うつ病九段 プロ棋士が将棋を失くした一年間

うつ病九段 プロ棋士が将棋を失くした一年間

660円 (税込)

3pt

「ふざけんな、ふざけんな、みんないい思いをしやがって」

藤井フィーバーに沸く将棋界で、突然、羽生世代の有名棋士の休場が発表されました。
様々な憶測が流れましたが、その人、先崎九段は「うつ病」と闘っていたのです。

孤独の苦しみ、将棋が指せなくなるという恐怖、そして復帰への焦り……。
体験した者でなければなかなか理解されにくいこの病について、エッセイの名手でもある先崎さんが、発症から回復までを細やかに、淡々と綴ります。
心揺さぶられること、必至!

解説:佐藤優

※この電子書籍は2018年7月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。

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うつ病九段 プロ棋士が将棋を失くした一年間 のユーザーレビュー

著者は「先ちゃん」の愛称で親しまれ、大ヒットマンガ『3月のライオン』の監修として、また洒脱なエッセイでも知られています。
私は先ちゃんの、棋士の日常を鋭く見つめた文章が大好きでした。
ライバルであり友人でもある同業者を書く時の、温かすぎず、でもクールすぎない視点は、棋士の中でも彼しか持ちえないのでは、と思っていました。
そんな先ちゃんの、うつ病闘病記。
得体の知れない病魔に立ち向かい、我を忘れたであろう時のことを書いても、先ちゃんは自分自身のまなざしを失っていませんでした。
いつものエッセイの時の切れがない、という評もどこかで目にしましたが、ここまで分かりやすく、淡々とした文章でうつ病を描いた本を私は知りません。それはとてもすごいことだと思います。
脳の病気なのに心の病気だと思われてしまうなど、うつ病への間違ったイメージをどうにか払拭したい思いが行間からにじみ出ていて、胸を打ちます。

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    先崎九段には「3月のライオン」のコラムで文章はよく読んでいたものの、著作は初めて読んだ。うつ病の体験記という重い内容だが、文章は平易で読みやすい。一方で驚かされたのはうつ病やその症状に関する解像度で、著者の言語化の能力に舌を巻く。また対局私自身が最近将棋にハマっていることもあり、将棋の能力(対局や詰

    0
    2025年11月18日

    Posted by ブクログ

    うつ病の当事者が回復期に書いた闘病記。

    うつの最中は:
    ・決断ができない(そのこと自体にストレスを感じる)
    ・思考力がすごく落ちる
    ・アクシデントを認識しても反応できない
    ・喜びを感じることがない
    ・正常状態ではありえなくらい悪い方に考えてしまう
    ・表情が作れない
    ・症状に日内変動がある
    ・起きた

    0
    2024年06月01日

    Posted by ブクログ

    うつ病が『脳の病気』ということを、この書籍から初めて知った。

    うつ病がどんなに苦しく、『死』が身近な病なのかを知ることができた。

    誰もがかかる可能性のある病気なのにもかかわらず、世間では鬱病に対する認識がまだまだ浅い。

    ぜひ、学校の保健体育で取り上げて欲しいくらいだと感じた!

    0
    2024年01月31日

    Posted by ブクログ

    棋士のうつ病体験記。
    自分の周りにうつ病の人がいないから、というのは言い訳だけど、これまでうつとは「心の風邪」ぐらいにしか捉えられていなかった自分を恥じたい。
    うつっぽい、でもなく、軽いうつでもなく、脳を病気するとこんな生活や考えになるんだと、読書中の衝撃は凄まじかった。

    文章のなかで、先崎先生が

    0
    2023年11月20日

    Posted by ブクログ

    本書はノンフィクションで、登場する棋士の先生方もすべて実名。
    先崎九段も含めて将棋ファンであれば誰でも知っている先生方が次々と登場します。
    将棋ファンとして、少しは将棋を指す身として、読みたかった本でした。

    内容としてはうつ病になった先崎九段が、発症から回復までの様子を綴っているのみ。
    かなり生々

    0
    2023年10月24日

    Posted by ブクログ

    漫画から原作へ。
    漫画も読みやすく理解しやすかったが、こういった手記の性質からか、本人の文章だけで直接語られた方がよりクッキリと入ってくる気がする。
    「あるある」と思う感情の浮き沈みや思考パターンもあるので、共感しつつ自分も気をつけねばと感じる。
    読み終わって何より感じたのは、棋士としてのプロ意識、

    0
    2023年09月03日

    Posted by ブクログ

    ・文章がとても読みやすく、病み上がりで書いたとは思えない
    ・病状について生々しい描写が多いが、7割近く共感できる
    ・本書を読むことで、「うつ病」は「脳」の病気であるということがよく分かる
    ・超一級のプロ棋士である先崎九段が「詰将棋の7手詰めの問題」が解けなくなってしまったという。また、うつ病患者にと

    0
    2023年08月27日

    Posted by ブクログ

     精神科医を兄にもつ、九段の棋士がうつ病を発症。1年後に復帰するまでを描いた画期的な書。
     長い間、「精神的な病である」とされていたうつ病は、近年、ようやく巷にも「脳の病である」ことが流布されるようになってきた。
     しかし、これほどまでに鮮やかに、うつの極悪期から回復期を描いた書を、私は読んだことが

    0
    2021年08月12日

    Posted by ブクログ

    今も偏見が残る脳の病気であるうつ病の、
    患者本人から見た世界が描かれています。 

    ドラマティックな出来事ではなく、
    親しい人にかけられた何気ない言葉の積み重ねが
    寛解に繋がっていくのがリアルでした。

    0
    2021年05月22日

    Posted by ブクログ

    うつの症状の善し悪しというのはなかなかアナログなものでしか表現しにくいのだが、先崎先生の場合は寛解していく様子が詰将棋の手数で数値化されて目に見える、というのが新しいと思った。
    現在もご活躍されているようでなによりです。

    0
    2021年05月12日

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