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ナイト・ストーム
わたしが嵐の真夜中に閉鎖された墓地へと向かうはめになったのは、従妹のペトラのおかげだ。彼女が指導している少女たちが、そこで罪のない儀式ごっこに興じていたのだ。だがわたしが見つけたのは、胸に鉄の棒を突き立てられた男の死体だった。ヴァンパイア殺人! 事件はマスコミの好餌となり、わたしはその渦中へ……ショッキングな展開を見せるシリーズ最新作 -
タイムマシンでは、行けない明日
時空を超えて必ず出会う運命だった。 光二は、ロケット発射台のある南の島で育った高校生。いつか自分もロケットの研究をしたいと勉強に勤しむ一方、密かに同級生の長谷川葵に思いを寄せていた。 平沼は、仙台の大学の時空間の研究室で教授をしていた。過去を一切語らない彼を、周囲は不思議に思う。33歳の平沼を教授に抜擢したのは、齢90近くと噂される井神前教授だ。二人の間には誰にも言えない秘密があった。 別の人生を生きていると思っていたあらゆる人物達が一本の線上に連なる。時空を超えても人は出会うべき人と出会うようにできている。運命を信じたくなる物語。 -
鏡の男
人気シリーズ最新作! 連続少女誘拐事件の闇 ある雨の朝、ストックホルムの公園でジャングルジムに吊された少女が発見された。現場に駆けつけた国家警察刑事ヨーナ・リンナは遺体を一目見て驚愕する。彼女は五年前の誘拐事件で行方不明となった被害者だった……。警察は監視カメラの映像から、現場近くで犬を連れていた男の逮捕に踏み切る。強引な取調べがおこなわれるが、その男・マルティンは精神病を抱えていて供述は要領を得ない。だが、警察内で唯一マルティンを目撃者だとみなすヨーナがエリック・マリア・バルクのもとで催眠療法を試みると、途端に彼は饒舌になりある名を口にする── -
成金令嬢物語~悪女だと陰で囁かれていますが、誤解なんです~
威圧するほど美しく、気高い――のは見た目だけ!? 成金令嬢の恋の顛末は果たして!? 人見知りのメルディアが恋するのは「推定三十歳、長年かけてメルディアを自分好みに調教してきた『謎の男』ユージィン」――!? 侯爵家のレイシェイラは、ベルンハルト商会の娘メルディアに一方的な敵愾心を抱いていた。夜会の注目を一身に集める美貌の令嬢――しかし実態は社交の場なんてとんでもない泣き虫で人見知り。真実を知り呆れるレイシェイラだが、恋の相談を聞くほどにその相手、ユージィンなる腹黒に長年にわたり洗脳されてしまったのだと確信を深めていく。メルディアの兄ジルヴィオをも巻き込んだ成金令嬢の恋の顛末は果たして!? 『成金商家物語~ツンデレおじさんは美人な年下女性をイヤイヤ娶る~』スピンオフ 鈴ノ助・装画 -
漢文法基礎 本当にわかる漢文入門
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 漢文」とはなにか 受験参考書をはるかに超え出たZ会伝説の名著、待望の新版! 訓読のコツとは。助字の「語感」をどう読み取り、文章の「骨格」をいかに発見するか――。漢文読解の基礎力を養い、真の「国語力」を身につけるために、1970年代より形を変え版を重ねながら受験生を支え続けてきた名著を修補改訂。大学入試攻略などは当たり前、第一人者が気骨ある受験生、中国古典を最高の友人としたい人へ贈る本格派入門書。 基礎とはなにか。二畳庵先生が考える基礎ということばは、基礎医学とか、基礎物理研究所といったことばで使われているような意味なんだ。(中略)基礎というのは、初歩的知識に対して、いったいそれはいかなる意味をもっているのか、ということ。つまりその本質を反省することなのである。初歩的知識を確認したり、初歩的知識を覚える、といったことではなく、その初歩的知識を材料にして、それのもっている本質を根本的に反省するということなのだ。――<本書より> ※本書は1984年10月に増進会出版社より刊行された『漢文法基礎』(新版)を大幅に改訂したものです。 -
WIN
