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明智小五郎回顧談
「この期に及んで、僕の話など聞いて、何になるというのです?」明智小五郎は、日本人ばなれした彫りの深い顔に笑みを浮かべながら、じっと蓑浦を見つめた。特徴的なモジャモジャ頭は、かつて蓑浦元警部補が事件の相談を持ちかけたときと、ほとんど変わりがなく、まだ白髪が混じることもなかった。しかし六十歳を過ぎた彼の顔には、細かな皺が刻まれていた。……(本文より)。謎に包まれた出生の秘密、一高・帝大時代の暮らしぶり、江戸川乱歩との邂逅、そして二十面相との秘められた関係等々、名探偵が自らの生い立ちを独白する。乱歩研究の第一人者が、研究の粋を尽くして描き上げた、明智小五郎の知られざる生涯! -
「超」怖い話 寅
神秘と恐怖に喰らいつく! しばれる冬の実話怪談、「超」怖い話〈干支シリーズ〉2022年は寅。 「祖父ちゃんが、ホワイトタイガーに見えた…」 全身、虎のような横縞の傷をつけた祖父の霊。 大陸から持ち帰った虎の牙と髭。 祈祷師の予言「寅年の女児を授かれば財を得る」との関係は…? 「虎よ虎よ」より 恐怖と好奇心の葛藤。本能がそそられる怪奇実話、全34話収録! ・中部地方の旧家にある曰く付きの六畳間。家の者がそこで寝ると病を得、よその者が寝るとある夢を見る。果たしてその夢とは…「四方八方」 ・東北出身の全盲の祖母が孫に語った秘密。闇の中に見える不吉な黒い朝顔の種が意味するのは…「同じ闇を見ている」 ・釣り先で友人がどこからか拾ってきたキャリーカート。捨てろと言っても聞かず、しだいに言動に異変が…「キャリーカート」 ・山で篠笛の練習をしていると呼応するように聞こえてくる美しい音色。祖父はヌエの声だというが、その正体は…「笛の音」 ほか、仄暗い密林にそっと身を潜め獲物を狙う虎の如く、突然あなたに襲い来る怪34話! -
戒厳
ソウルの大学への就職話というのもそれほど悪いものではないかもしれない。なにしろ自分はこの2年というもの、横文字ばかり読んできて、すっかり頭が欧米向きになってしまった。フランス語も英語も存在しない、この不思議な文字の連なりからなる国に足を向けるというのも、考えようによっては面白いに違いない。焼肉もキムチも好きだ。焼肉は食べ放題だっていうではないか。きっとこれは真の意味で冒険となるだろう。何しろまったく予備知識のない社会に、白紙同然の状態で行こうとするのだからな。となれば、ぐずぐずはしていられない。今すぐパスポートを申請し、ヴィザの発給を受け、この文字に少しでも親しんでおくことだ。わたしはそう決意した。わたしはパスポートを受け取ると、その足で南麻布にある大韓民国大使館に向かった。 1970年代に日本人が韓国を訪問するには、理由と期間の如何を問わず、ヴィザの発給を受ける必要があった。とりわけわたしの場合には、観光や就学のヴィザではない。一年間を外国人教師として過ごすには労働ヴィザを取得しておかねばならない。それは極めて稀なことだったのである。…… 「ところで皆さん、韓国に行ったことはありますか。」宴会のなかで梁さんの発したひと言が「わたし」の運命を大きく変えた。20代前半の「わたし」は日本語教師として、ソウルの大学に赴任し、そこで朴正煕大統領暗殺、戒厳令の施行に遭遇する。『ソウルの風景』(岩波新書)の著者による渾身作。 -
モーツァルトを聴く人
【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 詩は音楽に恋してる。 収録作品は以下の通り。第一章「モーツァルトを聴く人」(1995年/小学館刊)19篇。 第二章「絵本・ピアノのすきな王さま」架空の国を舞台にした「音楽」がテーマの傑作絵本(谷川+堀内コンビによる未刊行の作品/初出は、1981年。ヤマハが愛好家向けに配布した「ピアノ小読本」に収録された幻の絵本作品カラー32ページ) 第三章「谷川俊太郎・音楽詩選」モーツァルトと音楽をめぐる名詩27篇(うち、二篇書き下し=「急がないモーツァルト」「いい天気」)。書き下しの一篇は以下の通り。 * 急がないモーツァルト 石畳の道に足音が響く/姿は見えないがモーツァルトだ/ 嬉しいことがあったのだろう/歩きに笑いがひそんでいる 建物から女が出て来る/慇懃に挨拶してすれちがう/ 短い旋律が生まれかけたが/すぐ小さなつむじ風に紛れる 永遠が日々の暮らしに微笑みかける/楽しみは哀しみに気づいている/ ピアノの黒鍵と白鍵が/黒白を問わない和音を生む 休止符に宿る人の心は/世界の喧騒を許している/ 地球が今日も自転している/モーツァルトは立ち止まらない このオリジナル文庫は『音楽の肖像』の続篇として構想された。本文中に新発見の堀内誠一によるカット十数点も収録。40年の時を経て原画が発見された幻の傑作絵本をオールカラーで収録。2022年1月から全国各地で堀内誠一展開催される予定。 ※この作品はカラーが含まれます。 (底本 2022年1月発行作品) -
厭談 戒ノ怪
「年末年始、特別手当を出すから、夜間、駐車場を見回ってほしい――」 それは霊と人とのエグい因縁の体験だった! 「事故現場」より 霊に憑かれる人、霊に弄ばれる人! いやーな実話怪談集! 怪談師として活躍中、後味悪い厭怪談の名手〈三代目怪談最恐位〉夜馬裕の待望の新刊! 陰惨な事故物件へ引っ越してから次第に妻の様子がおかしくなり…「逃げ回る男」 正体不明の誕生日カードに込められた驚愕の真実「しもべより」 亡き伯母の家に隠された壺から溢れ出る恐怖「お籠めさま」 先輩に憑いた女の謎を探るうち、やがて辿り着く忌まわしき正体「お嬢さん儀式」 そして、「圓山町怪談倶楽部」で語り、観客を震撼させた伝説の恐怖譚「墳墓の丘」を完全版として収録。行方不明になった親友に纏わる怪異と戦慄すべき謎とは! みっしりと濃くねっとりと黒く紡がれる恐怖の数々をご堪能あれ。 -
