Posted by ブクログ
2021年02月15日
"違う、と瀬戸口は思った。しかし声に出しては言えなかった。人間は本来自然の一部なんだ。自然とともに生きてきた存在なんだ。それがいつの間にか、人間だけが特別であるかのように考えるようになった。自然を支配するとか、共存するとかおこがましいような気がする。"
科学は凄まじく進歩してい...続きを読むるけども、地震の予知は未だ為せていない。
けれども、今の私たちが予知されてどれだけ本気で準備しようとできるか。
この本ではそんな私たちの怠慢を指摘しながらも
いつ来るかわからない地震に対して"そのための準備さえしておけば、地震なんてけっして恐ろしいものじゃない"と言い切っている
被害は免れなくても、それを最小限にする事はできる、と
あと、学者の縦社会の弊害を浮き彫りにしている
今回は判定会を信じるか無名の学者を信じるか、という場面もあるが
少し緩くなったとはいえまだまだ上に物申せない場所が多い
全てを許すわけではないが、間違いを素直に認め、正しいことを正しくやろうとすることができたら。それが理想なのだろうな。と思った。