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韓国現代詩選〈新版〉
「いい詩は、その言語を使って生きる民族の、感情・理性のもっとも良きものの結晶化」 詩的世界の多様さ、現実に根ざしつつ生み出された作品の面白さは、時代を超え、今もなお心に響く。 豊潤で余韻に満ちた茨木のり子の名訳で贈る珠玉の詞華集。 【解説】若松英輔さん、斎藤真理子さん ---------------------- 隣国の多彩な現代詩人十二人の、発想豊かな六十二篇を、日本を代表する詩人・茨木のり子が編み、翻訳した。 刊行から三十余年。 韓国文学の真髄ともいえる簡潔で奥行き深い言葉できざまれた詩的世界は、時代を超えて心に鮮烈に響く。 ---------------------- まったく一種のカンだけを頼りに、五十冊ぐらいの詩集のなかから選びとったものだが、みずから選んだ六十二篇の詩には深い愛着を覚える。 訳す過程で、ハングルにはハングルの豊かさがあり、日本語には日本語の豊かさがあると痛感させられた。(「あとがき」より) -
新宿怪談
猥雑な繁華街、閑静な高級住宅地、激動流転の歴史などが混在するカオスな街・新宿。徹底的な資料収集と現地取材で街の怪談を炙り出す吉田悠軌が満を持して「新宿」の怪談をまとめ上げる!歌舞伎町に出没する奇妙な男をこっそり撮ってみたのだが…「新宿ゾンビ」、新宿東部・牛込エリアにある公園に纏わる、とある事件の顛末「老婆殺しの公園」、四谷にある幽霊屋敷奇譚「お岩の町」、歌舞伎町のビルオーナーが語るオレンジ色の男の怪異「屋上プレハブ小屋」、新宿地下にまつわる都市伝説の検証「新宿地下伝説」など。大都市・新宿に巣喰う底知れぬ恐怖を知る、究極の暗黒ガイドブック!貴重な現場取材写真・図版・地図も多数掲載! -
王朝奇談集
海岸に流れ着いた巨人、蹴鞠に精進した人のもとに現れた鞠の精、白狗の妻となった女、吉祥天女像と交わった男、天狗の幻術くらべ、安倍晴明、紫式部、花山天皇、西行法師……、『日本霊異記』『今昔物語集』『宇治拾遺物語』などの代表的な説話集から歴史書『大鏡』、紀行文『海道記』にいたる平安・鎌倉期の17作品から精選された珠玉の82編を収める。ファンタジーにユーモア、時には能芸や和歌を語る奇談の数々は、奇想天外、摩訶不思議、多情多恨、絢爛華麗、抱腹絶倒。稀代のアンソロジストが流麗な現代語訳で遺した美しくも哀れな古典幻想文学の花束をどうぞ! -
遙か山なみの隠れ家へ
道に迷いヴァージンリバーにやってきた女性を大男でありながら繊細な料理人が見初め… 季節はずれの冷たい雨が降る嵐の晩、ヴァージンリバーに一軒だけしかないバーに、幼い子供を連れたひとりの若い女性がやってきた。道に迷ったというその女性ペイジの顔には暴行を受けた跡があり、問題を抱えた様子だったため、料理人のプリーチャーはバーの二階の空いている部屋に泊まるよう勧めた。ペイジは夫から度重なる暴力を受け、身を隠すため逃れる途中だったのだ。大男で強面の外見と裏腹に女性にうぶなプリーチャーのやさしさに心を開いていくが、異常な夫が執拗に追ってきて… 原題:Shelter Mountain: Book 2 of Virgin River series -
ニャタレー夫人の恋人 世界文学ネコ翻案全集
「ニャタレー夫人の恋人」「華麗なるニャツビー」「にゃあ無情」「千夜一夜(せんにゃいちにゃ)物語」「ニャン月記」…… どんな運命も、猫におまかせ。 ニャタレー夫人が案内する“猫文学”全12篇。 新進気鋭の小説家、クリフォード・ニャタレーと結婚した、ニャタレー夫人ことコニー・リード。幸福な結婚をしてめでたしめでたし……と思いきや、彼女は退屈な日々に飽き飽きしていた。コニーとは毛づくろいしてくれないのに、友人とマタタビばかりかいでいるクリフォードに嫌気がさしていたある日、森番のオリバーと出会い、一緒に日向ぼっこをする間柄になってゆく……。(ニャタレー夫人の恋人) 大ヒットシリーズ「もし文豪たちがカップ焼きそばの作り方を書いたら」の菊池良、海外文学を猫で解く! -