新選組始末記
著者長年の実地調査を基に、幕末の風雲狂乱の渦中にあって誠心一徹の生涯を貫いた男たち。近藤勇、土方歳三、沖田総司らの人間像を描破、新選組の全容を史実の壁に彫り刻んだ子母澤寛の代表作ーー幕末、江戸幕府の浪人対策の一つとして結成された浪士組は、本拠を京都・壬生に置いて、禁門警護の任につき、市中見廻りの役に当たった。勤皇か佐幕か、開国か攘夷か、国論はまっ二つに割れ、世はまさに日本国あげての動乱の時代であった。この時期、幕府への至誠一徹、暗殺剣の名をほしいままにし、尊攘志士をふるえあがらせた「新選組」の隊士たちは、その青春をいかに生き、その命と魂をいかに燃焼させたのか……。著者みずから長期にわたって新選組所縁の地を訪ね、あるいは古老の談を聴取して得た記録を基に、新選組結成から最後までの真のすがたを史実の壁に彫り刻んだ会心の力作。 -
私はただ、「生きてる~!」って叫びたいだけだったんだ
月間ブログアクセス56万! 大人気ブロガーによる「生きてる実感」が手に入る、実用エンタメ小説。 寝たきりになった主人公が ベッドの上で見つけた半径0メートルの幸福論とは? 「生き方を変えるのに、一歩も必要ないから!」 エリート営業マンだった主人公が、 整骨で事故に遭い、ある日突然寝たきりに! そんな主人公の前に現れたのは、 自分そっくりな「もう1人の自分」でした。 しかし、性格は似ても似つかぬ、 超スパルタな自分だったのです。 彼女の正体は、主人公自身の魂とかで……。 なんでも寝たきりの主人公を ベッドから一歩も動かすことなく、 幸せに導くために目の前に現れたとか。 こうして寝たきりの主人公は、 スパルタな彼女のもとで、 強制的に「生きるとは何か」と 向き合わされることになったのでした。 これは、お金も、仕事も、恋愛だって それなりにうまくいっていたのに、 どこか虚しさを抱えながら生きていた主人公が、 「生きてる~!」と、 心の底から叫べるようになるまでの物語です。 【目次より】 第1章 「自分探し」って言うけど、その「自分」の正体って何? 第2章 己の魂をピカピカに磨く方法 第3章 私たちはなぜ、この世に生まれてきたのか? 第4章 ねえ、生きてる実感、欲しくない? -
東京マッハ
句会ってなに? 句会って楽しいの? それを教えてくれるのが東京マッハ! 「東京マッハ」はメンバーの4人(千野帽子、長嶋有、堀本裕樹、米光一成)とゲストで開催される公開句会。俳句をつくらなくても誰でも参加できるライブイベント形式で、句会の面白さを啓蒙している。 各々いいと思った俳句(特選・並選)を選ぶだけでなく、一言文句をつけたい俳句(逆選)も選びながら、「どうしてその句が好きなのか?」「どうしてその句に文句をつけたいのか?」その理由について熱く議論を交わす。 誤読、脱線……なんでもあり! ! 俳句、そして言葉についてとことん考えをめぐらせる大人気公開句会、待望の書籍化! 目次 まえがき vol.1「水撒いてすいか畑にいて四人」@アップリンク渋谷 vol.4「帰したくなくて夜店の燃えさうな」@ロフトプラスワン ゲスト=池田澄子、川上弘美 vol.10「君と僕と新宿春の俳句まつり」@風林会館 ゲスト=西加奈子 vol.12「0012女王陛下の飛騨マッハ」@高山市民文化会館 ゲスト=藤野可織 vol.14「そして夏そして浅草男祭」@浅草東洋館 ゲスト=穂村弘 vol.17 大東京マッハ「窓からの家出を花のせいにする」@紀伊國屋サザンシアター ゲスト=池田澄子、村田沙耶香 vol.18「想像の月まぶしくて目をあける」@ルオムの森 ゲスト=谷川俊太郎 vol.27「梅雨晴のすいか畑の十年後」@オンライン ゲスト=最果タヒ あとがき -
デフ・ヴォイス
旧知のNPO法人「フェロウシップ」から、民事裁判の法廷通訳をしてほしいという依頼が荒井尚人に舞い込んだ。原告はろう者の女性で、勤務先を「雇用差別」で訴えているという。かつて勤めていた警察で似た立場を経験した荒井の脳裏に苦い記憶が蘇る「法廷のさざめき」。何森刑事と共に、急死したろう者の男性の素性を探る旅路を描く、シリーズ随一の名編と名高い「静かな男」など、コーダである手話通訳士・荒井が関わる四つの事件。社会的弱者や、ろう者の置かれた厳しい現実を丁寧な筆致であぶり出した〈デフ・ヴォイス〉シリーズ第3弾。/解説=池上冬樹 -
風の向こうへ駆け抜けろ2 蒼のファンファーレ
ドラマ化決定の大ヒット競馬小説、第2弾! 女性騎手・芦原瑞穂と弱小厩舎のメンバーを描いた爽快スポーツエンタメ小説の続編が、待望の文庫化。 舞台は再び、「藻屑の漂流先」と揶揄され、廃業寸前だった緑川厩舎。瑞穂の真摯な姿勢と情熱でメンバーが一つになり、G1桜花賞に挑戦、惨敗した翌年。今度は、中央デビュー戦で勝利した超良血馬ティエレンが緑川厩舎にやってきた。馬主はマスメディアでも有名な風水師のワン。何もかも謎めいている彼は、風水で緑川厩舎に白羽の矢を立てたと言い、厩舎を立て直すきっかけとなった魚目の馬、フィッシュアイズとの勝負を望んでいた。その狙いとは……。 奇しくもワンが告げた通りに、ティエレンとフィッシュアイズはレースで争うことに。ティエレンには瑞穂が、フィッシュアイズには中央の女性騎手、冴香が騎乗することになるのだが、冴香は、実は、調教師光司のかつての恋人だった……。 恋人との再会に心が揺れる光司。光司への思いを自覚し戸惑う瑞穂。自分を捨てた母との関係に揺れる誠……。様々な思いが交錯する中、緑川厩舎のメンバー達の新たな挑戦が始まる……。 巻末掲載の、ドラマ『風の向こうへ駆け抜けろ』主要キャストのインタビューも見逃せません。 (底本 2021年12月発行作品) ※この作品は単行本版で配信されていた『蒼のファンファーレ』の文庫版です。 -
