羊は安らかに草を食み

羊は安らかに草を食み

1,870円 (税込)

9pt

認知症を患い、日ごと記憶が失われゆく老女には、それでも消せない “秘密の絆” があった――

過去の断片が、まあさんを苦しめている。それまで理性で抑えつけていたものが溢れ出してきているのだ。彼女の心のつかえを取り除いてあげたい――
アイと富士子は、二十年来の友人・益恵を “最後の旅” に連れ出すことにした。それは、益恵がかつて暮らした土地を巡る旅。
大津、松山、五島列島……満州からの引揚者だった益恵は、いかにして敗戦の苛酷を生き延び、今日の平穏を得たのか。彼女が隠しつづけてきた秘密とは?
旅の果て、益恵がこれまで見せたことのない感情を露わにした時、老女たちの運命は急転する――。
八十六年の人生を遡る最後の旅が、図らずも浮かび上がらせる壮絶な真実。
日本推理作家協会賞 『愚者の毒』 を超える、魂の戦慄!

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羊は安らかに草を食み のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    このタイトルで物語をこう鮮やかに着地させるのか!と思い、めくるページが止まらなかった。
    ミステリー要素もさることながら、戦時中を生き抜くおばあちゃんの描写の臨場感が凄まじい。正直、この穏やかな見かけとギャップがすごいので必見。

    0
    2024年10月01日

    Posted by ブクログ

    あらすじから想像したものの、何倍も深い物語が待っていた。戦争の悲惨さ。そこを生き抜いて来たのは綺麗事だけではムリだったと。でも最後は希望を感じられた。大切な知人にプレゼントした。

    0
    2024年09月15日

    Posted by ブクログ

    一瞬で読み切ってしまった…
    凄惨な戦中戦後のストーリーと、
    裏腹に進む3人の女性の国内旅。
    そのコントラストも相まって、感情は何度も揺れ惑い、読後には爽快感を得る、なんとも不思議な感動を覚える作品だった。

    益江と佳代の壮絶な人生を紐解くカギが現れるたびに、どんどん作中にのめり込まれていった。

    0
    2024年05月17日

    Posted by ブクログ

    あらすじから、1人の老女の過去を遡るだけの話しと思っていたので、その過去が満州開拓団につながり、過酷な日々を少女たちが懸命に生きた話しになり涙が止まりませんでした。必ず訪れる死。どう迎えるか、子どもに頭が上がらず頼りっぱなしの老女にだけはなりたくない、この3人のように意思を持ち、懸命に生きたい!と思

    0
    2024年03月26日

    Posted by ブクログ

    認知症の友と、友人ふたり。夫の頼みから、認知症の友の過去をたどる3人の旅に出る。

    孤児となって戦争を生き延びる体験がずっしり重い。
    長く長く生きてきた人たちの体験って、それだけで尊いものだなあと思う。
    戦争に限らず、病気や事件事故。
    生き延びるってそれだけですごいことだ。強い。

    ぐいぐい読ませる

    0
    2024年03月21日

    Posted by ブクログ

    認知症になった益江おばあさんがどんな人生を歩んできたのかを、親友2人が彼女と一緒に旅をしながら辿っていく物語。

    壮大で、壮絶な内容だった。
    それに最後の展開は、全く予想できず衝撃だった。

    あまりにも辛すぎて、少し目を逸らしたくなるような描写もあったが最後まで読みきれてよかった。

    0
    2024年03月04日

    Posted by ブクログ

    戦争は命も、人の心も奪う。
    第二次世界大戦は、終戦時に全てが終わったわけではなかったんだと知った。

    今まで、認知症はいろんなことを忘れてしまう怖いものもいうイメージがあったけど、この作品を読んで、耐え難いほどの経験をしときた人に、忘れるという神様からのプレゼントなのではないかと思えてきた。


    0
    2023年12月31日

    Posted by ブクログ

    とにかく壮絶。
    楽しい話ではないけど読めてよかった。
    俳句で満州の過去が表されているのも鳥肌がたっま。
    最終章は呆気ないし現実離れな気もするけど、そこまで救いがないと辛いので良かったかもしれない。

    0
    2023年12月12日

    Posted by ブクログ

    すごく良かったです。
    認知症の話ということだけで、何も情報入れずに読みました。

    面白いかな〜⁉︎なんて半信半疑でしたが、本当に読んで良かった。
    自分にも老いは着実にやってくる。
    なんなら、一昨日から肩から首がぴーんと痛くて。

    まぁちゃんとかよちゃんの生きざま。
    アイちゃん達の旅の様子に、なんか和

    0
    2023年11月04日

    Posted by ブクログ

    老婆3人の旅で始まる物語は認知症となったまあさんの失われた記憶を探っていくストーリー。満州で終戦を迎えてから日本に戻ってくるまでの壮絶な苦難は今の平和な時代に生きている自分には全く想像ができないが、生き延びていくためにどんなことでもやるという力強さを強く感じさせる物語だった。
    年をとってからの友人で

    0
    2023年07月07日

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