極上のスピンオフにして最高のエンタメ小説。 容姿端麗、頭脳明晰、抜群の戦闘力、加えて資産家の御曹司。大人気「マイロン・ボライター」シリーズの名キャラクター・冷血王子ウィンことウィンザー・ホーン・ロックウッド三世が40代となり、さらに魅力を増して帰ってきた!盗まれた名画と不可思議な殺人事件、迷宮入りした半世紀前の学生運動事件、幾重にも謎が重なった一族の過去。次から次へと立ち上がる謎に翻弄され、非情なのに憎めないウィンのキャラクターに惹き込まれ、気づくとページをめくる手が止まらない!アメリカが誇るエンターテイナーが贈る、極上のスピンオフにして最高のノンストップ・エンタメ小説! -
新装版 タイム・リープ
高校二年生の鹿島翔香はある日、昨日の記憶を喪失していることに気づく。そして彼女の日記には、自分の筆跡で書かれた見覚えのない文章があった。 “あなたは今、混乱している。――若松くんに相談なさい” 日記の言葉に従い、クラスメートの秀才・若松和彦に助けを求めると、半信半疑ながらも協力してくれることに。だが、翔香はただの記憶喪失ではなく、あるルールに則って時を移動しているようで――? いまもなお語り継がれる、タイムリープものの金字塔作品が、遂に新装版として登場! -
若い読者のための世界史 改訂版
歴史は「昔、むかし」の物語。さあ今から昔話をはじめよう――。『美術の物語』の著者がやさしく語りかけるように、時代を、出来事を、そこに生きた人々を活写する。ネアンデルタール人の登場から自ら体験した第二次大戦まで。一九三六年の初版刊行から半世紀を経て復刊されて以来、各国で読みつがれてきた“物語としての世界史”の古典。文庫上下巻を合本とし、最新版を参照して訳文を見直した、待望の改訂版。 目次 1 「昔、むかし」 2 偉大な発明者たち 3 ナイル川のほとり 4 日月火水木金土 5 唯一の神 6 だれもが読める文字 7 英雄たちの時代 8 けたちがいの戦争 9 小さな国のふたつの小さな都市 10 照らされた者と彼の国 11 大きな民族の偉大な教師 12 偉大なる冒険 13 新しい戦い 14 歴史の破壊者 15 西方世界の支配者 16 よろこばしい知らせ 17 帝政のローマ 18 嵐の時代 19 星夜のはじまり 20 アッラーの神と預言者ムハンマド 21 統治もできる征服者 22 キリスト教の支配者 23 気高く勇敢な騎士 24 騎士の時代の皇帝 25 都市と市民 26 新しい時代 27 新しい世界 28 新しい信仰 29 戦う教会 30 おぞましい時代 31 不幸な王としあわせな王 32 その間に東欧で起こったこと 33 ほんとうの新しい時代 34 暴力による革命 35 最後の征服者 36 人間と機械 37 海の向こう 38 ヨーロッパに生まれたふたつの国 39 世界の分配 40 わたし自身が体験した世界史のひとこま -
もっと遠くへ行こう。
人里離れた農場に住む夫婦のもとに、夫が宇宙移住者の候補になったという知らせが届き──。衝撃の結末が待ち受ける傑作スリラー -
NHK「100分de名著」ブックス アンネの日記 言葉はどのようにして人を救うのか
苦難の日々を支えたのは、自らが紡いだ「言葉」だった。 ドイツからオランダに一家で移り住んだアンネ・フランクは、第二次世界大戦下の一九四二年、十三歳の誕生日に父親から贈られた日記帳に、思春期の揺れる心情と「隠れ家」での困窮生活の実情を彩り豊かに綴った。そこに記された「文学」と呼ぶにふさわしい表現と言葉は、コロナ禍に見舞われ、戦争を目の当たりにした私たちに静かな勇気と確かな希望を与えてくれる。 【以下「はじめに」より】 本書では、『アンネの日記』が本来持っている文学的な豊かさについて、真正面から考えてみたいと思います。思春期の少女が、なにを考え、なにを感じ、それをどのように表現したのか。ここにはみずみずしい青春の息吹がみなぎっています。(略)これほどリアルな少女の声が胸に響いてくる文学を、わたしは他に知りません。 -
万波を翔る