ザ・プロフェッサー
法と正義、師弟愛を描く胸アツ法廷エンタメ。 アラバマ大学ロースクールの老教授トム。学生時代に同大フットボール部で全米チャンピオンとなり、卒業後は弁護士となるも恩師の導きで再びこの大学で教鞭を執り、法学者として順風満帆な人生を過ごしてきた。しかし今は愛する妻を失い、友人の裏切りから不名誉な形で職を追われ、自身も癌を患っていた。絶望の中、彼の前に現れたのはかつての恋人。娘夫妻と孫を大手運送会社のトラック事故で失った彼女は、トムに「法廷で真相を知りたい」という。ある確執から絶縁状態にあった教え子の新米弁護士リックを適任と感じた彼は、弁護の橋渡しをし自分は故郷に身を隠すが、被告である運送会社の隠蔽工作は裁判を予想外の方向へ導き……。 真実と悪、師弟愛、スポーツと友情……挫折を繰り返しながらも最後まで「正義」を諦めない登場人物たちの矜持に胸が熱くなる、痛快法廷エンタテインメント! -
吸血鬼は目を閉じ、十字を切った
美しい姿のまま永遠を生きる異端――吸血鬼。 彼らは“三つの禁忌”に従い、存在を隠し生き延びてきた。 吸血鬼を監視する非公開組織・INAPO(国際夜行性動物保護機関)に入ったヒバリは、美しい青年・シキョウと出会う。組織唯一の吸血鬼であるシキョウは、なぜか吸血鬼から迫害され、極端に他者との関わりを避けていた。 自殺した少女に遺された咬み痕、連続失踪事件――吸血鬼の関与を疑わせる事件を共に追ううち、ヒバリは過去の凄惨な事件に繋がるシキョウの秘密を知ることになり……。 美しき異端の監視官が紡ぐ、夜闇のミステリ。 【INAPO】 国際夜行性動物保護機関の略。表向きはフクロウなどの夜行性動物を保護することを目的とした保護団体だが、その実態は半世紀前に存在を確認されたヒト様生物――『吸血鬼』の保護・共生を目指し、監視を行う非公開の組織。 【シキョウ】 INAPOで監視官として働く、唯一の吸血鬼。寡黙で決して人に心を開こうとしない。齢は二百歳を超す。見た目によらず大食いで甘い飲み物が好き。 【ヒバリ】 行方不明の父を探しINAPOに入った女子大生。飾り気のない性格で、シキョウの相棒役に任命される。冷たく突き放すような言動のシキョウとは衝突をしてしまうが……。 -
晩課
春の宵、教会の庭で神父が刺殺された。キャレラたちが調べていくと、麻薬密売をめぐる少年たちの争いや、悪魔崇拝を行なっている教団など、教会の周囲にはさまざまな怪しい影があった。神父自身もなにか大きな悩みを抱えていたらしい。はたして、聖職者の背にナイフを振り下ろしたのは誰か? -
魔術
ハロウィーンの夜。「ごちそうしないと、いたずらするぞ」と叫びながら、次々と酒屋強盗をはたらく子供の一団が出現した。一方87分署では、奇術師の夫が突然姿を消してしまったと妻が訴えていた。おりしも街では男のバラバラ死体の一部が発見され……ハロウィーンの夜を脅かす数々の怪事件! -
被害者の顔
被害者の名はアニイ・ブーン。胸に銃弾を撃ちこまれ、血にまみれて死んでいた女。が、捜査が洗いだしていったのは、彼女の複雑な顔だった。貞淑な妻、優しい母、インテリ女性、情婦、酔いどれ……。どの顔が残忍な殺人者を招いたのか? しかし、容疑者はいずれも堅固なアリバイを持っていた -
ハートの刺青
雨あがりの四月のある日、87分署の刑事部屋では、五ドルを騙しとられたというニグロの小娘が泣いていた。だがこの娘は金で済んでよかった。その日ハーブ河に浮んだ水死体の女は結婚詐欺にかかっていた。しかも、親指と人差指の間には忌わしいハートの刺青が! 好評のシリーズ第四弾! -
カッコーの巣の上で
体制に抵抗する者たちの鮮烈な冒険譚 精神病院にやってきた本書の主人公ランドル・パトリック・マックマーフィ。彼の性格は騒々しく、乱暴で、陽気で愛情のあふれる、反逆者である。そして、女好きで人生に前向きな戦士でもある。 看護師長ラチェッドの独裁にうんざりしていたマックマーフィは、ラチェッドに反旗を翻した。周りの患者たちも同意し結集していった。 病院の規律を破り、病棟でのギャンブルを盛り上げ、ひそかに女性たちを連れ込みワインを調達するなど、あらゆる場面で自由に振舞った。 最初は戯れとして始まったこの反抗は、すぐに厳しい闘争へと発展する。絶対的権威を背景とする師長ラチェッドと、自身の不屈の意志に従って行動するマックマーフィ。 ラチェッド師長がマックマーフィに対して究極の攻撃を行ったとき、何が起きたか。物語は衝撃的なクライマックスを迎える。 [原題]ONE FLEW OVER THE CUCKOO'S NEST -
ドストエフスキーの預言
ドストエフスキー生誕200年記念出版。 かつて外務省でモスクワ大使館に勤務した著者は、ソ連邦の崩壊に立ち会うことになった。宗教を否定する社会主義の理想が潰え、ふたたび神を求める時代が始まった。 そうした事態を19世紀にすでに預言していたと著者が考えたのが、文豪・ドストエフスキーである。 『カラマーゾフの兄弟』のかの有名な「大審問官」は、はたして何を示しているのか? 『罪と罰』でラスコーリニコフはなぜ回心したのか? 外交官としての仕事のかたわら、ドストエフスキーを解読する日々が始まった。 尊敬するチェコの神学者・フロマートカや、同じくチェコの哲学者・政治家のマサリクの著作が大いなる手助けとなる。 そして、モスクワとプラハを往還する著者の思索の旅は、ついに終わりの日を迎える?? 現代史の現場から生み出された、これまでにないドストエフスキー論。 -
