28歳の若き研究者、瀬戸口の計算式は、マグニチュード8規模の直下型大地震が東京に迫っていることをしめしていた。十年前の神戸での震災、あのとき自分は何もできなかった。同じ過ちを繰り返したくはない。今、行動を起こさなければ……。東京に巨大地震が起こったら、高速道路は、地下鉄は、都心のビル街は、いったいどうなるのか。最新研究に基づいてシミュレーションした衝撃の作品。
Posted by ブクログ 2021年02月15日
"違う、と瀬戸口は思った。しかし声に出しては言えなかった。人間は本来自然の一部なんだ。自然とともに生きてきた存在なんだ。それがいつの間にか、人間だけが特別であるかのように考えるようになった。自然を支配するとか、共存するとかおこがましいような気がする。"
科学は凄まじく進歩してい...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年04月06日
こういう地震などの災害系は難しい科学的な事が書かれているパターンが多いんだけど、これはその辺が最低限にされていて、とても読みやすかった。
しかもリアリティでもあるし、地震の怖さを認識できます。
これが東日本大震災より前に書かれているというのがスゴい。
逆にこの作品が東日本大震災より前に映画になるな...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年04月24日
首都直下型のマグニチュード8クラスの地震の発生をテーマとしたストーリーは、読者が漠然と思っているリアル世界での地震に対する意識とそれに対する備えの甘さを鋭く抉る。
地震予知の世界がどれだけ進歩しているかはわからないが、小説のような僥倖を得て首都が生き残ることを望んでやまない。
本作は、著者の「津...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年11月05日
内容(「BOOK」データベースより)
28歳の若き研究者、瀬戸口の計算式は、マグニチュード8規模の直下型大地震が東京に迫っていることをしめしていた。十年前の神戸での震災、あのとき自分は何もできなかった。同じ過ちを繰り返したくはない。今、行動を起こさなければ…。東京に巨大地震が起こったら、高速道路は、...続きを読む