ライオンのおやつ
【本書は2019年10月に刊行した単行本に、加筆修正して文庫化したものです】人生の最後に食べたいおやつは何ですか――若くして余命を告げられた主人公の雫は、瀬戸内の島のホスピスで残りの日々を過ごすことを決め、本当にしたかったことを考える。ホスピスでは、毎週日曜日、入居者がリクエストできる「おやつの時間」があるのだが、雫はなかなか選べずにいた。食べて、生きて、この世から旅立つ。すべての人にいつか訪れることをあたたかく描き出す、今が愛おしくなる物語。2020年本屋大賞第2位。 -
1793
北欧発大型歴史ミステリー、待望の文庫化! 1793年。フランスでは革命の混乱が続き、その年、王妃マリー・アントワネットが処刑された。スウェーデンにも余波は広がり、前年1792年には国王グスタフ3世が暗殺されている。無意味な戦争と貧困にあえぐ庶民の不満と王制への不信がマグマのように煮えたぎる、混沌のストックホルム。秋のある日、湖で男性の遺体が発見された。遺体の四肢は切り落とされ、眼球と舌と歯が奪われ、美しい金髪だけが残されていた。結核に冒されたインテリ法律家と、戦場帰りの荒くれ風紀取締官が殺人事件の謎を追う――。 2018年スウェーデンベストセラー第2位(PB部門)、「このミステリーがすごい!」2020年海外編第8位。貧しく、汚く、腐敗した18世紀の北の都とその中で正義を貫こうとする者たちを、スウェーデン最古の貴族の末裔が大胆かつ繊細に描く、重厚でスリリングで濃密な、大型北欧歴史ミステリー、待望の文庫化。三部作『1794』『1795』も2022年秋、連続刊行。 ※この作品は単行本版『1793』として配信されていた作品の文庫本版です。 -
横浜中華街! 桃源郷飯店へようこそ
横浜の大学生・安藤サトシは「腹ペコの人の心が読める」という特技を持ち、空腹な人を放っておけずついお節介を焼いてしまう。その日も余計な一言でフラれ、向かった中華街で、緑の肌をした老人が白い着物を来た美人・月楽に襲い掛かっているのに遭遇。助けようとするも老人に噛まれ、月楽に「ついて来なければキョンシーになって死ぬ」と桃源郷飯店へ連れていかれて――? 読めば中華が食べたくなる、グルメあやかしミステリー! -
実話怪談 怨環
「禍いは、とても美しい姿をしているの。 だから魅入られてはいけない」 人魚を見たという女性。 井戸の底を揺蕩うそれは、恐ろしき凶兆だった… 「人魚」より 静かに心揺さぶる、聞き書き実話怪談。 子供の頃に見た忘れられない街の景色。だが、再び訪れるとそこは墓場で…「景色」 酒蔵が神社に奉納する酒を選ぶ秘儀。酒樽に耳をつけると歌が聞こえてきて…「歌声」 行き止まりの道の先が見えてしまう少年。行って確かめてみたい衝動にかられるが…「行先」 水音を流しながら見えない何かに質問して録音する交霊実験。すると奇妙な声が…「名前」 喧嘩した兄弟。やがて兄はある夢を見始め、弟は不眠に。奇妙な符合の真相は…「監視」 突然家にやってきた従兄。黒子の位置に違和感が…「偽者」 椿柄の着物に異様な執着を持つ女性。祖父の遺品整理でその理由が…「振袖」 幼い頃に人魚を見たという女性。以後恐ろしいことが…「人魚」 錫杖を持った不吉な僧侶の影。父も祖父も僧侶の祟りによって死んだというのだが…「怨環」 ほか、魂に深く食い込む珠玉の35話収録! -
最強
※2020年5月14日まで配信していた講談社ノベルス版『人類最強の初恋』と同じ内容となっております。重複購入にご注意ください。 孤高の赤、哀川潤(あいかわ・じゅん)。 彼女の『今』が語られる。 《最強》シリーズ、開幕! 「あーあ、つまんねーの。自殺しよっかな」 人類最強の請負人・哀川潤。 強くなり過ぎた彼女に、遂に世界のすべてが降伏する。 倒すべき敵も、応えるべき依頼も失った請負人に、 そのとき、初めての「恋」が襲い掛かる! 『戯言』では済まされない、『人間』の枠を越えた、 『最強』のラブストーリー! -