人間レベル
神に、抗え。 人間らしさって、なんだろう。 生きていくために、何を選択していけば良いのだろう。 神の敷いた新たなルールの下で繰り返される、史上最大の自問自答。 異色のディストピア青春小説。 ※※※ 西暦20XX年、全人類の夢に神が現れた。 曰く、死後の世界の環境保全のため、 「人間レベル」を導入することにした、と。 生前の善行によって個々のレベルが測定され、 死後の世界での待遇を決定する、というのだ。 以降、人類は 自身の考えや感情とは違う行動を選択せざるを得ない種となっていった。 世界は穏やかに混乱し、 「人間レベル」は人が純粋に生きることに対する足かせのように 人類を侵していったのだ。 善と偽善が入り乱れ、うまく泳ぐ者もいれば、生きにくさに溺れてしまう者もいた。 高校生の平野雄一はそんな世界に反感を抱き――。 ひとり、神に抗おうとしたのであった。 -
新しい時代への歌
音楽と熱狂 音楽が彼女を動かす。熱狂が彼女を変える。 テロと感染病の影響で、ひとびとが直接会う機会は激減した。観客を入れたライブなどは参集規制法によって禁じられている――。 ローズマリーは超巨大企業スーパーウォリーに勤め、自宅からアバターで顧客に対応する、単調な日々を過ごしていた。だがある日、顧客から仮想空間で行われるライブのチケットをもらったことで彼女の人生は変わる。音楽の新たな魅力を知ったローズマリーは、転職し、密かに行われているライブから新たなミュージシャンを発掘するスカウトになることを決意するのだが――。 他人と接触することがなくなった時代、禁止されてもなおライブの熱狂を求めるひとびとを描いた音楽SFの傑作。2020年度ネビュラ賞長篇部門受賞作。 -
連続テレビ小説 スカーレット
NHK連続テレビ小説 スカーレット (上) 戦後まもなく、大阪から滋賀の信楽(しがらき)にやって来た川原喜美子。 頑張り屋の喜美子は、幼い頃から一家の働き手だった。一五歳になった喜美子は、 戦後の復興著しい大阪で就職をし、多くの人たちとの出会いよって成長してゆく。 そして、信楽に帰ったのち、男性ばかりの陶芸の世界に飛び込むのだった……。 自分のため、大切な人のため行動あるのみ! モノを作り出す情熱と喜びを糧に、 失敗や挫折にめげず生きていく、働き者のヒロイン・喜美子。 そんな愛情深いヒロインをとりまく、家族や友人、個性豊かな人たち。 焼き物の里・信楽に生きる女性陶芸家の波乱万丈な物語。 *本書は、NHK連続テレビ小説「スカーレット」第1週~第11週の放送台本をもとに小説化したものです。 番組と内容・章題が異なることがあります。ご了承ください。 スカーレット …緋色(ひいろ)のこと。伝統的に炎の色とされ、黄色味のある鮮やかな赤。 緋=火に通じ、陶芸作品に表れる理想の色のひとつである。 主人公の生業(なりわい)である陶芸では、窯をたく炎が勝負。 熱く燃えるような、情熱的な人生につながる。 -
大草原の小さな家
過去にNHKでテレビシリーズ化されて、日本でも認知度を広めた人気名作。今から100年以上も前、南北戦争が終わりを告げたアメリカで、新しい生活への期待に充ち満ちていた人々が未開の大地を目指して移住していく中、インガルス一家も新しい天地を求めて、ウィスコンシン州へとやってきます。もともと開拓者だった父さんと母さん、姉メアリー、妹キャリーと大きな森の小さな家で暮らす日々がこうして始まりますが、おおかみや熊が姿を現し、冬には雪に閉ざされる大自然の生活は時として非常に厳しい。けれども、家族のあたたかさに包まれているローラは不自由を感じることなく、四季を通してさまざまな表情を見せる大自然と触れあっていくのです。少女の成長と家族の絆が描きつくされる感動の名作シリーズです。 -
骸骨:ジェローム・K・ジェローム幻想奇譚
残念ながら自分には いささか陰鬱な傾向があるに違いない―― 英国屈指のユーモア作家に隠された、もう一つの顔。 ユーモア小説『ボートの三人男』で知られるジェローム・K・ジェロームによる異色作品集。 西洋骨董のように古風な趣と気品をそなえた、知られざる逸品の数々。 心和ませる幽霊小説、冷たく怖い怪奇小説、優しく美しい幻想小説、不思議な現代ファンタジイ、数千年の時を跨ぐケルト・ファンタジイ等々、多彩な味わいの奇譚17篇を収録。 1篇ごとに異なる魅力の、世にも稀なる短篇小説集。 【目次】 食後の夜話 ダンスのお相手 骸骨 ディック・ダンカーマンの猫 蛇 ウィブリイの霊 新ユートピア 人生の教え 海の都 チャールズとミヴァンウェイの話 牧場小屋(セター)の女 人影(シルエット) 二本杉の館 四階に来た男 ニコラス・スナイダーズの魂、あるいはザンダムの守銭奴 奏でのフィドル ブルターニュのマルヴィーナ 訳者あとがき -
W☆ING流れ星伝説 星屑たちのプロレス純情青春録
