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Posted by ブクログ
前半は戦前の貧しい田舎に赴任し生徒とのほのぼのとした交流が描かれ、やがて戦争が人々の生活に大きな影響を及ぼし、かわいい教え子たちも戦争に赴いていく。個性ある12人の生徒達を大きな愛で受け止めて見守ってくれる大石先生。限られた選択肢の中でも常に明るくたくましく生きようとする生徒達の姿に心打たれると共に生徒との日々のやりとりに心温まる。
「人はなんのために子をうみ、愛し、育てるのだろう。砲弾にうたれ、裂けてくだけて散る人の命というものを、惜しみ悲しみ止どめることが、どうして、してはならないことなのだろう。」
死ぬことが名誉だと教育をしていてもこれが母親・教師としての本音だろうなぁ。
小豆島に旅行の予定があるので是非二十四の瞳映画村に行ってみよう。
Posted by ブクログ
小学生の頃に読んだ際には衝撃的なラストシーンばかりが印象に残っていたが、改めて読むとかなり前半のうちから切ない展開が続く。そして、ただでさえ悲惨な場面をもう一段悲惨にするような追いうちの描写が多いのも本作の特徴。
次の世代を担う子どもたちへの希望は描かれているものの、大石先生や大人になった教え子たちに関していえば、とにかく救いのない物語だと感じた。
また今回読んでみて、戦争の只中を描く第8章と第9章が特に印象深かった。地の文にさえ作者の反戦の思いが率直かつ痛烈に込められており、その母として、女性としての嘆きに年齢を重ねた大石先生の心境が重なって現れる。
大石先生は教師としてのプロフェッショナルではなく、また特別に強くも賢くもない一人の女性にすぎない。しかし、そうであるからこそ、彼女の素朴な怒りは何世代にもわたって多くの人の胸をうつのだろうと思う。
「こんな、かわいい やつどもを、どうして ころして よいものか わあっ わあっ。」(P211)
「名誉の戦死など、しなさんな。生きてもどってくるのよ。」(P212)
Posted by ブクログ
牧歌的な島の風景やなごやかな小学校生活の中に、家庭ごとの貧しさや時代の暗い影が描かれる。小学校低学年のこどもたちが大人になる過程で幾人かが身売りされたり兵隊にとられたりする。そして新任の教師時代に違和感を抱いた「老朽」の教師が岬へ赴任することについて、時を経て主人公が同じ境遇になる。教師と生徒を問わず、戦争によって生活の変化が等しく訪れることが強調される。
解説を読む限り、反戦平和のメッセージがかなり強い作品であるとのことだが、あまりそのように感じなかった。ただ、アカ狩りのシーンは無理矢理に挿入された感じがする。全体的に類型的な人物が多い。今でいうキャラクター小説か。だから時代を超えて読みやすいだろう。面白いかどうかは別にして。
Posted by ブクログ
置かれた環境で、必死にもがく子どもたちに心打たれます。
現代を生きる私達の働く意味をも考えさせられました。貧しい一寒村が舞台となっていますが、家庭事情によって幼き頃から仕事を手伝い働く姿、貧しくても活き活きとしている姿、ぶつかり合いながらも団結していく姿、いつの時も子どもたちは大切なことを気づかせてくれる、かけがえのない存在であることに変わりはありません。
国のために生き国のために死ぬことが名誉であるとされ、反戦を口にすれば牢獄へ。自分の考えを持つことが許されなかった時代。
これは二度と繰り返してはいけない過ちですが、間違いに気づき正していく姿勢を持ち続けること、これは現代にも通ずるものがあります。
そして、子どものような女先生、大切なものを見失わない強さにとても惹かれました。
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