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友人の生死を決める衝撃的な現場で霧子が出会った黒ずくめの男。彼は修羅場をよそに、消えるようにいなくなってしまった。後日、霧子は男に再会し、徐々に魅かれていく。彼の名は椿林太郎。学習障害児の教育に才能を発揮し、本気で世界を変えようと目論む、抜群に優秀な小学校教師。人は彼のことを「神の子」と呼ぶ。しかし、彼にはある大きな秘密があって……。生への根源的な問いを放つ傑作長編。
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Posted by ブクログ
表紙のデザインもタイトルもお話の空気感も好きーー。 寿命がなんとなくわかってしまうという不思議な能力を持ってるんだけど、マザーテレサとか立派な志をもって活躍してる人とか本当にこういう能力を持っている人が実在してるのかも。。と、すんなり受け入れられた。
白石先生特有のちょっとファンタジーっぽい物語かなって読み進めてたら、295頁で打ちのめされてしまった… 「人間が生き延びるために一番必要なこと」 この命題に対する回答に驚きを禁じ得なかった。まさしくその通りだと感じたのだ。そしてそこに白石一史の芯を見たような気がした。ますます白石一文先生が好きになっ...続きを読むた作品になりました。
一気読みをした。 どんどん展開する状況に必死でついていきながら、最後の最後ではっ?と、予想外の結末。 でも、非常に興味深かった。 心に残る箇所はいくつかあったが、読み終えた時に2か所マーキングしていた。 記録のために残そう。 「大勢の人の命を救うために大事故の現場に駆けつけようとしてて、途中で溺...続きを読むれかけている人を見つけたとしたら、やっぱりその溺れている人を救うしかないからね。大のために小を犠牲にするという間違った考えがいまの教育をめちゃくちゃにしているのは確かなんだからさ。」 「…本当はね、みんなが同じ時期に同じ内容の授業を受けたり、同じ年齢で、同じ試験を受けて選別されたりする必要なんて全然ないんだよ。」 自分を大切に思うことやありのままを愛される経験など、昔読んだ育児書にもあったなあと思い、これはいつの時代でも共通なんだと安心しつつ、もう少し早くこの本を読んでいたらと、この年になってもまだ子育てに後悔の気持ちを持っている。でも、今がもし夢なら、そして実は30年以上前に戻るのだとしたらどうやり直す?と途方もない時間をさかのぼろうとしてみた。そして、しっかりあきらめがついた。
これまでのどの白石作品よりも ストーリーが流れて心情の描写が豊かで 素敵な作品だった。 特殊能力を持つ主人公の話はあまり得意なのではないのだが、主人公の椿林太郎が持っているとされる未来の予言能力は、特殊なのではなく、 彼なりの理屈が積み重なって創り上げられた力であるような気がした。 普通という括りか...続きを読むらはみ出された人に 特別な目ではなく、見捨てることなく 世の中の普通の流れに返してあげるような人間が持つ強さが救えるのは、ほんの一握りなのかもしれないが、多くの人が歩みを止めずに通り過ぎる問題にも解決の道しるべを示してくれる人は必ずいるのだという勇気をもらった。
ひさしぶりに白石さんの本を読みました。 割とじっくりと読まないと頭に入らない印象があったのですが、これはグイグイと引き込まれていきます。 結局二人がどうなるのか結末がわからないのが、モヤモヤするかもしれませんが、個人的には霧子がたぶん林太郎を受け入れるだろうな、と思えたのでハッピーエンドに感じまし...続きを読むた。 他の人にも勧めたい作品です。
胡散臭い系とかカルト系かと思い読んでみたら、全くそうではなく とても素敵だった。素晴らしい言葉がたくさんあった。
何冊か白石作品は読んでるけど、この作品が一番好きだな。 いつものようにちょっと哲学的ではあるんだけど、きちんと腑に落ちた。ただの夢オチではない最後の時間の歪み方がうまくて、読んでる間の謎が解けた気分。 60過ぎのプロダクトデザイナーのセリフ「立派すぎる人は長生きしない」は完全に同意です。 「わ...続きを読むたしも昔、少女だったから知っている。家族や学校以外に大好きなものが増えると、少しだけ生きるのが楽になるのだ」 p118
深い深い、愛のお話。 男女間のそれに限らない、深い愛。 つまる所、死を以て、もしくは死を念頭に置いてしか、本当の愛は分からないのかもしれません。 だからこの作品を読んで尚、私には本当の愛は分かりません。 けれど、常識や世間体や平均といった先入観にまみれた私でも、心がじんわりと暖かくなるような、...続きを読むいやいや、そんなわけないでしょ、これはフィクションだからと、冷静になるような。 一つ言えるのは、羨ましいということ。主人公の夫婦は、深い愛で繋がっていると思いました。 途中、かつて読んだことのある表現に再会できたのも、この作品を読んだ、意外な収穫。 「忘れなくても、決して思い出さない」 この後に続く言葉は、この作品が教えてくれた事。 「過去は大人しく、透明な重りとなって、人生を安定させてくれる」んだそう。 辛い思い出も、力になる。 2014年39冊目。
最後はまさかの結末であった。しかし、その結末が何か深い意味があるような感じがして本編を読んで理解して行くことが大事であると感じた。メッセージ性のある本
不思議な能力をもった椿林太郎という人物にとにかく魅了された一冊。 頭脳明晰で抜群の成績をおさめていながらも、幼少時の体験から教育者の道にすすんだ彼は、霧子という女性と出会ってあっという間に結婚をきめてしまう。 その二人のその後を追うようにストーリーはすすんでいく。 学習障害やアスペルガーなど、認知...続きを読むに偏りがある子どもたち一人一人に寄り添った教育を施そうとする椿林太郎は、教師の鑑そのものでした。型通りの授業や決められたプログラムをただこなすだけでは、そういった子どもの潜在的な力を引き出すことは決してできない。 "人間は一人一人持っている時間が違う"という彼の自説には目の覚める思いがした。時間とは絶えず伸びたり縮んだりしている。それを無理やり義務教育期間を定めて学校に押し込め、同じ内容の授業を受けたり、同じ年齢で同じ試験を受けて選別されたりしてしまうのは乱暴なことだ。 本当は、一年生を2年間やったっていいし、6年生を3ヶ月で終えても良いものなのかもしれない。 それにしてもラストの展開には驚いた!「むーちゃん」で酔って眠り込んだ霧子が目を覚ましたのは、どの世界だったのだろう? 不思議な能力を持っているばかりに、寿命や運命という大きなものに対して半ば諦めたような椿林太郎。 でも本当はその彼こそが、子どもたちに対しても、霧子に対しても、「人間は自らの意志で運命を切り拓いていける」と教えてくれていた。 伸び縮みする時間の中で、私たちはいつからだって何度だって、その運命を変えていけるのだと思いたい。
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