1991年8月7日、後楽園ホール。 のちにプロレス史にその名を刻むインディー団体、「世界格闘技連合 W☆ING」がTAKE-OFF(離陸)した。 だが、わずか3シリーズをもって団体は分裂。 茨城清志は新たな団体、「W☆INGプロモーション」を設立へと動く。 大半のスタッフ、選手と共に同年12月10日、「SKY HIGH AGAIN」を後楽園ホールで開催する。 資金は持ち出し、リングは全日本女子プロレスから10万円で借りるなど、"ないない尽くし"の再旗揚げ戦。 茨城は破格のギャラを払ってミル・マスカラスを招聘。 満員にはならなかったものの、なんとか再スタートを切ることに成功した。 W☆INGのリングに集まった男たちは、誰もが世間的には無名だった。 メジャー団体の選手のようなめぐまれた体格や身体能力がはなかった。 だが、プロレスに憧れ、愛する気持ちだけは誰にも負けていない。 それは、団体の運営を担うフロントの男たちも同様だった。 どうしたら、リングで輝けるのか。どうしたら、世間にW☆INGを知ってもらえるのか。 その煩悶の中、男たちは汗と血と涙を流しながら、きらめきを求めて過激なデスマッチへと身を投じていく。 夜空に一瞬、輝く流れ星のごとく――。 齋藤彰俊、松永光弘、金村ゆきひろ、菊澤光信(元W☆ING練習生)、茨城清志元代表、大宝拓治元リングアナウンサー、畑山和寛元レフェリー、ロッシー小川(当時、全日本女子プロレス広報部長)他。 当事者たちが語る、W☆INGの立ち上げから、崩壊に至るまでの2年7か月。 給料さえほとんど出ない中、男たちはなぜ血を流し、その闘いに観客は熱狂したのか。 当時、週刊プロレスの担当記者としてW☆INGを追い続けた小島和宏記者が描き出す、「世界で最も過激な団体」30年目の真実。 ★茨城清志「そんなこと言われてもさ、俺だって別に好きこのんでデスマッチやインディー団体をやっていたんじゃないんだよ。俺だって、本当はさ、プロレス団体をやるんだったら新日本や全日本みたいなプロレスをやりたかったよ! 」 ★齋藤彰俊「僕が(大迫和義・世界格闘技連合W☆ING元社長に)聞かされたのは近々、コカ・コーラがスポンサーについてくれる、という話。そして、マイク・タイソンを招聘するプランもある、と」 ★松永光弘「せっかく、こうやって一冊の本にまとまるのであれば、それこそ表紙に大きく書いてしまってもいいですよ。『W☆ING崩壊のA級戦犯は松永光弘だ! 』と。実際、そうじゃないですか? 私がW☆INGを潰したんですよ! 」 ★金村ゆきひろ「だって修行期間みたいなもんじゃないですか? 他の団体だったら、入門してから1年から2年はデビューすらできないわけで、お金をもらうという発想すらなかったし。(中略)家庭がある人は別として、会社に金がないんだから、それを求めるのはちょっとどうなの?って思ってました」 ★大宝拓治「よく初期のW☆INGは迷走していたとか言われるんですけど、僕に言わせれば、まったく迷走なんてしていないんですよ。旗揚げシリーズからずっと『コンビニみたいなプロレス団体』という目線で見てもらえれば、なんにもブレていないことはわかってもらえると思うんです」 ★畑山和寛「現地で営業するためにかかるお金を自力でなんとかするしかない。当時はまだ攻略要素のあるパチンコ台が結構、あったんですよ。(中略)その勝ち分で現地でのガソリン代や食費はなんとか工面できましたね。毎回、勝てるとは限らないので、ホテル代でお金を遣ってしまうのは怖くて車中泊は続けていましたけど」 -
機龍警察 白骨街道
国際指名手配犯の君島がミャンマー奥地で逮捕された。日本初となる国産機甲兵装開発計画の鍵を握る彼の身柄引取役として官邸は警視庁特捜部突入班の三人を指名した。やむなくミャンマー入りした三人を襲う数々の罠。沖津特捜部長は事案の背後に妖気とも称すべき何かを察知するが、それは特捜部を崩壊へと導くものだった……傷つき血を流しながら今この時代と切り結ぶ大河警察小説、因果と怨念の第6弾。 -
武漢病毒襲来
妻子の待つ武漢へ、新型肺炎が蔓延し封鎖された中国をゆく男の決死行。 中国からの亡命を余儀なくされた作家が放つ渾身のコロナ文学。 本書は2通りの読み方ができます。まず、新型コロナ発生源となった中国で何が起きていたかを描くものとして―― 反骨の亡命文学者が、コロナ禍下の民衆の悲劇と、それを隠蔽する国家の罪を暴く告発の書として。そしてまた、 いち早くコロナ禍に正面から挑んだ現代小説として――封鎖された大地を旅する艾丁を通じて、現在の「中国」が、 スリリングに、ときに大らかに描かれてゆきます。病毒の街・武漢で、艾丁を待ちうける運命とは……。 -
石を放つとき
探偵マット・スカダー・シリーズ 待望の新作+傑作短篇集 エレインの知り合いが名前も知らぬ男から脅迫を受けていた。 老スカダーは単独で調査を始める…… 堂場瞬一・解説 凝った構成も、あっと驚くどんでん返しもない。 しかし本作品は、何とも言えない味わいを残す。 【 本書収録作品 】 夜と音楽と 窓から外へ バッグ・レディの死 夜明けの光の中に バットマンを救え 慈悲深い死の天使 夜と音楽と ダヴィデを探して レッツ・ゲット・ロスト おかしな考えを抱くとき ミック・バルー、何も映っていない画面を見る グローガンの店、最後の夜 石を放つとき 原題: A Time to Scatter Stones The Night and The Music A Matthew Scudder Novella -
【無料版】『宝島』試し読み 特別書下ろしエッセイ&著者インタビュー付き
真藤順丈『宝島』試し読み版です。 本編冒頭試し読みのほか、特別書下ろしエッセイ、著者インタビューも収録されています! ※※※ 第160回直木賞・第9回山田風太郎賞・第5回沖縄書店大賞、三冠達成の傑作! さあ、起(う)きらんね。 そろそろほんとうに生きるときがきた―― その言葉を残して、故郷(シマ)いちばんの英雄が消えた。 米軍統治下の沖縄で、英雄の帰還を待ち望みながらも、 奪われた故郷を取り戻すため立ち上がる、グスク、ヤマコ、レイ。 それぞれの信じるものに従い、警官となり、教師となり、テロリストとなった幼馴染たちは、 時代のうねりに翻弄されながらも、抗い、立ち向かい、したたかに生き抜こうとする。 故郷と基地。沖縄(ウチナー)とアメリカ。現在と過去。こちら側とあちら側。 その境界線を、越えてゆけ。 -
悪の五輪
