死者殺しのメメント・モリア

死者殺しのメメント・モリア

715円 (税込)

3pt

4.5

死は平等である。富める者にも貧しき者にも。だが時に異形となる哀れな魂があり、それを葬る少女がいた。
モリア=メメント。かつて術師の血を継ぐ王族の姫だった娘。特別な力をもち、今は刻渡りの死神シヤンとともに、あるものを捜して旅をしていた。
シヤンのもつテンプス・フギトの時計に導かれ、あらゆる時と場に彼らは出向く。現代ニューヨーク、17世紀パリ、時代と場所が変わっても、そこには必ず、死してなお悪夢を見続ける悲しい亡霊たちがいた――。
死は等しく安らかに――祈りをこめてモリアは死者を葬る。永遠を生きる時の旅人がつむぐ、祈りと葬送の幻想譚。

【登場人物】
◆モリア=メメント
青い喪服を着た美少女。術師の血をひく王家の娘だったが、過酷な運命にもまれ、死神と契約をして永遠の命を得る。あるものを探すため、死者を弔いながら旅をする。
◆シヤン=ラウエレウム
美形の死神。「時」をつかさどり、テンプス・フギトの懐中時計を操って時空を移動する。強大な力を持つ存在だが、モリアの従者に。人間を哀れみ、時に面白がっている。

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死者殺しのメメント・モリア のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2022年12月11日

    死とは何かを追求していく物語だったように感じます。作中でも記されている通り、生は不平等でも、死は平等という価値観に納得します。時代や国を越えて死者を葬っていくモリアが、死に触れることで、様々な形の愛を知っていく物語で、とても面白かったです。エンタメとして派手なバトルシーンを追求するのではなく、死の切...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2022年03月11日

    死について、とても繊細に丁寧に描写された作品。しっとりと湿った雰囲気をさせながらも、どこか神秘的で美しい世界観にどっぷりとハマりました。

    世界は平等じゃない。けれど、死は誰にでも平等に訪れるべきである、と。死を踏みにじられた少女が、死にきれない死者を殺し、平等な死へと導く物語。
    従者である悪魔が、...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2023年02月04日

    容姿端麗の二人組が彼らしか解決できない問題に挑みつつ、西洋を巡り彼らの正体を紐解いて行くような話です。きれいな言葉で紡がれる世界観を堪能しつつ、しんみり悲しいストーリーを楽しむ大人向けの小説。

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2021年10月13日

    あるものを取り戻すために時代を渡るモリアとシヤン。
    様々な時代、様々な場所を巡るのかと思いきや、読み終えてみると割と偏っていたなあと。
    でも、その偏りは気にならないほど、特に後半は伏線も含めて盛り上がったと思う。

    死は平等に訪れるもの。
    その人の性別や年齢によらず、生前の行いによらず、善悪によらず...続きを読む

    0

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