月白

月白

小説・文芸
2,200円 (税込)

11pt

妻を亡くし、息子の夏樹を一人で育てるフリーライターの海老原。そんな彼に雑誌『月刊クリスタル』編集部から、戦後の殺人鬼が起こした事件をもう一度掘り下げて検証してほしいとの依頼が入った。殺人鬼の名前は北川フサ。彼女は戦後の混乱期に5人の男を立て続けに殺し、死刑となっているという。取材を始めた海老原は、フサが赤の他人である少年とともに行動していたことを知る。そして、その当時の少年は、今も存命だった。単なる週刊誌の連載のはずが、いつしか海老原は、フサに導かれるように、事件に没入していく……。

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月白 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    プロローグ

    連休中こそ単行本である
    私の目の前に2冊の単行本がある

    “神都の証人”と“月白”だ

    本当に赴くままに本書を手に取った



    本章
    『月白』★5
    “13月のカレンダー”、“羊は安らかに草を食み”は戦争を題材・根底にしている物語だが、本書もまた然りである
    妻を交通事故で失い、男でひとつで息子を育てざる負えない状況とそれを機に新聞社を退職し融通の利く独立ライターとしての一歩目に、80年前に起きた女殺人鬼を掘り下げる仕事が舞い降りた

    5人の男を殺めた、女を追ってく行く内に思いもよらぬ真相と出会いが待ち受けているのである

    ライターの過去と女殺人鬼の過去と殺人の真相が徐々に明らかになっていく流れや、殺人鬼と一緒にいたとされる当時少年だった老人との出会い
    その老人との攻防など、読みどころ満載の本書であった

    “まこと”に素晴らしい作品である


    エピローグ

    シルバーウィークにも関わらず、生憎の雨模様
    読書をするには最適なのかもしれない
    本当は、カフェでゆっくり読みたかったが
    いつもの安楽椅子で読み終えた

    よく見ると、安楽椅子の置かれているリビングの壁の色は正しく“月白”の色ではなかろうか!?

    特にオチはないが、そう思った(_ _;)8v♪



                          完

    0
    2026年09月20日

    Posted by ブクログ

    初読みの作家さん。フォローしている方の評価が高かったので読みました。

    ものすごくいい内容でした。始めの方は単調な気がしましたが、途中あたりから夢中で読み進めました。あんまり読んだことのない展開で、とても新鮮な感じもしました。少しボリュームは有りますが、是非読んでいただきたい一冊!

    0
    2026年09月20日

    Posted by ブクログ

    殺人犯というワードから発せられる悍ましく残酷な印象から、その人の人生そのもの全てにまでレッテルを貼ってしまうが、それは時として必ずしも正しい事ではないのだとこの一冊から感受した。
    図らずも自らの身に降り注いだ今では想像をつかないような壮絶な世界の底で、懸命に生きた人々の足跡。絶望、苦しみ、そして憎しみや孤独。
    たった一冊の本から感じる重みは、他のそれとは違う。出会ってよかった。この作品に。

    0
    2026年09月19日

    Posted by ブクログ

    うーん、なるほど。

    戦後の食糧難や空襲などで家族をなくした浮浪児が生きていくためにどれだけ大変だったかとか、女性達の翻弄され方など詳細で丁寧に描かれていた。
    そして感情のまま人を殺すフサに魅了される人たちの気持ちもわからないとも言い切れない。
    生きていればすごく辛いこと悔しいことは必ずあって、それとどうやって向き合うか、消化できないときどうするのか。いい人ばかりではいられないこともあるし、たががはずれてしまう時と必死で堪える時その境界線もまたあやふやで本作はその繊細な部分の描き方もよかった。

    0
    2026年09月14日

    Posted by ブクログ

    これにて宇佐美まこと祭り一旦終了。
    これもなかなかに苦しかったなぁ。

    でも苦しさの中に優しさとかが垣間見えるから辛いまま終わらない。

    でも読んでると所々で思い出す火垂るの墓。やっぱり辛い。

    でもなんとなく救われた気がして終われる。

    でもこの人の本は映像を見ているかのようにリアルに再生されるのよ。だから辛い。

    でもなあ…ってエンドレス“でも”。

    でも読んでよかったです。

    宇佐美まことを読もうと思うきっかけをくださったブク友の皆さまありがとうございました。

    0
    2026年08月29日

    Posted by ブクログ

    北川フサのルポかと思いきや、靖男のルポでした。
    戦後の闇市や食糧難についてはドラマや小説で見聞きしたことはありましたが、孤児たちの暮らしがここまで詳細に書いてあるものを読んだことがなくて…とにかく悲惨で衝撃でした。子供や女性に人権がない時代。守られるべき存在のはずが、飢えないためにひたすら必死に生きる姿に胸が苦しくなりました。
    千代ちゃんの最期とシンジの川のシーンは本当に辛すぎて…