1963年3月21日、翌年の東京オリンピック開催を前に、公式記録映画の監督を務めることになっていた黒澤明が降板した。博打をしのぎにしている白壁一家の人見稀郎は、親分からの指示を受け、中堅監督の錦田を後任にねじ込んで、興行界に打って出るべく動き出す。オリンピック組織委員会には政治家、財界関係者が名を連ねており、その下には土建業者や右翼、ヤクザ、さらには警察までもが蠢いており、あらゆる業種が莫大な利権に群がっている。稀郎は記録映画の監督選定に権限を持つ委員たちの周辺を洗い、金や女を使って言うことを聞かせようとする。東京が、日本が劇的に変貌を遂げた昭和の東京オリンピックをモチーフに、現代エンターテインメント小説の旗手が放つ、長編社会派クライムノベル。 -
警視庁殺人犯捜査第五係 少女たちの戒律
少女たちは何を怖れ、何を隠したのか? 東京都武蔵野市、吉祥寺駅付近で、二十歳前後と見られる女性の殺人遺体が発見された。 警視庁殺人犯捜査第五係の辻岡朋泰警部補ら捜査員は身元調査に奔走するも、思うに任せず、焦燥に駆られる。 が、ついに大学二年生の小池聡美と判明。 娘と連絡が取れず、心配していた母親が偶然報道を見て、捜査本部に問い合わせてきたのだ。 色めき立つ捜査本部だったが、以後も捜査は難航し、辻岡らは苦悩する。 悪戦苦闘の末、ようやくフリージャーナリストの佐藤公章が容疑者として浮かび上がってきた。 被害者の故郷である岐阜県で六年前に起こった、有名な冤罪事件と、その発端となった女子中学生殺人事件に関係していたらしいのだ。 思いも寄らぬ方向に捜査の目を向けざるをえなくなった辻岡ら捜査陣に、新たな壁が立ち塞がる。 序盤から結末まで息詰まる、警察本格ミステリー。 -
遺言 野村克也が最期の1年に語ったこと
2020年2月に亡くなった、名将・野村克也氏。 著者は元サンケイ・スポーツの記者で、ヤクルト時代に野村監督を担当。その縁で交流が続き、 沙知代夫人が亡くなった後のおよそ1年間、野村氏の“最後の話し相手”となった。 ノムさん晩年の語録── 「沙知代には『オレより先に逝くなよ』と言い過ぎたのかな……」 「長嶋より先には死ねん! これまでずっと長嶋には負けたくないと思って生きてきたんだから。やっぱり最期も、長嶋より後がいい」 「銀座のクラブで一緒に飲んだとき『王に抜かれる』と思った」 「監督になるなんて、思ったこともなかった。おふくろに連絡を入れたら、“おまえ、引き受けちゃダメだよ。そんな大役、おまえにできるわけがない”って止められた。身内からも期待されていなかったんだ。大学出じゃない。派閥もない。人望もないしな」 「父親を早くに亡くしたから、どういう父親になればいいか、さっぱり分からなくて、不安やった。いつも自信がなかった。 “ふつうの父親というのはこういうものだ”ということが、心でわからんのや。やってもらったことがないから。 自分の中に“父親とはこうあるべき”という柱がない。克則にとっていい父親だったか、わからんな。いまでも」 「東京五輪の監督は、ワシではダメなのか?」 「克則監督の胴上げを見て、ぽっくり死にたい」 長嶋との久々の、そして最後の握手、 伊藤智仁、川崎憲次郎ら“教え子”との同窓会、 そして野村は、死のおよそ1年前、前妻との間の息子と克則を引き合わせていた……。 野村克也が、他の誰にも語らなかった「本音」であり、「遺言」である―― -
そして彼女は消えた
NYタイムズ・ベストセラーリスト44週ランクイン!! 2018年goodreadsベスト・ミステリ&サスペンス賞第5位! 平凡な「幸せ」が「悲劇」の始まりで―― ローレルの15歳の娘エリーが図書館に行くといったまま戻らず、なんの手がかりもなく10年が過ぎたとき、エリーの持ち物と骨が見つかる。車に轢かれて森に埋められたと警察は結論づけるが、10年の間に夫との関係は破綻、子供たちも家を出て家族はバラバラになっていた。ひとりぼっちになってしまったローレルはある男性と出会い、10年の孤独を埋めるように激しい恋に落ちていくが、この新たな愛が全ての悲劇の始まりで……平凡で幸せな人生の裏でじわじわ起きていた恐怖を描く戦慄のサイコスリラー! 原題:Then She Was Gone -
ぼくだけのぶちまけ日記
兄のジェシーがいじめられていることは知っていた.でも,まさか父親の銃を持ち出して事件を起こすなんて…….13歳のヘンリーは心の傷を抱え,引っ越した町でひっそりと暮らしはじめた.なのに,プロレス好きの友だちや,世話好きな隣人が放っておいてくれない! 残された家族の叫びと希望を描く,カナダ総督文学賞受賞作. -
夜
全仏ベストセラー第1位。 北欧で起きた奇怪な殺人事件。 それは悪夢の序章だった―― Netflixドラマ化&累計300万部突破の 絶賛ミステリー・シリーズ最新刊! ノルウェーの教会で女性の惨殺体が見つかった。 遺体にはオスロ警察の女性刑事シュステンの名を記したメモが残され、 被害者が勤めていた北海の石油プラットフォームから悪名高き連続殺人鬼 ジュリアン・ハルトマンのDNAが検出される。 彼の部屋にあった大量の隠し撮り写真の被写体が警部セルヴァズだと知った シュステンはフランスに合同捜査を申し入れるが、 それこそは底深き罠の入り口で――。 -
信じる力 生きる力
