【感想・ネタバレ】F ショパンとリストのレビュー

あらすじ

「俺たちは最強だ。一緒に音楽の革命を起こそう。おまえが書いて、俺が演奏する。いつか、おまえが故郷を取り戻すことができるように」――19世紀、パリ。フレデリク・ショパンとフランツ・リストという二人の「F」が邂逅する。幼少期からピアノの神童としてヨーロッパ中で注目され、出会う前から互いを戦友のように意識しあっていた二人はすぐに無二の親友となり、ともに音楽の頂点を目指そうと誓い合う。しかし、故国を追われたフレデリクは誰にも明かせない秘密を胸に秘めていた。天才音楽家たちの友情と波乱の生涯を描く。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

p45「音楽は贅沢品だそうだから」
「でも、そこには、生きていくための希望がある」
p92「人生は一本の道だ。だったら、やりたいこと全部やってから死にたいなって。もし間違えても、生きてさえいれば、どこからでもやり直せる」
p173「俺はおまえの心を知らない。悲しみも知らない。どこまでいったって別々の人間で、近づけば近づくほど知らないことが増えていく。その隔たりだけはどうにもならない。でも、舞台の上で、同じ熱を感じたことがあるだろう。光を見ただろう。あのときは、確かに近くにいたんだ。だから、いつまでもおまえの心に居座り続けるその人に、嫉妬した」
p182「俺たちだって同じだ。俺たちが消え去り、いつか忘れ去られたとしても、音楽は消えることなく生き続ける。そうだろ?」

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2025年07月18日

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音楽文筆家、高野麻衣さんによる歴史小説。友人にしてライバスでもあった2人の天才音楽家、ショパンとリスト。東欧に生まれ、激動の時代を生きた2人の出会い、共演と化学反応、そしてすれ違いを描く。

大国に翻弄され、国体が激しく変化したポーランド。ただならぬ故郷への強い想いと悲しみと怒りを、創作意欲に昇華させたショパン。そして、陰を纏った存在である天才ショパンの懐に何とかして入ろうともがき苦しむリスト。 今となっては、2人の深い絆と関係性は想像することしか出来ないが、作品中には書簡も紹介されていて、楽しんで読むことができた。リストが晩年までショパンを慕い、尊敬していたエピソードは感動的である。

ワルシャワのワジェンキ公園には、ショパンの銅像があって、夏の夕方には銅像の下で無料の屋外コンサートが開かれている。その様子をyoutubeで観てみた。ショパンが二度と戻れなかった故郷で、人々が彼の精神を受け継いでいく。私にとって、音楽よりも、ポーランドという国にとても興味を持たせてくれる一冊だった。

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2023年06月18日

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ふたりとも天才であることに間違いないのだけれども、リストにとってはショパンって、仲間のようで、何か手の届かない高いところに存在していたのではないのかなぁ、と思ってしまう。その時代はベートーベンからシューベルトへ、そこにショパンがまったく新しいスタイルで、しかも自分ではどうやっても生み出せない旋律をこれでもかって、自分の目の前で展開していく・・・容姿端麗な天才ピアニスト、作曲家としても素晴らしい作品を数多く残し、その後の音楽界に大きな影響を与え続けた存在ではあるが、メロディーメーカーとしてはどうやってもたどり着けない孤高の存在として、あこがれと嫉妬が混在しながらも、友としてショパンを見守り続けたリスト。そんな勝手な想像をしていた私にとって、実に楽しいお話でした。

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2022年10月28日

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同時代を生きた有名な二人の天才音楽家の物語で、著者初脚本のリーデングシングを小説化した。
二人の友情や、二人を語る上で欠かすことのできないサンドやマリーとの愛が主となっているのかなと思いきや、随所で暗い影を落とす当時のヨーロッパでの戦争や革命。そういった時代背景の中、煌めく二人が駆け抜けていく様は、まさに青春。二人が生きたこの時代について調べることでさらに作品への理解が深まりそう。音楽と歴史、そして二人の青春を堪能できる作品だった。

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2022年06月30日

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フランツ・リストと、フレデリック・ショパンの友情を描いた物語。リーディングシング(歌のある朗読劇)の舞台をノベライズしたものらしいです。
その辺全く知らずに読みましたが、史実をもとにしたブロマンス二次創作って感じでした。喋ってる言葉が妙に現代的だったからかな。伝記的な物を期待して読むと思ってたんと違う…ってなるかも。
丁度去年宝塚でリストが主人公の演目をやってたので、宝塚のキャストで脳内再生されて私的には二度美味しかった。ジョルジュサンドは少ししか出てこなかったけどやっぱりいい女だった。

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2023年05月27日

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お友達に勧められた一冊です。ショパンとリストの友情が、時代背景とともに、交錯するところが面白かったです。

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2023年02月18日

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ショパンもリストも好きな音楽家なので目に留まり読んでみた。基本ライトな感じですぐ読める。

現実二人がどれだけ打ち解けていて、お互いの気持ちを共有していたのかは誰も知るところではないけれど、こういう物語があっても良いかもしれないと感じる。

天才と呼び声高い二人の音楽家が、自らの音楽を体現するために切磋琢磨する姿はまさに「青春」そのものという感じで良かった。

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2022年09月06日

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ネタバレ

なんとなく見つけた本。19世紀パリも好きだし、ショパンもリストも好きなので。
ショパンとリストのピアノを絡めた友情物語。

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2022年08月20日

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