「この国の岐路を、異国に委ねちゃあならねぇ」――黒船来航によって鎖国から開国へと急展開した幕末。江戸に呼び戻された若者・田辺太一は、幕府が新設した外国局での書物方出役を命ぜられるが、前例のないお役目に四苦八苦。攘夷を叫ぶ世間からは非難され、上役の水野忠徳は気難しい。朝廷が反対する日米修好通商条約を勅許を待たず締結したため、おさまりを知らぬ攘夷熱と老獪な欧米列強の開港圧力という、かつてない内憂外患を前に、国を開く交渉では幕閣の腰が定まらない。そんな中、鼻っ柱の強い太一は、強腰の異人たちと渡り合ってゆく――。史実を背景に日本外交の幕開けを描く長編。 -
終の盟約
ある晩、内科医の輝彦は、妻・慶子の絶叫で跳ね起きた。元医者の父・久が慶子の入浴を覗いていたというのだ。久の部屋へ行くと、妻に似た裸婦と男女の性交が描かれたカンバスで埋め尽くされていた。認知症を確信した輝彦は、久が残した事前指示書「認知症になったら専門の病院に入院させる。延命治療の類も一切拒否する」に従い、父の旧友が経営する病院に入院させ、弁護士の弟・真也にも、事前指示書の存在を伝えた。長い介護生活を覚悟した輝彦だったが、ほどなくして久は突然死する。そこには医師同士によるある密約が隠されていた。――医師の兄と、弁護士の弟は、真相にたどり着けるのか? 命の尊厳と向き合う傑作長編。 -
魔王の島
――彼女のはなしは信じるな。 2019年度コニャック・ミステリ大賞受賞、 幾重もの罠を張り巡らせた真のサイコ・ミステリー。 祖母の訃報を受け、彼女は孤島に渡った。終戦直後に祖母とここで働き始めた者たちだけが住む島。本土への船が来る日までを島で過ごす彼女は、やがてこの島に漂う不吉な影に気づきはじめる。ここには何か忌まわしい過去がある。そして若き日の祖母の手記にも謎の「魔王」の影が……。 島で行われていたというナチスの実験。 この島に逗留し、やがて海で死んだ子供たち。 何かを封じた開かずの扉。 すべての核心となる「サンドリーヌの避難所」事件。 積み重なる謎。高まりゆく不安と恐怖。 誰かが誰かを欺こうとしている。 誰が誰を欺こうとしているのか? いったい何が真実なのか? 読めば読むほど深まる謎また謎。曲折しながら突進する行先不明のストーリー。反則スレスレの大驚愕。――この種の不敵なミステリーの名産地といえばフランス。そこから新たな鬼才が登場しました。不吉なイメージの乱舞と恐ろしい出来事の連打の中に編み込まれた幾重もの罠! 『その女アレックス』のルメートル、『黒い睡蓮』のビュッシ、『パリのアパルトマン』のミュッソに続くフランスの刺客、ジェローム・ルブリ。その大胆不敵な怪技をご体験ください。 -
自由研究には向かない殺人
高校生のピップは、友人のコナーから失踪した兄の行方を探してくれと依頼される。兄のジェイミーは、2週間ほど前から様子がおかしかったらしい。コナーの希望で、ピップはポッドキャストで調査の進捗を配信し、リスナーから手がかりを集めていく。関係者へのインタビューやSNSなども丹念に調べることで、少しずつ明らかになっていく、失踪までのジェイミーの行動。ピップの類い稀な推理が、事件の恐るべき真相を暴きだす。年末ミステリランキング第1位『自由研究には向かない殺人』続編。この衝摯の結末を、どうか見逃さないでください!/解説=阿津川辰海 -
今夜、世界からこの恋が消えても
僕の人生は無色透明だった。日野真織と出会うまでは――。 クラスメイトに流されるまま、彼女に仕掛けた嘘の告白。しかし彼女は“お互い、本気で好きにならないこと”を条件にその告白を受け入れるという。 そうして始まった偽りの恋。やがてそれが偽りとは言えなくなったころ――僕は知る。 「病気なんだ私。前向性健忘って言って、夜眠ると忘れちゃうの。一日にあったこと、全部」 日ごと記憶を失う彼女と、一日限りの恋を積み重ねていく日々。しかしそれは突然終わりを告げ……。 唐突にやってくる衝撃の瞬間。その先に待つ驚きの結末に、読む人すべてが感動に包まれる! 第26回電撃小説大賞《メディアワークス文庫賞》受賞作! -
迷子の魂