【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 全ての悲しみ、苦しみから解き放たれる。 人は本当に辛いとき、救われる言葉を捜し求めている――、詩人・浜文子は、自ら死と向き合ったとき、言葉の持つ大きな力を感じ、ほとばしるほどの言葉の渦に身を投じ、奮い立たされたという。長年、育児、教育、妊産婦、介護の現場に赴き、人の生死病労に向き合い、独自の視点で執筆活動を続け、常に自分の思いを言葉にして発信を続け、自らだけでなく、多くの人を救ってきた。人は豊かになり、便利なものを追い続け物質的に豊かな生活を望んできたが、自ら悩み悲しみと向き合う力を失ってきてしまったと肌で感じるという。問題に突き当たれば、手っ取り早く専門書を開き、カウンセラーの扉を叩く。本当に救われる力とは、涙の底から湧き出る力しかないのだが。泣きたい人、苦しんでいる人、悲しい人、困っている人、悩んでいる人、憎んでいる人、叫びたい人、許したい人、詫びたい人、眠れない人、死にたい人、生きたい人、願いのある人・・・すべての人に贈る究極の救われ本。ほかの癒し本は、もういらない。本書だけが、自己を見つめ、心と向き合い、涙し、何度でも立ち上がって前に進もうとする力が芽生え、気付かぬうちに人間の本来の心が育っていきます。 -
時のかなたの恋人
All About Romanceが選ぶベスト・ロマンス5度選出、「ロマンス小説史上ベスト100」40位選出! タイムトラベル・ロマンスの金字塔! すべての女性が思い描く夢そのものだ。/シカゴ・デイリー・ヘラルド 恋人とのイギリス旅行中、喧嘩して身一つで置き去りにされたダグレス。十六世紀を生きた伯爵ニコラス・スタフォードの墓の前で泣いていると鎧をまとった男が現れ、ニコラス本人だと名乗った。いかれたコスプレイヤーにも思えたが、ホテル代すらないダグレスは、仕方なく男と行動をともにする。だが実は三日後に処刑されるはずで、現代にも「謀反人」として名の伝わるニコラスに同情を感じはじめた彼女は、その無実を証明するため、奮闘しはじめる――時を超えて愛し合う恋人たちを描く永遠の名作! 原題:A Knight in Shining Armor -
ソーンダイク博士短篇全集
ジョン・ソーンダイク博士は、20世紀初めに数多登場したシャーロック・ホームズのライヴァルたちの中でも最も人気を博した名探偵である。当時最新の科学知識を犯罪捜査に導入、顕微鏡をはじめ様々な実験器具を用いて証拠を調べ、事件の真相をあばいていく法医学者ソーンダイクの活躍は読者の喝采を浴びた。また短篇集『歌う骨』では、最初に犯人の視点から犯行を描き、次に探偵が手がかりを収集して謎を論理的に解き明かす過程を描く「倒叙ミステリ」形式を発明した。真相解明の推理のロジックに重きを置いた作風は、現在も高く評価されている。本全集は、ソーンダイク博士シリーズの中短篇42作を全3巻に集成、初出誌から挿絵や図版を収録し、完全新訳で贈る、探偵小説ファン待望の決定版全集である。 第1巻は、「アルミニウムの短剣」他の有名作を含む記念すべき第一短篇集『ジョン・ソーンダイクの事件記録』(1909)と、倒叙形式の発明でミステリ史における里程標的短篇集『歌う骨』(1912)に、作者自身による名探偵紹介「ソーンダイク博士をご紹介」を収録。 -
おちこぼれ退魔師の処方箋 ~常夜と現世の架橋~
退魔師の家系に生まれた咲楽だったが退魔の才能がなく、代わりにあやかしなどの『魔者』を癒す力を持っていた。 魔者を癒し穢れを取り込み過ぎた彼女に手を差し伸べたのは、同じ人間ではなく常夜ノ國で医者をしてる魔者・鴉だった。ふたりは契約を結び、鴉の薬屋でともに暮らすことに。 常夜での生活も一年が過ぎたころ、咲楽は帰宅途中で男性を襲おうとしている傷を負った旧鼠を見つけて――? 契約関係で結ばれた魔者と人間の優しくも切ない人情物語、待望の第二弾! -
かがみの孤城
学校での居場所をなくし、閉じこもっていた“こころ”の目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。 輝く鏡をくぐり抜けた先にあったのは、城のような不思議な建物。 そこには“こころ”を含め、似た境遇の7人が集められていた。 なぜこの7人が、なぜこの場所に―― すべてが明らかになるとき、驚きとともに大きな感動に包まれる。 生きづらさを感じているすべての人に贈る物語。 受賞歴:2017年啓文堂書店文芸書大賞・大賞、『ダ・ヴィンチ』BOOK OF THE TEAR特集 小説ランキング部門・1位、『王様のブラインチ』ブランチBOOK大賞2017・大賞、第11回神奈川学校図書館員大賞(KO本大賞)・大賞、埼玉県の高校図書館司書が選んだイチオシ本2017・1位、熊本県学校図書館大賞2017・大賞、第15回本屋大賞・1位、第6回ブクログ大賞 小説部門・大賞 -
花舞う里
心の居場所を探す少年の伝承と再生の物語。 親友が事故で亡くなったのは自分のせい、と自らを責め、心を閉ざしてしまった中学2年の杉本潤。母と一緒に、東京から逃げるように母の故郷の愛知県奥三河・澄川へと引っ越す。そこはコンビニもファストフードの店もないど田舎だが、700年の歴史を持つ「花祭り」という神事、伝統芸能が根付く山深い地域だった。 奥三河にある10を超す集落が各々に伝わる「花祭り」を大切に守っているが、どこも少子化と過疎化の問題は深刻。潤の新たなクラスメイトもたったの3人で、潤の転入によって久しぶりに集落の中学生だけで少年の舞である「三つ舞」ができると皆が期待する。しかし、人との関わりを極力避けたい潤には煩わしさしかない。 “親友を失った自分が、「神」に捧げる神楽だなんて――”。 祭りへの参加を拒否する潤。だが次第に、周囲の人々の心にも巣食う悩みや悲しみ、この世の不条理さを知るようになる。 守るべき伝統と、受け入れざるを得ない変化。少年の心の成長と、「今」を懸命に生きる人々を描く、美しくて愛おしい再生の物語。 解説は中江有里。 -
誰の上にも青空はある
