作品一覧 2023/09/15更新 アルハンブラ物語 試し読み フォロー ハツカネズミと人間 試し読み フォロー コッド岬 試し読み フォロー スケッチ・ブック 試し読み フォロー ブレイスブリッジ邸 試し読み フォロー 1~5件目 / 5件<<<1・・・・・・・・・>>> 齊藤昇の作品をすべて見る
ユーザーレビュー ハツカネズミと人間 ジョン・スタインベック / 齊藤昇 なんともいえない読後感が残る名作だと思う。 貧しい渡り労働者のジョージとレニーは、いつか自分たちの土地を持つという夢を語り合う。現実には、労働者の多くが同じような夢を持つが叶わない。厳しい現実の中でもジョージが夢を語れたのは、相手がレニーだったからだろう。レニーはジョージの言うことを信じて素直に土地...続きを読むを手に入れるのを楽しみにしていて、否定的なことを言わない。それだけに、最後は切なかった。 黒人の馬屋番のクルックスの部屋での会話が印象に残っている。 「人間はあまり寂し過ぎると、病気になっちまう」(p.122) 訳者解説で、タイトルの由来が知れたのも良かった。 Posted by ブクログ スケッチ・ブック(上) アーヴィング / 齊藤昇 英語英文学科川口エレン先生お勧めの一冊。 ぜひ、英語原語版で読んで欲しい短編小説パート2 岩波文庫では上・下巻2冊にわたっていますが、特に上巻収録の「リップヴァンウィンクル」、下巻収録の「スリーピーホローの伝説」をお勧めします。「リップヴァンウィンクル」はアメリカ版浦島太郎と評され、日本では森鴎外...続きを読むが初めてこれを本格的に翻訳し、その際のタイトルが「新世界浦島」となっています。「スケッチブック」はワシントンアーヴィングのイギリス見聞記ですが、上記2冊は世界的に有名な短編小説となっています。英語学習にもこれら2冊をお勧めします。 Posted by ブクログ ハツカネズミと人間 ジョン・スタインベック / 齊藤昇 1930年代のカリフォルニアを舞台に、貧しい渡り労働者のジョージとレニーを主人公とした小説。あらすじだけ読んで労働者の悲哀を描いた作品かと思っていて、じっさい厳しい境遇は出てくるのだが、あまり労働そのものを描いた場面は登場せず、どちらかというと人間関係で苦労する様子が描かれる。結論もまた人間関係に起...続きを読む因するものである。レニーは読んでいてややもすれば肩入れをしたくなるような無垢な人物であることがわかっているので、その彼が殺されてしまうというこの結論は結構つらかった。「夢オチ」ではないかと期待してしまったほどである。しかし、(作中でそうとは明言されていないが)知的障碍を抱えているが無垢であるという一種のステレオタイプのような人物像は、いまの価値観でいうとどうであろうか。もちろん執筆当時の背景を無視して現在の価値観で断罪しようというつもりはない。ただ、やはりどこか受け容れがたい部分も感じてしまったのは事実である。あと、レニーはあまりにも怪力すぎないか? そこもちょっと気になってしまった。よい小説ではあるし心に響くものもあるのだが、やはり「古さ」も否めない。 Posted by ブクログ スケッチ・ブック(上) アーヴィング / 齊藤昇 思い切りネタバレで。 19世紀アメリカ人によるイギリス関係のエッセイが中心のなかで、 ドイツロマン派風の物語、幽霊花婿が気に入った。この種の話はあちこちにあるけれど、まず間違いなく先立った恋人のあとを追うか、連れ去られて生き残った片割れも死んでしまう悲劇。 それがこの話はおおーっと驚く(ほどで...続きを読むはないか)ハッピーエンディングにしてくれた。いいねいいね。 しかし、死んだ本来の花婿の立場は一体? そして、いずれ天国で顔合わせたときにどうするんだろう彼ら? Posted by ブクログ ブレイスブリッジ邸 アーヴィング / 齊藤昇 19世紀イギリス、地主を中心とした片田舎での日常が穏やかに、愛着をもって語られている。特に挿絵が当時の雰囲気をそのまま伝えていてとても良かった。有閑階級だけでなく、村の教師やジプシーといった人々の描写も丁寧。 Posted by ブクログ 齊藤昇のレビューをもっと見る