木苺通信
「トプ、願いごと、した?」 「したよ」 「どんなこと?」 「同じこと」 木苺谷に住む私と狼トプの、少し不思議で優しさに満ちた日々。〈香草採り〉〈星祭りの夜〉〈木琴森〉〈鏡の泉〉……うつりゆく四季の中、静かな森の暮らしが美しく詩的なモチーフで綴られる。どこか懐かしく癒されるひとときのファンタジー! 短編二十五編を収録。 -
なでし子物語
ずっと、透明になってしまいたかった。でも本当は「ここにいるよ」って言いたかった―― いじめに遭っている少女・耀子、居所のない思いを抱え過去の思い出の中にだけ生きている未亡人・照子、生い立ちゆえの重圧やいじめに苦しむ少年・立海。三人の出会いが、それぞれの人生を少しずつ動かし始める。言葉にならない祈りを掬い取る、温かく、強く、やさしい物語。 -
韓国文学の中心にあるもの
なぜ、韓国文学はこんなに面白いのか。なぜ『82年生まれ、キム・ジヨン』は、フェミニズムの教科書となったのか。世界の歴史が大きく変わっていく中で、新しい韓国文学がパワフルに描いているものはいったい何なのか。その根底にあるのはまだ終わっていない朝鮮戦争であり、またその戦争と日本は深くつながっている。ブームの牽引者でもある著者が、日本との関わりとともに、詳細に読み解き、その面白さ、魅力を凝縮する。 (「まえがき」より) 『最近日本で、韓国文学の翻訳・出版が飛躍的に増えている。この現象は、読者の広範でエネルギッシュな支持に支えられたものだ。読者層は多様で、一言ではくくれないが、寄せられる感想を聞くうちに、読書の喜びと同時に、またはそれ以上に、不条理で凶暴で困惑に満ちた世の中を生きていくための具体的な支えとして、大切に読んでくれる人が多いことに気づいた。(中略)韓国で書かれた小説や詩を集中的に読む人々の出現は、ここに、今の日本が求めている何かが塊としてあるようだと思わせた。それが何なのか、小説を読み、また翻訳しながら考えたことをまとめたのが本書である。』 【目次】 まえがき 第1章 キム・ジヨンが私たちにくれたもの 第2章 セウォル号以後文学とキャンドル革命 第3章 IMF危機という未曾有の体験 第4章 光州事件は生きている 第5章 維新の時代と『こびとが打ち上げた小さなボール』 第6章 「分断文学」の代表『広場』 第7章 朝鮮戦争は韓国文学の背骨である 第8章 「解放空間」を生きた文学者たち 終章 ある日本の小説を読み直しながら あとがき 本書関連年表 本書で取り上げた文学作品 主要参考文献 -
スイーツの泣ける話
本書はスイーツにまつわる、13編の泣ける物語を収録しています。 さらに、スイーツの作り方を紹介する大人気YouTuber「えもじょわ」さん(チャンネル登録者数200万人超)の特別エッセイ『インスタントラーメンとクレームブリュレ』を収録しています。 なお、以下の1編はマイナビ出版主催の短編小説コンテストの受賞作です。 【優秀賞】 『苺味の追憶』冬垣ひなた 【収録作品】 『パウンドケーキが好きでサプライズが嫌い』/鳩見すた フラッシュモブを見て喜ぶ由利に、恋人の遙香はサプライズはいらないと言うが…… 『おとなさまゼリー』/ひらび久美 高熱の美遥と五歳の息子を残し夫は仕事へ。美遥は息子の相手をする気力も無く…… 『いつかヒロインに』/朝比奈歩 同僚の間の悪い男・真野は、私のマカロンへの愛をいつも邪魔するのだが…… 『真夏のエトワール』/田井ノエル 幼いころに家を出た父と同じショコラティエになった星良は、偶然父の居場所を知り…… 『苺味の追憶』/冬垣ひなた 幼馴染のみなとが働く和菓子店から届いた葉書。新は郷愁に別れを告げようと決意し…… ほか8作品収録 『スイーツアクター』溝口智子/『たいやき、恋々』一色美雨季/『お帰り、こたつ』杉背よい/『きっさこロールケーキ』国沢裕/『絆の味を嚙みしめる』桔梗楓/『#ショートケーキ』霜月りつ/『完璧なスイーツ』朝来みゆか/『フォーチュン・スノーボール』矢凪 -
