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Posted by ブクログ
音楽の神様に愛された2人の天才の友情の物語。
すごく面白い少年漫画みたいな引き込まれる小説だったけど、ショパンとリストの音楽を思い浮かべて読むとより味わいが深まって楽しかった。
クラシック音楽もピアノも好きだけど、ショパンとリストについては何となくのステレオタイプなイメージしか持ってなかった。
この小説は歴史に基づくフィクションだけど、ショパンもリストも生々しい感情、葛藤や苦悩を生きていた人間なんだなあと、当たり前なことにあらためて思い至った。
本を読んだあと、やっぱり音楽ってすばらしいと思って、ピアノのリサイクルを聴きに行きたくなった。
Posted by ブクログ
音楽文筆家、高野麻衣さんによる歴史小説。友人にしてライバスでもあった2人の天才音楽家、ショパンとリスト。東欧に生まれ、激動の時代を生きた2人の出会い、共演と化学反応、そしてすれ違いを描く。
大国に翻弄され、国体が激しく変化したポーランド。ただならぬ故郷への強い想いと悲しみと怒りを、創作意欲に昇華させたショパン。そして、陰を纏った存在である天才ショパンの懐に何とかして入ろうともがき苦しむリスト。 今となっては、2人の深い絆と関係性は想像することしか出来ないが、作品中には書簡も紹介されていて、楽しんで読むことができた。リストが晩年までショパンを慕い、尊敬していたエピソードは感動的である。
ワルシャワのワジェンキ公園には、ショパンの銅像があって、夏の夕方には銅像の下で無料の屋外コンサートが開かれている。その様子をyoutubeで観てみた。ショパンが二度と戻れなかった故郷で、人々が彼の精神を受け継いでいく。私にとって、音楽よりも、ポーランドという国にとても興味を持たせてくれる一冊だった。
Posted by ブクログ
ふたりとも天才であることに間違いないのだけれども、リストにとってはショパンって、仲間のようで、何か手の届かない高いところに存在していたのではないのかなぁ、と思ってしまう。その時代はベートーベンからシューベルトへ、そこにショパンがまったく新しいスタイルで、しかも自分ではどうやっても生み出せない旋律をこれでもかって、自分の目の前で展開していく・・・容姿端麗な天才ピアニスト、作曲家としても素晴らしい作品を数多く残し、その後の音楽界に大きな影響を与え続けた存在ではあるが、メロディーメーカーとしてはどうやってもたどり着けない孤高の存在として、あこがれと嫉妬が混在しながらも、友としてショパンを見守り続けたリスト。そんな勝手な想像をしていた私にとって、実に楽しいお話でした。
Posted by ブクログ
p45「音楽は贅沢品だそうだから」
「でも、そこには、生きていくための希望がある」
p92「人生は一本の道だ。だったら、やりたいこと全部やってから死にたいなって。もし間違えても、生きてさえいれば、どこからでもやり直せる」
p173「俺はおまえの心を知らない。悲しみも知らない。どこまでいったって別々の人間で、近づけば近づくほど知らないことが増えていく。その隔たりだけはどうにもならない。でも、舞台の上で、同じ熱を感じたことがあるだろう。光を見ただろう。あのときは、確かに近くにいたんだ。だから、いつまでもおまえの心に居座り続けるその人に、嫉妬した」
p182「俺たちだって同じだ。俺たちが消え去り、いつか忘れ去られたとしても、音楽は消えることなく生き続ける。そうだろ?」
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