    ライターにすべてを打ち明けるわけでもなく、北川フサに取り込まれて殺意が暴走するわけでもなく、まさに月白という感じの静かな終わりで意外でした。噛み締めるような重い余韻が残る話でした。

    0
    2026年08月19日

    Posted by ブクログ

    まことさん、師匠、ともちん、館なのさん、ゆーきさん、NISMOん55さん等々、そして同時期におびのりさんっ!嬉しい♡


    錚々たるブクトモさん方が良かったとこの本!!
    めっちゃ良かったですっ!!!٩(ˊᗜˋ*)و
    この時期、読んで良かった。



    海老原誠は、交通事故で妻を失い、夏樹という小学生の息子と二人暮らしをしていた。
    父子家庭になり、これまでの仕事を辞めて、自由がきくフリーのジャーナリストになった。

    勤めていた新聞社の出版局からルポタージユの依頼を受けていた。戦後の連続殺人犯、北川フサについてのルポを書いて欲しいと。

    北川フサは戦後の混乱期に5人の男を次々に殺害し、逮捕され死刑判決を受けて刑が執行されていた。

    誠は道上栄介という記者が書いた月刊雑誌を読み、道上の家を探し当て、資料一式を手に入れる。そこから少しずつ北川フサという人物が浮き彫りになっていく。




    満州引き揚げのお話、東京大空襲のお話いくつかは読んでいますが、まだまだ知らないことだらけ。
    その当時生きた人の生々しさが伝わってきました。自分だったらこの時代生き残れたのかな??

    私は絶対西尾清子のようにはなれない。゚(゚´ω`゚)゚。
    じゃあフサのような生き方が出来るのか!?
    絶対出来ないだろ。弱っちぃから。

    でも読み終わった頃、私は北川フサに取り込まれていたかも知れません。
    自分がフサになって、、、
    カエル男になって、、、ψ(`∇´)ψ


    感情移入型の私、今回誰に感情移入したかって!?
    それは靖男です。

    全身垢まみれになって、靖男と共に戦後を一気に駆け抜けましたっ!

    凄い早さでした。この本、爆走です。
    とても良かったです*( ᵕ̤ᴗᵕ̤ )*
    この本に出会わせてくださったブクトモさんみなさんに感謝ですm(_ _)m

    0
    2026年08月16日

    Posted by ブクログ

    現代と、戦後の時代描写があるのですが、世界観に引き込まれました。戦後に生きる人々を、大変だったねと軽々しく言ってはいけない、こういった人たちの下、日本はあるのだと思いました。とても素晴らしい作品です。

    0
    2026年06月13日

    Posted by ブクログ

    戦後 親を失った子供たち
    存在は知っていたがリアルな情景を突きつけられた
    想像もつかない苦労を重ね今がある
    戦後の闇の部分を改めて知った

    0
    2026年09月16日

    Posted by ブクログ

    「北川フサに取り込まれないようにしなさいね」
    道上の言葉。娘の紘子は声を潜めた
    「調べれば調べるほど、あの死刑囚の魅力に取り込まれるって」

    「あのおじいさん、パパじゃなくて、自分に腹を立てているんだよ」夏樹の鋭い感性に驚かされる

    「その色は月白というんだ」箕部が教えてくれたその色。大垣靖男の部屋に塗ってあった青みがかかった寒々しい白。
    「この月白に色を塗り重ねられたら」
    孤独と不安に苛まれた大垣にふさわしい色
    「まるで自分を罰しているような生き方です」川崎が言う

    北川フサと大垣の関係。
    社長後退の真実に最後驚かされる

    『憎しみは醜い感情だ』北川フサと大垣とそして誠の持つ『憎しみ』。
    大垣に出会ったこと、道上の手記に出会ったことで、誠の強い負の感情が浄化されたようで、よかった。最後の月白のシーンですべてが終わったようでした

    0
    2026年09月13日

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