この世界からまた君がいなくなる夜に
命の寿命を色で感じ取ってしまう女子高生の藤木六華はある夜、春風歩と名乗る青年と出会う。 夜の散歩が趣味だという彼は誰もが持つはずの命の色を持たず、そんな歩の不思議な雰囲気に六華は興味を持ち惹かれていく。 だがある日、町で見かけた彼はいつもと様子が違った。六華のことを覚えておらず、青色の命を纏い自分を“翔”だと告げ――。 やがて明らかになる、歩の切なく残酷な秘密。それを知ったうえで、二人は限りある時間で奇跡のような恋をする。 -
コロナに翻弄された甲子園 名将たちが伝えたかったこと
2020年、春夏ともに甲子園大会が中止となり、新型コロナウィルス感染拡大の影響を大きく受けた高校野球。そんななか、名将と呼ばれる強豪校の監督たちは、選手たちに何を伝え、どう向き合ったのか。さらに、「令和」という新しい時代を迎えて、変わりつつある高校野球の未来像にもせまる。未曽有の困難に直面した高校野球の「今」と「未来」が見える1冊。 「将来につながるための高校野球やから。それだけは忘れんなよ」──馬淵史郎 甲子園という目標を失った球児たち。ただ、それだけがすべてではない 未曽有の困難に直面し、そのとき名門校8名の監督たちは── 思うように対外試合を行うことができず、自分たちの実力を見極めることができないまま、 ぶっつけ本番で大会に挑んだ時期もあった。そうした苦難を乗り越えて、いかに3年間の 高校野球生活を納得する形で終わらせたのか。(「はじめに」より) 第1章 コロナによって変わった指導法、変わらないままの指導法 日本大学第三高等学校・小倉全由監督 第2章 「お前ら、甲子園はもうあきらめろ」という言葉の真意 龍谷大学付属平安高等学校・原田英彦監督 第3章 これからの時代は「指導者の意識改革」が必要 中京大学附属中京高等学校・高橋源一郎監督 第4章 無観客の夏の甲子園球場で感じていたこと 花咲徳栄高等学校・岩井隆監督 第5章 「組織力を高める方法」を模索していきたい 熊本県立熊本工業高等学校・田島圭介監督 第6章 将来につながるための野球。高校野球の目的は「人間作り」 明徳義塾高等学校・馬淵史郎監督 第7章 コロナ禍の今こそ「凡事徹底」を追求する 前橋育英高等学校・荒井直樹監督 第8章 「道しるべ」であるはずの甲子園大会がなくなって考えたこと 八戸学院光星高等学校・仲井宗基監督 -
[新版]O・ヘンリー ラブ・ストーリーズ 恋人たちのいる風景
こんな時代には心あたたまる本を読みたい。 珠玉の古典作品 ハッピーエンドの恋物語7篇。でも、O・ヘンリーだから、ひと味ちがう。 O・ヘンリー生誕160年におくる名翻訳者・常盤新平最後の翻訳書。 本邦初訳「牧場のマダム・ボーピープ」収載。 O・ヘンリーというアメリカの作家を知ったのは、私が高校二年の三学期でした。英語の教科書に「賢者の贈り物」が載っていたのです/のちに私が翻訳を職業に選んだのも、O・ヘンリーのおかげです/私は長いこと翻訳の仕事をしてきましたが、最後に行きついたのがO・ヘンリーであったことは幸運なことでした。 ―――常盤新平(「訳者あとがき」より) -
「その他の外国文学」の翻訳者
