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Posted by ブクログ
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「直筆って、すごいんだ。書かれた文字にはそのひとの魂がこもっているんだ。そのひとの歴史なんだ。過去、現在、未来のすべてがそこにあるんだ」
でも、料理長が言ったのだ。フランスにいるからには、フランスで採れたものを食べることだ。そうしてはじめて、その土地のことがわかる。
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なにこれ。すごい。意味がわからない。面白い。
就職が決まらず、パリにいる姉の仕事を手伝いに行ったら三ツ星レストランにスカウトされた。そこまでのたんたんとした感じがとても面白くて読んでいたら、日本に飛んだあたりからどうもおかしい。トントン拍子で、主人公がキノコに早変わり。彼の人生、もっというと祖先、そしてキノコを食べたひとたち、みんなキノコに支配されてた。ぐわん。メヒコに不思議なキノコがあるらしいんだけど、それを小説にしたらこんな感じになるんじゃないかなって思った。おもしろかった。ぐわん。ぐわん。
Posted by ブクログ
キノコそのものであるキノコと、キノコに運命付られた青年の物語です。白昼夢のような印象を受けますが、それもすべて菌類特有の生態と非常に親和的で、なんというか味わい深い。何度も言いますが、キノコのように。
小説は、起承転結や変化がそれなりにあることを期待されつつ、実はフラクタルです。つまり、どの一節からも、その小説世界自体が匂い立つ。テーマやメタファーに還元されきらない、その世界の全体性が文字の連なりとなって現出してきます。菌類のその生命の拡がり、連綿と続く不思議な分裂とも再生産ともつかない在り方と、よく似ていると思いませんか。その意味で、物語である物語をさっと楽しむのにはうってつけです。
ただし時々、若者は苦笑いしてしまうようなブラックな表現がぽっと置かれていますので、そこはキノコのアクだと思って咀嚼しなければなりません。
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