted by ブクログ
これは面白かった!!
佐藤賢一氏の小説は初読み。歴史書である新書『テンプル騎士団』が面白かったので読んでみました。
ヨーロッパの歴史を舞台にしたエンタメ小説。
ちょっと下ネタ満載なのでR15指定してもいいくらいですね。
でも面白い。
この時代ってキリスト教がすべてにおいて優先されるので裁判も教会が仕切っていたのですね。勉強になる。
いわゆる離婚裁判なのですが、この当時のキリスト教では離婚は禁じられています。
ではどのように離婚を?となりますが、そこは抜け道があります。
その結婚は最初から無効だったのだ!
と唱えるわけです!
・・・ってそりゃ詭弁だろ!
いろいろとツッコミどころ満載の当時の制度ですが、いやはや、昔の人と言えど、やはり同じ人間。同じ悩みがあるのですなぁ。
まあ、すごく面白かったので、ヨーロッパの歴史に興味がある人はぜひ一読を。
Posted by ブクログ
原告:フランス王ルイ12世ことルイ・ド・ヴァロワ
被告:ジャンヌ・ド・フランス
申し立て内容:婚姻の無効
ナント地方の弁護士であり、かつてはカルチエ・ラタンの伝説の男であるフランソワ。
離婚裁判を傍聴にいき、ある事情から王妃の弁護を引き受けることになります。
絶望的とも思える瀬戸際から、現場の手練れの弁護士の凄腕をもって、傍聴人を釘づけにし、時には王妃に対して侮蔑的とも思える弁護(これも作戦の一部)を繰り返し、一気に形成逆転。
「婚姻の無効」とは…と考えてしまう一方で、背後にあるフランス王の思惑、ローマ教皇の思惑をも感じとり、そして最終的には王妃の意にそった形での決着を迎えます。
法廷を舞台にした物語ではありますが、フランソワや王妃ジャンヌの苦しみや悲しみ、そして喜び
Posted by ブクログ
小説として、純粋に面白い!!あらすじにあるように「中世フランスの法廷サスペンス」という触れ込みだったので、歴史蘊蓄が中心の堅っ苦しい本なのかなー、と思っていたんですがとんでもない誤解でした!確かに、必要十分な中世フランスの歴史知識は書かれていましたが、くど過ぎない程度で、むしろフランス史に興味がわきましたねー。題材が離婚裁判だけあって法廷シーンが多いのですが、まるで、生で裁判を見ているような臨場感です。裁判に挑む、王妃ジャンヌの気高さには自然とうっとり。そして何より、人を愛することの甘美さが文章のそこらじゅうに溢れていて、登場人物たちの感情の渦に深く飲み込まれてしまいます(小説の醍醐味はやっぱり人間模様ですよね!)。際どい描写もあるのですが、匂い立つようなエロスは感じるのに、過剰ないやらしさは全くなくて感嘆しきり。逆に、神聖な行為と思えるぐらいです。ところどころベタな展開もありましたが、それも許容範囲。この物語は大団円で終わってもらわないと困ります(笑)佐藤賢一さんは初読だったのですが、この作品で一気にファンになりましたよー。
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