あるところに,忙しすぎて魂をなくしてしまった男がいた.男は医師の助言にしたがい,迷子になった魂をじっと待つことにする.すると――.ノーベル文学賞作家トカルチュクが,コンセホのノスタルジックな絵とともに贈る,子どもたちと,忙しい大人たちのための,大切な魂のものがたり.2018年ボローニャ・ラガッツィ賞受賞作.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません. -
百合の華には棘がある
犯罪都市・東京。この街で探偵社を営む小百合は、行き倒れていた元格闘家のローサを拾う。行くあてのない彼女から頼みこまれ、行方不明の姉を捜す代わりに、仕事を手伝ってもらうことに。 馴染みの議員・松田から依頼されていた花嫁の素行調査に、ローサとともにあたる小百合だったが……。花嫁の実像に近づくほど、浮かび上がるいくつもの疑念。見えるものだけが、真実なのか――? やがて小百合達は、15年前、国家権力に葬られたある事件へと導かれていく。 -
三日間の隔絶
一家惨殺事件の生き残りの少女はグレーンス警部の手により保護された。17年後、その事件の資料が警察署内から盗まれていることが判明する。さらに17年前と同じ手口で当時の容疑者が殺される事件が起こり……。一方、潜入捜査員を引退し家族とともに暮らしていたピート・ホフマンの元に、彼の正体を知る謎の人物から脅迫状が届く。ホフマンは警察の人間が裏切ったのだと考えるが――。〈グレーンス警部〉シリーズ最新作。 -
過ちの雨が止む
大学を卒業し、AP通信社で記者として働くジョーは、ある日、田舎町で起きたジョー・タルバートという男の不審死を知らされる。プレスリリースには凶行の疑いがあると書かれていた。死んだ男は、ジョーが生まれてすぐに姿を消した、顔も知らない父親かもしれない。ジョーは事件に興味を抱き、その町へ向かう。判明したのは、男が実父である可能性が高く、多数の人々の恨みを買っていたことだった。ジョーは真相解明に挑むが……。家族の秘密に直面する青年を情感豊かに描く、心揺さぶるミステリ。バリー賞など三冠に輝いた『償いの雪が降る』続編。/解説=若林踏 -
長い別れ
酔っぱらい男、テリー・レノックスと友人になった私立探偵フィリップ・マーロウ。大富豪の娘との夫婦関係が破綻したテリーは、なんとか彼女と元の鞘に収まったようだったが、ある日、突然現われ、メキシコまで送ってほしいとマーロウに頼んできた。そして彼を送り届けて戻ったマーロウは勾留されてしまう。テリーには妻殺しの嫌疑がかっていたのだった。彼は自殺、マーロウには、ギムレットを飲んですべて忘れてほしい、という手紙が届く……。男の友情を描いたチャンドラー畢生の大作を、これ以上望むべくもない名手渾身の翻訳で贈る新訳決定版。/解説=杉江松恋 -
小説 ゆうえんち -バキ外伝-
格闘小説の巨匠、夢枕獏が描く小説版『バキ』。バキワールドにリンクする最凶死刑囚たちを捕まえた少年の物語!! 柳龍光、愚地克巳などの『バキ』キャラクターだけでなく、『餓狼伝』の久我重明、磯村露風なども登場!! -
言の葉は、残りて
美しい海沿いの景色と裏腹に陰謀、嫉妬、憎しみが渦巻く鎌倉幕府。その若き三代将軍・源実朝のもとに、都から摂関家の姫・信子が嫁いできた。突然の縁談と異国の地に不安を覚える信子は、実朝の優しさと生まれて初めての海の匂いに包まれ、次第に心をゆるしていく。一方、自分のために鎌倉へ来てくれた妻を生涯大切にしようと誓った実朝は、信子の導きで和歌の魅力を知り、武の力ではなく言の葉の力で世を治めたいと願うようになる。しかし、殺戮さえいとわない醜い権力争いが、否応なく二人を悲しみの渦に巻き込んでいくのだった……。悲劇の将軍の葛藤と信念、そして運命に翻弄された夫婦の切実な愛を描く歴史恋愛小説。第32回小説すばる新人賞受賞作。 -
前科者
