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Posted by ブクログ
15歳で歌舞伎町で働きながら、服を仕立てる「流しのお縫い子」をしているテルミー。
飾りなく、リアルで、かわいいとゆう感覚からではないけど、すごく少女性の強い空気が充満していました。
簡潔な文章なのに詳しく説明されるよりその部屋の空気も広さも
臭いも伝わってきすぎて、時に息苦しく、時にとってもリラックスした
静かな時間が流れてました。
創作の突き動かされる衝動に身を委ねていくファミレスでの場面は、
テルミーちゃんと一緒に高揚しました。
今後のテルミーちゃんが優しくて温かいココロの居場所を見つけて
大切な人と手を繋いでいて欲しいなと静かに祈った、
なんとも不思議な夕暮れの景色のような読後感でした。
表題テルミーともう1つ「ABARE DAICO」も収録されていて、
小学生の小松誠二くんの夏休みのお話。
テルミーは苦しかったけど、コマの夏休みは男子ーって感じで
軽快なテンポで楽しかった!!!でも、やっぱり栗田さんの文章は温度が涼しい。
不思議なネコのグーちゃんハーちゃん。ナゾの人酒井さん。
なんでもできて大人びてるけど、ピンポンうんこしちゃう、
やっぱり小学生男子なオッチン。小さな男子の冒険が楽しい1編でした。
酒井さんのキャラ大好きです。
いろんな人のくだらない枠なんてとっぱらって、これからも強くそして幸せになって欲しいです。
Posted by ブクログ
彼女に裁縫があって良かった。と心から思う。彼女が食べるのも寝るのも忘れるほど没頭できるほど布に魅入られて良かった。と心から思う。
お縫い子テルミーは、流しの仕立て屋として顧客の家に居候しながら仕事をするという少し現実味を帯びない設定で走り出す。
・学校に通わせてもらえていない
・布団で知らぬ大人と夜を共にすることに慣れている
・母親が自分に依存
一見すると過酷で苛虐な生活を強いられてきた主人公。ただ本人はそれが当たり前となっているため疑問に思わず目の前の仕事に打ち込む日々。
そして親元を離れ1人となり、意思決定も責任も全て自分に還る状況に置かれた時にテルミーは思う。
「好きなように生きていけないなら、死んだほうがましということだ。」
「たった今感じていることも、いつか夢みたいになるのかもしれない。だったら今この感情って、なんなんだろう。」
ニヒリズムが脳を覆い人生の意味を問う。
流しという特性上、依存できるコミュニティを持たずにここまできたテルミーの立場を考えると、危うさを感じざるを得なかった。
ただ最後、彼女は生まれて初めて自身のために裁縫を行う。自由に幸福を感じる。彼女に裁縫があって良かった。と心から思う。
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