彼方の友へ

彼方の友へ

935円 (税込)

4pt

友よ、最上のものを。
戦中の東京、雑誌づくりに夢と情熱を抱いて――

老人施設でひとりまどろむ佐倉波津子に、小さな箱が手渡された。
「乙女の友・昭和十三年 新年号附録 長谷川純司 作」。
そう印刷された可憐な箱は、70余年の歳月をかけて届けられたものだった――
戦前、戦中、戦後という激動の時代に情熱を胸に歩む人々を、あたたかく、生き生きとした筆致で描ききった感動傑作。
巻末に、文庫のための書き下ろしスピンオフ「ポラリス号の冒険」を収録。
第158回直木賞候補作。
解説/瀧井朝世
装画/早川世詩男

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彼方の友へ のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2024年03月11日

    【少女雑誌の灯す光】
    伊吹さんの本を初めて読みました。

    時は戦前の昭和。少女雑誌「乙女の友」が大好きで、その主筆とイラスト作家の先生たちにあと蛾れている佐倉波津子ことハツ。あるきっかけで、その主筆のアシスタント、という形で出版社編集部に雇ってもらえることになるのだけれど…
    戦争という緊急事態と価値...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年01月28日

    映画を見たような読後感でした。
    こんなふうに戦中戦後の日本を支えてくれた形になるものたちがいることに感謝します。勇気を与えてくれる一冊です。

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    Posted by ブクログ 2023年09月18日

    久しぶりの星5つ。古き良き出版業界の様子が戦争によって環境が変わって行くが、大切にしているモノは変わらない、業界の矜持のようなものを感じた。昭和初期の洒落た言い回しは、その声が聞こえてきそうな臨場感があった。印刷業界に身を置く自分にとっては、言葉も馴染みがあって親近感も覚えた。

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    Posted by ブクログ 2023年08月12日

    うつむきがちな一人の少女が、さまざまな人に揉まれ、敬愛する人に学び、直向きに生きていく姿に引き込まれた。困難な時代にも、夢を諦めず、健気に逞しく生き抜いた人たちがいたことに尊敬の念を覚える。感動の一冊!

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    Posted by ブクログ 2023年08月12日

    伊吹作品2作目。美しく読みやすい。読みながら脳内に映像化されたものが巡っていく。エピローグで主筆の想いが巡りめぐって、ハッちゃんに届いた時には涙が止まらなかった。先人あってのこの世、と改めて思う。

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    Posted by ブクログ 2023年08月05日

    どなたかが書いてらしたように、朝ドラを最初から最後まで一気に通して見るような没入感でした。
    私は生まれてもいない時代のお話ですが、何度も熱くなったり涙したり。
    真実味とかにうるさい方にはオススメしませんが、そうでない方には是非読んでいただきたい、素晴らしい本です。

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    Posted by ブクログ 2023年06月23日

    乙女心を刺激されまくり。
    いくつになっても乙女は乙女。
    いつの時代も乙女が好きなものは変わらない。
    たとえ戦時中であっても。
    乙女は美しく素敵でオシャレで可愛いものが大好き!
    雑誌「乙女の友」の附録のフローラゲーム私も欲しくてたまらない!
    戦時中を強く逞しく懸命に生きた永遠の乙女の物語。
    素晴らしい...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年06月16日

    久しぶりに没入感に浸れた。
    戦前戦後の激動の昭和が主人公と共に見事に描かれている。シンデレラストーリーが嫌味なく描かれ、いつしか私も乙女の友となっていた。

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    Posted by ブクログ 2023年02月18日

    伊吹有喜さんの本は『雲を紡ぐ』に次いで二作目。時系列的には逆のようですが。この歳になって、同年代のこんな素敵な作家さんに出会えた幸運を噛み締めています。決意と情熱をもって未来を見据えたとき、人がなす仕事は意味を持ち、形を変えたとしても引継がれていくのだと、いつの時代にも変わらぬ真理を教えてもらいまし...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年01月16日

    「犬がいた季節」「雲を紡ぐ」の次に読んだ伊吹さんの作品。この作品の世界観に引き込まれた日々でした。大好きな作品。

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