希望と再生の物語、映画「前科者」小説版! 罪を犯した者、非行歴のある者の更生に寄り添う国家公務員、保護司。阿川佳代は保護司になり早3年。仕事にやりがいを感じ、道を外れてしまった「前科者」のために奔走していた。担当する前科者の中の一人・工藤誠は、真面目な仕事ぶりを雇い主から評価され順調に更生していた。このままいけば自立の日も近いと心を躍らせる佳代だったが、最後の面会日を前に、誠は忽然と姿を消してしまう。その頃、謎の連続殺人事件が発生し──。 阿川佳代をあの有村架純が、工藤誠を森田剛が演じる話題の映画「前科者」が2022年1月全国公開。消えない罪を背負った者は、過去を乗り越えることができるのか。感動のオリジナルノベライズ! (底本 2021年12月発行作品) -
青の女公
北方領主の父を冤罪で亡くし、絶望に心が壊れた家族を人質にとられ、リディエは下級女官として王宮で働かされていた。そんなリディエのたったひとつの望みは平穏に任期を終えて故郷に帰ること。ところが「王女と王子の仲を取り持ち、世継ぎ誕生の後押しをせよ」との命令がくだる。婚姻関係が破綻している二人の仲を取り持てというのだ。「絶対に無理だわ」と思うリディエ。しかし家族とともに故郷に帰りたいという衝動には逆らえず、リディエの長い闘いがはじまる。それは、やがて国を揺るがす動乱へと繋がり、リディエ本人の運命も大きく変化させていく……。下級女官が駆け抜けた、壮大な王国年代記! -
通り魔
街は女、秋は死の季節。闇は彼の親友、獲物は女だった――通り魔は夜の闇を身にまとい、女を襲った。「クリフォードはお礼を申します、マダム」これが彼の口ぐせだった。刑事たちの追求もむなしく、ついに殺人事件は起った……大都会の犯罪を追う警察官の悲哀をみごとに浮き彫りにした作品。 -
トヨトミ
経済界を震撼させた超問題作奇跡の文庫化。 「本書の内容のどこまでが事実でどこまでがフィクションなのか。 これについて、巨大自動車企業に極めて近い経営者は99%が事実と私に言い切った。一方で良識ある自動車業界担当の官僚は、まあ、半分くらいじゃないですかね、と口を濁す。名古屋界隈の書店から本書はすべて消えた、とか(中略)さまざまな噂が駆け巡るが、真実を知るものは本書の登場人物のモデルとされる人物だけだろうし、彼らが本書の真偽を語ることは絶対にないだろう。 本書は週刊誌ではないのだから、真偽のほどなどどうでもいい。フィクションと割り切って読むと、これほど面白い企業小説はない」(夏野剛氏による解説より) -
死者殺しのメメント・モリア
死は平等である。富める者にも貧しき者にも。だが時に異形となる哀れな魂があり、それを葬る少女がいた。 モリア=メメント。かつて術師の血を継ぐ王族の姫だった娘。特別な力をもち、今は刻渡りの死神シヤンとともに、あるものを捜して旅をしていた。 シヤンのもつテンプス・フギトの時計に導かれ、あらゆる時と場に彼らは出向く。現代ニューヨーク、17世紀パリ、時代と場所が変わっても、そこには必ず、死してなお悪夢を見続ける悲しい亡霊たちがいた――。 死は等しく安らかに――祈りをこめてモリアは死者を葬る。永遠を生きる時の旅人がつむぐ、祈りと葬送の幻想譚。 【登場人物】 ◆モリア=メメント 青い喪服を着た美少女。術師の血をひく王家の娘だったが、過酷な運命にもまれ、死神と契約をして永遠の命を得る。あるものを探すため、死者を弔いながら旅をする。 ◆シヤン=ラウエレウム 美形の死神。「時」をつかさどり、テンプス・フギトの懐中時計を操って時空を移動する。強大な力を持つ存在だが、モリアの従者に。人間を哀れみ、時に面白がっている。 -
ケアの倫理とエンパワメント
自己と他者の関係性としての〈ケア〉とは何か。 強さと弱さ、理性と共感、自立する自己と依存する自己……、二項対立ではなく、そのあいだに見出しうるもの。ヴァージニア・ウルフ、ジョン・キーツ、トーマス・マン、オスカー・ワイルド、三島由紀夫、多和田葉子、温又柔、平野啓一郎などの作品をふまえ、〈ケアすること〉の意味を新たな文脈で探る画期的な論考。 本書は、キャロル・ギリガンが初めて提唱し、それを受け継いで、政治学、社会学、倫理学、臨床医学の研究者たちが数十年にわたって擁護してきた「ケアの倫理」について、文学研究者の立場から考察するという試みである。(中略)この倫理は、これまでも人文学、とりわけ文学の領域で論じられてきた自己や主体のイメージ、あるいは自己と他者の関係性をどう捉えるかという問題に結びついている。より具体的には、「ネガティブ・ケイパビリティ」「カイロス的時間」「多孔的自己」といった潜在的にケアを孕む諸概念と深いところで通じている。本書は、これらの概念を結束点としながら、海外文学、日本文学の分析を通して「ケアの倫理」をより多元的なものとして捉え返そうという試みである。(本書「あとがき」より) -