「その他」の側から世界を見る 翻訳大国日本。多くの外国文学が翻訳され、読まれている。その中には日本では学習者が少なく、「その他」とくくられる言語によるものも含まれる。 しかし、「その他」だといって存在感が小さいわけではない。インディペンデントな文学賞として知られる「日本翻訳大賞」の第1回大賞の2作品は、韓国語とチェコ語による作品だった。いずれも「その他」に分類される作品が、読者からも、翻訳者からも多くの評価を得たこと自体が、このカテゴリーの奥深さのあらわれではないだろうか。 では、「その他」を生み出しているのはどのような翻訳者たちなのか? 日本では馴染みの薄い言語による文学を、熱意をもって紹介してきた九人の翻訳者が、その言語との出会いや学習方法、翻訳の工夫、そして文学観を語るインタビュー集。 序文・斎藤真理子 鴨志田聡子(ヘブライ語) 星泉(チベット語) 丹羽京子(ベンガル語) 吉田栄人(マヤ語) 青木順子(ノルウェー語) 金子奈美(バスク語) 福冨渉(タイ語) 木下眞穂(ポルトガル語) 阿部賢一(チェコ語) -
〈たまさか人形堂〉シリーズ
会社をリストラされ突如無職となった澪(みお)は、祖母が遺した小さな人形店を継ぐことにした。人形マニアの青年・冨永と謎多き職人・師村の助けを得て、いまでは人形修復を主軸にどうにか店を営んでいる──自分がモデルになったという、顔を粉々に砕かれた創作人形の修復を希望する美しい女性。だが、その人形が創られたのは、彼女が生まれた頃と思しい三十年以上前のことだと判明する(「毀す理由」)。ほか、伝統的な雛人形を有する旧家の不審死、チェコの偉大な人形劇団の秘密など、名手が人形を通して人の心の謎を描く珠玉の短編を収める。書き下ろし短編「回想ジャンクション」を収録。/解説=紅玉いづき -
「うちの執事が言うことには」シリーズ【合本版】
実写映画化もされた大人気シリーズがお得な合本版で登場! 日本が誇る名門・烏丸家の第27代当主となった花穎(かえい)は、まだ18歳。突然の引退宣言をかました先代当主の父・真一郎は行方がわからず、急ぎ留学先から戻ってきてみれば、そこにいたのは大好きな老執事の鳳ではなく、新しい執事だという衣更月(きさらぎ)という名の見知らぬ若者で……。いまひとつ息の合わない《不本意コンビ》が織りなす、優雅な上流階級ミステリ! 【収録作品】 『うちの執事が言うことには』 『うちの執事が言うことには 2』 『うちの執事が言うことには 3』 『うちの執事が言うことには 4』 『うちの執事が言うことには 5』 『うちの執事が言うことには 6』 『うちの執事が言うことには 7』 『うちの執事が言うことには 8』 『うちの執事が言うことには 9』 『うちの執事が言うことには EX』 ※「うちの執事が言うことには」シリーズ、全10冊合本版です。 -
#真相をお話しします 無料お試し版
家庭教師の派遣サービス業に従事する大学生が、とある家庭で目撃した〈惨劇〉とは(「惨者面談」)。不妊に悩む夫婦がようやく授かった我が子。しかしそこへ「あなたの精子提供によって生まれた子供です」と名乗る別の〈娘〉が現れて……(「パンドラ」)。子供が4人しかいない島で、僕らはiPhoneを手に入れ「ゆーちゅーばー」になることにした。でも、ある事件を境に島のひとがやけによそよそしくなっていって……(「#拡散希望」)など、日本社会の〈いま〉とミステリの技巧が見事に融合した珠玉の5篇を収録。2022年6月刊行の本編のなかから、第74回日本推理作家協会賞短編部門を受賞し話題となった「#拡散希望」を特別無料配信します! ※本稿は校了前のデータをもとに作成しています。そのため、刊本とは一部内容が異なる場合がございます。予めご了承ください。 -
弱法師
かなわぬ恋こそ美しい――。 中山可穂版・現代能楽集、待望の復刊! 百本書いたら、僕のものに――墓地に住み着いたホームレスの老婆が語る懺悔めいた告白「卒塔婆小町」。 二人に愛された挙句どちらも選べず破滅に向かう女性の悲劇を娘の視点から描いた「浮舟」。 難病に侵された少年と、彼の主治医でもある義父との関係を描いた「弱法師」。 能をモチーフに、現代の不可能な愛のかたちを、研ぎ澄まされた静謐さと激情で美しく繊細に紡ぎあげた中篇小説集。 恋とは死に至る病いである――かなうことのない純愛の狂おしさを夢幻能の調べを借りて濃密に描き切った珠玉の三篇。 河出文庫版あとがきも特別収録。 -