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「頑張るんじゃない。楽しむんだ」……35万部の人気写真家HABUが贈る、新たな自分と出会うための写真と言葉――単調で平凡な毎日に埋もれ、夢やみずみずしい気持ちをおろそかにするのではなく、そこに自分なりの幸せを見つけるためには、どうしたらいいのだろう。美しい空の写真に、明日へのヒントとなる短い文章を添えた、ずっと大切にしたい1冊。25年にわたって「空」を撮り続けてきた写真家が贈る、心に響く写真詩集。 -
あなたとめぐり逢う予感
2010年All About Romanceが選ぶベスト・コンテンポラリー・ロマンス!! 受賞歴数多! キャメロンは、FBI捜査官のジャックと再会する。 因縁ある相手だが、ボディガードとして彼がキャメロンの自宅に寝泊まりすることに…… 検事補のキャメロンはシカゴのホテルに滞在中、夜中に隣室から激しい男女の営みの音を聞く。フロントに電話したあと男が出ていき、後ろ姿を目撃したのちにホテルの担当者が発見したのは女性の死体だった。女性はコールガールで、最後の客が上院議員だったことからFBIが捜査に乗りだし、やってきた捜査官を見て体が凍りついた。ジャック・パラス! 三年前、私のせいでシカゴを追い出されたと、今でも私を恨んでいる男だ。だが重要な目撃者である彼女は、ジャックと寝食をともにすることになり……。 原題:Something About You -
アナと雪の女王 エピソード0 Dangerous Secrets
ついに明かされる「アナ雪」の語られざる真実…!! 全世界で話題沸騰の一冊が、ついに日本語版刊行です。 絶賛の声、続々!(海外レビューより抜粋) ・アナ雪ファンであれば間違いなく読む価値あり。これは今すぐ映画化すべき作品。 ・映画の脚本を完全に補完し、さらに意味を与えてくれる! ・この前日譚を読むと、アナ雪/アナ雪2がいっそう好きになる。 ・なんて美しいラブストーリー!しかも冒険と謎解きに満ちている。読むのが止まらなかった! --------------------------------------------------------------------- どうして魔法の力を持つエルサが生まれたのか、 なぜ彼女は、あれほどまでに自分の力を恐れていたのか、 王と王妃はどうして瀕死のアナを、トロールのもとに連れていったのか、 「アナ雪2」でエルサを呼ぶ不思議な歌声、あれは結局誰だったのか、 これまでベールに包まれていた謎が この一冊でいよいよすべて、明らかになります。 全世界を魅了した大ヒット映画「アナと雪の女王」の物語は、 アレンデールとノーサルドラ、敵同士だった二人の男女が 不思議な森で出会った瞬間から始まった・・・!! エルサとアナの両親、イドゥナとアグナルの秘密の恋が教えてくれる アナと雪の女王の「はじまり」と「真実」。ついに解禁!!! ※本書は「Dangerous Secrets -The Story of Iduna and Agnarr-」を翻訳刊行したものです。 ------------------------------------------------------------------ <担当編集より> 映画『アナと雪の女王』を初めて観た時、 なぜエルサがそんなに魔法の力を隠そうとするのかがわからず あまり感情移入ができずにいました。 けれどこの本によって、彼女がどれほど深い孤独と不安を抱えてきたのか、 その真実を知り、映画の見え方が大きく変わりました。 物語のすべてのピースが揃ったとき、 これまで知っていたアナ雪のストーリーは新しい顔を見せてくれます。 私はページをめくり、思わずぞくっとしました。 その驚きをみなさまにもぜひ体験していただきたいです! 特に、映画『アナ雪』『アナ雪2』での エルサたち姉妹の幼少期のエピソードに隠された秘密の繋がりは必見です。 本文256ページ -
黒沼 香月日輪のこわい話
無邪気に見える子供の心にさえ巣くう「闇」をまっすぐ見据えた身も凍る怪談と、日常と非日常の間に漂う世にも不思議な物語。 夜中、読んじゃダメ。怖いけれど懐かしい。きっとあなたのすぐそばにも、奇妙な世界が存在する。放課後の学校で「永遠の鬼ごっこ」をする少女 たち、森の奥の禁断の地、海から男を呼び続ける人魚……。無邪気に見える子供の心に潜む〈闇〉や、ふとした瞬間に迷い込んでしまった奇妙な非日常を描いた背筋も凍る作品集。話題の新装版『桜大の不思議の森』の桜大が幼少期に体験した、祭りの夜に起きた不思議を描いた「黒沼」を収録。 目次 このさき、危険区域~学校のこわい話 ランドセルの中 たたずむ少女 扉の向こうがわ 呪い 鬼ごっこ 忘れもの 聖母 黒沼 譚の部屋 ねこ屋 鬼車 再見 海を見ていた はげ山の魔女 人魚の壷 海を望む窓辺に 春疾風 断崖 春 茶屋の窓辺にて候 文庫版あとがき -
女の国になったカンボジア
ポル・ポト大虐殺の事実を現地取材で確認、虐殺した側の人間の深層にも迫る衝撃の記録。大虐殺の真実を追求した衝撃のレポート――世界で最初にポル・ポト軍の大虐殺を確認! 難民の話はほんとうだった。到る所に虐殺現場があった。実際に目の前で発掘してもらった穴からは、痛ましい白骨の山が現われた……。カンボジア人がカンボジア人を大量虐殺した事実を、みずから各地で直接取材と遺体発掘で確認して世界に先がけて報道し、さらに虐殺する人間の深層に迫った衝撃の書。ポル・ポト政権(1975~79年)の大虐殺をいちはやく現地で取材して、写真と文とでその事実を明らかにし、虐殺したポル・ポト派幹部の証言も得て迫る衝撃のレポート。
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