雨月物語
雨そぼふる薄暗き午後,あるいは皓々たる月の夜,この世とあの世が交錯する.荒ぶる先帝の怨霊,命を賭した義兄弟の契り,帰らぬ夫を待つ妻の悲しき末路,男にとりついた蛇性の女の執念…….中国や日本の古典をさまざまに取り入れ,美しくも妖気ただよう作品に仕上げた上田秋成(1734-1809)の珠玉の短篇集.「白峰」ほか全九篇を,平明な注と解説で.八四年ぶりの新版.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません. -
オーダーは探偵に 珈琲エメラルドは謎解きの薫りに包まれて
【シリーズ累計50万部突破の大ヒットライトミステリ、感動の完結巻!】 孤独な復讐者となった悠貴。彼はついに、過去の依頼人と交わした『黒い契約書』を使い、実の父との最終対決に挑む。一方の美久は、信頼していた人の裏切り、いまだかつてない生命の危機、意外な人物の助太刀――彼が追う謎解きを通じ、成長していった。 もう、あの頃の自分じゃない。――大丈夫。きっと連れて帰ってくるよ。 美久は明かりの消えた喫茶店エメラルドと約束したのだ。悠貴を必ずここに連れ戻すと。 全ての謎が解き明かされる、感動の完結最終巻!! -
台所のおと 新装版
台所からきこえてくる音に病床から耳を澄ますうち、料理人の佐吉は妻のたてる音が変わったことに気付く。日々の暮らしを充たす音を介して通じ合う夫婦の様を描く「台所のおと」のほか、「濃紺」「草履」「雪もち」「食欲」「祝辞」「呼ばれる」「おきみやげ」「ひとり暮し」「あとでの話」を収録。鋭く繊細な感性が紡ぐ名作集。 なにげない日々の暮しに 耳を澄ませ、目を配り、 心を傾ける。 透徹した感性が紡ぐ珠玉の短編集。 女はそれぞれ 音をもっている とかくあやふやに流しがちな薄曇りの感情に 端然とした言葉をあてがい、作中人物に息を吹き込む。 幸田文による人間観察の手つきについて考えていると、 江戸川乱歩とのある対話が脳裏に浮かんできた。 ――平松洋子(解説より) 新装版に寄せて、青木奈緒によるエッセイも収録 -
セミクジラのぬけがら
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 なんでもあつめるのがすきな ミッチがある日、ひろったのは クジラのかたちをした 木のかけら。 それが、ふしぎな夏の はじまりだった。 ミッチは、花の種やきれいな石ころなど、道ばたでひろったものをコレクションしている男の子。いまはセミのぬけがらを集めています。 ある日ミッチは、クジラのかたちをした木のかけらをひろって、家に持ちかえりますが、うっかり麦茶をかけてしまいます。すると、それはちいさなちいさなクジラになったのです! セミのぬけがらを食べて、「ミーンミン」と鳴くので、<セミクジラ>と名付け、ミッチはお父さんといっしょにそのクジラを飼いはじめます。でも、クジラはだんだん、元気が無くなってしまい……。 考えたミッチは、セミクジラのために、あるものを探すことにします。 -
溶ける街 透ける路
――わたしの旅は言葉の旅でもある。多言語の中を通過しながら、日本語の中をも旅する―― 「エッセイの元祖」モンテーニュ縁のサンテミリオン、神田神保町を彷彿させる「本の町」ヴュンスドルフ、腕利きのすりが集まるバーゼル、ヘルダーリンがこもったチュービンゲン、エミリー・ディキンソンが生涯過ごしたアマスト、重い記憶を残すアウシュヴィッツ。ブダペストからリガ、アンマンまで、自作の朗読と読者との対話をしながら世界四十八の町を巡り、「旅する作家」が見て、食べて、出逢って、話して、考えた。心と身体を静かに揺さぶる、五十一の断章。 -