火の航跡
名手・平岩弓枝による長編ミステリー小説。六本木に事務所を持つ有名カメラマン・城重文夫がある日突然姿を消した。呆然とする新婚の妻・久仁子は、知人の協力を得て夫の行き先を探し始めたところ、夫が向かったと思われるギリシアで事務所で働いていた女性が遺体で見つかる。彼女と夫の間には恋愛関係があったのか? 彼女を殺したのは夫なのか? そして久仁子は、有田焼の里で窯業を営む夫の実家を訪ねたことで、いままで知らされてなかった夫の家族の陰の歴史に向き合うことになる。東京、佐賀、ギリシア、マイセン、メキシコと夫の影を追い続けた久仁子が探し出した驚愕の真実とは? 細やかな心理描写と巧みな構成で読む人をうならせる著者円熟期のサスペンスロマン。 ※この電子書籍は1980年1月に刊行された文春文庫の新装版を底本としています。 -
勿忘草の咲く町で 安曇野診療記
月岡美琴は、松本市郊外にある梓川病院に勤めて3年目の看護師。風変わりな研修医・桂勝太郎と共に、膵癌を患い、妻子を遺して亡くなった長坂さんを看取り、誤嚥性肺炎で入院中だが「生大根の子糠漬けなら食べられる」という88歳の新村さんのために沢庵を切る(「秋海棠の咲く頃に」))。秋、循環器内科での研修が始まった桂は、肺炎の疑いで緊急搬送された92歳の女性に3時間延命する処置を下す。その判断は老人の延命治療に懐疑的な通称”死神”こと谷崎医師の教えに反していたが、それは連絡を受けた孫が駆けつけるまでの所要時間だった(「ダリア・ダイアリー」)。”口から物が食べられなくなったら、それが人間の寿命である。その常識を変えた夢の医療器具「胃瘻」”の登場、「できることは全部やってほしい」という患者の家族など、地域医療ならではの患者との関わり合いを通じて、月岡と桂は、老人医療とは何か、生きることと死んでいることの差はどこにあるのか、悩みながら進み続ける。 -
恐怖実話 怪の遺恨
全国の怪談を綿密な取材のもとに探求し続ける<オカルト探偵>吉田悠軌の人気シリーズ第6弾。 美大生の男が先輩の部屋に行きたくないおぞましい理由「ブックエンド」、肝試しに行った山で豹変し行方不明になった友人。十年後その消息に驚愕する「山頂に行った友人」、歌舞伎町に巣食うものは何? ビルオーナーが話してくれた連鎖の怪異「オレンジのやつ」、東京都心のJR路線で続出している奇怪な現象を検証する「鶯谷の怪」、温泉好き著者が各地で蒐集したお湯にまつわる怪談「浸かる人」、幼馴染が住んでいた新築の家にまつわる薄暗い記憶とは…「ユウ君の家」など32話を収録。 -
流浪の月
【2020年本屋大賞受賞作】【映画化決定 2022年5月公開 監督・脚本 李相日 出演 広瀬すず、松坂桃李、横浜流星、多部未華子ほか】最初にお父さんがいなくなって、次にお母さんもいなくなって、わたしの幸福な日々は終わりを告げた。すこしずつ心が死んでいくわたしに居場所をくれたのが文だった。それがどのような結末を迎えるかも知らないままに――。だから十五年の時を経て彼と再会を果たし、わたしは再び願った。この願いを、きっと誰もが認めないだろう。周囲のひとびとの善意を打ち捨て、あるいは大切なひとさえも傷付けることになるかもしれない。それでも文、わたしはあなたのそばにいたい――。新しい人間関係への旅立ちを描き、実力派作家が遺憾なく本領を発揮した、息をのむ傑作小説。本屋大賞受賞作。/解説=吉田大助 -
明智小五郎回顧談