狼たちの城
ナチス×スパイ×名探偵 前代未聞の歴史反転ミステリー! 招聘されたゲシュタポ犯罪捜査官。 その正体はユダヤ人の古書店主! 第二次世界大戦の末期、ニュルンベルクの ユダヤ人古書店主イザークと家族のもとに ポーランド移送の通達が届く。彼は絶望の なか、レジスタンスに関わっていると聞い たかつての恋人クララを頼るが、彼女が用 意してくれたのはゲシュタポの特別犯罪捜 査官アドルフ・ヴァイスマンとしての偽の 身分証だった。イザークは受け渡しの場で ヴァイスマンに間違われたまま、ナチスに 接収された城内で起きた女優殺人事件の捜 査に臨むことに。ゲシュタポの深奥部で彼 は無事生き抜き、事件を解明できるのか? -
三時間の導線
死体が一体多い──ストックホルムの遺体安置所で発見された「あるはずのない」男の死体。記録はなく、アフリカ出身と思われる以外、素性は知れない。調査を始めたグレーンス警部だったが、さらに身元不明の女性の亡骸が安置所に出現。その謎を追う捜査陣はあまりに凄惨な光景を目撃する。そしてその場に残された指紋から割り出された人物の名前は……。傑作『三分間の空隙』に続く〈グレーンス警部〉シリーズ最新作。 -
雲雀坂の魔法使い
きっと見つかる、大切なもの。 実業之日本社文庫GROW誕生!第1弾 最高に切なく温かい奇跡! 沖田円、渾身の物語! この感動、心に突き刺さり号泣! 人生で大切な全てがここに。 心に沁みる、涙と希望の物語! ある町の片隅に、少女のような風貌の魔法使い・翠(すい)が営む『雲雀坂魔法店』がある。その店を訪れるのは、人知れぬ悲しみや孤独、後悔を抱えた人々。幼馴染との関係に苦しむ女子中学生、余命わずかの画家、物語が書けない小説家……。翠は、彼女らの心の奥底に眠る「真実」を感じ取り、希望へと繋ごうとするが――。読むたびに涙あふれる珠玉のストーリー。 【実業之日本社文庫GROWとは?】 GROW=成長。 自分らしく生きることを探し続けるあなたへのエール。 それが「実業之日本社文庫GROW」です。 この1冊が、あなたの心を育て、希望を与えてくれますように。 -
音叉
日本を代表するロックバンドTHE ALFEEの高見澤俊彦による初小説は、 恋愛と音楽に溢れる70年代青春小説! 東京の平凡な大学生・雅彦は同級生と組んだバンドでデビューを目指す一方、学生運動に染まる響子やグラマーな加奈子、憧れの美佐子先輩との恋愛模様に翻弄される。 順風満帆に見えた大学生活だが、思いがけない悲劇でデビューか友情かの決断を迫られることに。さらにある歴史的事件によって恋愛にも陰りが……。 何者かになりたくて足掻く青年たちを、原宿のレオンや赤坂のビブロスといった70年代東京カルチャーをふんだんに盛り込んで描き出す。 音楽業界を知り尽くした著者ならではの視点が光るスピンオフ短編も収録。 さらに、文庫用に書下ろしエッセイも収録。 ※この電子書籍は2018年7月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
ヤーガの走る家
鳥の足がはえた家にすむ少女の成長物語。 「わたしの家には鳥の足がはえている。家は、年に二、三度、夜中にすっくと立ち上がり、猛スピードで走り出す。」(冒頭文抜粋) 少女マリンカが祖母のバーバと住む不思議な家には、あの世とこの世の境界を守る秘密の「門」がある。バーバはこの門の番人で、マリンカも将来番人になることを運命づけられて育った。 毎晩「門」を目指して訪ねてくる死者達を、美味しい料理と楽しい音楽でもてなし、星へ還すバーバの仕事を手伝うマリンカ。 でも本当は、その仕事に明け暮れる人生ではなく、生きている人たちの世界で友だちを作って遊ぶことを夢みている。 自分の運命は自分で決めたいという気持ちが強くなり、もがき、あらがい、行動していく。 ロシア民話「バーバ・ヤーガ」をモチーフに、家族の愛情と絆、少女の葛藤と成長、そして人生を自分の足で歩むことへのエールを描いた長編ファンタジーです。 -
月のうた
小学生の時に母を亡くした民子は、父とその再婚相手との三人暮らし。複雑な想いを胸に秘めていたが、亡き母の親友からある話を聞き、徐々に心を開いていく――それぞれの想いを鮮やかに掬い取った、切なくも温かな家族の物語。 -
羊は安らかに草を食み
認知症を患い、日ごと記憶が失われゆく老女には、それでも消せない “秘密の絆” があった―― 過去の断片が、まあさんを苦しめている。それまで理性で抑えつけていたものが溢れ出してきているのだ。彼女の心のつかえを取り除いてあげたい―― アイと富士子は、二十年来の友人・益恵を “最後の旅” に連れ出すことにした。それは、益恵がかつて暮らした土地を巡る旅。 大津、松山、五島列島……満州からの引揚者だった益恵は、いかにして敗戦の苛酷を生き延び、今日の平穏を得たのか。彼女が隠しつづけてきた秘密とは? 旅の果て、益恵がこれまで見せたことのない感情を露わにした時、老女たちの運命は急転する――。 八十六年の人生を遡る最後の旅が、図らずも浮かび上がらせる壮絶な真実。 日本推理作家協会賞 『愚者の毒』 を超える、魂の戦慄! -
詩人になりたいわたしX
詩で描く家族と恋と友情の心揺さぶる物語。 主人公のシオマラは、神さまのことなんか、ぜんぜん信じてない。 「女の子は、いけません。いけません。いけません」 信仰心厚い母親に、こう言われるたびに、 「自分はなんてちっぽけなんだろう」って感じるんだ。 ハーレムに暮らす少女シオマラは、厳格な母親に猛反発しながらも、「言葉」の持つ世界に惹かれていく。 高校のポエトリースラム部で詩のパフォーマンスというものを知り、自己表現の世界にどんどんのめり込んでいく。 「言葉は、ありのままの自分を解き放つ手段」、そのことに気がついたシオマラは、いろいろなことから自由になれた。 -
秋山好古 明治陸軍屈指の名将
司馬遼太郎著『坂の上の雲』の3人の主人公の1人であり、ビジネスマンを中心に多くのファンを持つ明治陸軍の名将・秋山好古。しかし彼の一生を詳細に追った評伝小説は、これまであまり書かれていない。本書は、手練の作家が様々な資料を駆使しつつ、「日本騎兵の父」と称えられた伝説の将軍の生涯を、正面から描ききっている。伊予松山藩士の家に生まれた好古は、貧しさから軍人の道を選び、創設まもない陸軍士官学校で「騎兵科」に進んだ。「騎兵」という兵種は、当然ながら従来の日本には存在しない。フランス留学を経て研究を重ねた好古は、日清戦争では自ら訓練した騎兵隊を率いて従軍。やがて日露戦争の火蓋が切られると、寡兵をもってロシアの大騎兵団を防ぎ、戦史を飾る激戦を繰り広げることになる。豪胆にして細心、戦場ではつねに前線に立ち、部下を思いやる心を忘れなかった指揮官。その人間的魅力を余すところなく描いた、著者渾身の力作小説である。 -
人間椅子(乙女の本棚)
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 人気シリーズ「乙女の本棚」第18弾は江戸川乱歩×イラストレーター・ホノジロトヲジのコラボレーション! 小説としても画集としても楽しめる、魅惑の1冊。全イラスト描き下ろし。 私の膝の上には、いろいろな人が入りかわり立ちかわり、腰をおろしました。 作家である佳子に届いた1通の手紙。「奥様」と始まるその文章には、ある椅子職人の生活が綴られていた。 江戸川乱歩の『人間椅子』が、有名ゲームのキャラクターデザインなどで知られ、本シリーズでは夢野久作『死語の恋』、『瓶詰地獄』、泉鏡花『外科室』を担当する大人気イラストレーター・ホノジロトヲジによって描かれる。 名作文学と現代の美麗なイラストが融合した、珠玉のコラボレーション・シリーズ。 自分の本棚に飾っておきたい。大切なあの人にプレゼントしたい。そんな気持ちになる「乙女の本棚」シリーズの1冊。
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