「この期に及んで、僕の話など聞いて、何になるというのです?」明智小五郎は、日本人ばなれした彫りの深い顔に笑みを浮かべながら、じっと蓑浦を見つめた。特徴的なモジャモジャ頭は、かつて蓑浦元警部補が事件の相談を持ちかけたときと、ほとんど変わりがなく、まだ白髪が混じることもなかった。しかし六十歳を過ぎた彼の顔には、細かな皺が刻まれていた。……(本文より)。謎に包まれた出生の秘密、一高・帝大時代の暮らしぶり、江戸川乱歩との邂逅、そして二十面相との秘められた関係等々、名探偵が自らの生い立ちを独白する。乱歩研究の第一人者が、研究の粋を尽くして描き上げた、明智小五郎の知られざる生涯! -
「超」怖い話 寅
神秘と恐怖に喰らいつく! しばれる冬の実話怪談、「超」怖い話〈干支シリーズ〉2022年は寅。 「祖父ちゃんが、ホワイトタイガーに見えた…」 全身、虎のような横縞の傷をつけた祖父の霊。 大陸から持ち帰った虎の牙と髭。 祈祷師の予言「寅年の女児を授かれば財を得る」との関係は…? 「虎よ虎よ」より 恐怖と好奇心の葛藤。本能がそそられる怪奇実話、全34話収録! ・中部地方の旧家にある曰く付きの六畳間。家の者がそこで寝ると病を得、よその者が寝るとある夢を見る。果たしてその夢とは…「四方八方」 ・東北出身の全盲の祖母が孫に語った秘密。闇の中に見える不吉な黒い朝顔の種が意味するのは…「同じ闇を見ている」 ・釣り先で友人がどこからか拾ってきたキャリーカート。捨てろと言っても聞かず、しだいに言動に異変が…「キャリーカート」 ・山で篠笛の練習をしていると呼応するように聞こえてくる美しい音色。祖父はヌエの声だというが、その正体は…「笛の音」 ほか、仄暗い密林にそっと身を潜め獲物を狙う虎の如く、突然あなたに襲い来る怪34話! -
戒厳
ソウルの大学への就職話というのもそれほど悪いものではないかもしれない。なにしろ自分はこの2年というもの、横文字ばかり読んできて、すっかり頭が欧米向きになってしまった。フランス語も英語も存在しない、この不思議な文字の連なりからなる国に足を向けるというのも、考えようによっては面白いに違いない。焼肉もキムチも好きだ。焼肉は食べ放題だっていうではないか。きっとこれは真の意味で冒険となるだろう。何しろまったく予備知識のない社会に、白紙同然の状態で行こうとするのだからな。となれば、ぐずぐずはしていられない。今すぐパスポートを申請し、ヴィザの発給を受け、この文字に少しでも親しんでおくことだ。わたしはそう決意した。わたしはパスポートを受け取ると、その足で南麻布にある大韓民国大使館に向かった。 1970年代に日本人が韓国を訪問するには、理由と期間の如何を問わず、ヴィザの発給を受ける必要があった。とりわけわたしの場合には、観光や就学のヴィザではない。一年間を外国人教師として過ごすには労働ヴィザを取得しておかねばならない。それは極めて稀なことだったのである。…… 「ところで皆さん、韓国に行ったことはありますか。」宴会のなかで梁さんの発したひと言が「わたし」の運命を大きく変えた。20代前半の「わたし」は日本語教師として、ソウルの大学に赴任し、そこで朴正煕大統領暗殺、戒厳令の施行に遭遇する。『ソウルの風景』(岩波新書)の著者による渾身作。 -
厭談 戒ノ怪
「年末年始、特別手当を出すから、夜間、駐車場を見回ってほしい――」 それは霊と人とのエグい因縁の体験だった! 「事故現場」より 霊に憑かれる人、霊に弄ばれる人! いやーな実話怪談集! 怪談師として活躍中、後味悪い厭怪談の名手〈三代目怪談最恐位〉夜馬裕の待望の新刊! 陰惨な事故物件へ引っ越してから次第に妻の様子がおかしくなり…「逃げ回る男」 正体不明の誕生日カードに込められた驚愕の真実「しもべより」 亡き伯母の家に隠された壺から溢れ出る恐怖「お籠めさま」 先輩に憑いた女の謎を探るうち、やがて辿り着く忌まわしき正体「お嬢さん儀式」 そして、「圓山町怪談倶楽部」で語り、観客を震撼させた伝説の恐怖譚「墳墓の丘」を完全版として収録。行方不明になった親友に纏わる怪異と戦慄すべき謎とは! みっしりと濃くねっとりと黒く紡がれる恐怖の数々をご堪能あれ。 -
新選組始末記
著者長年の実地調査を基に、幕末の風雲狂乱の渦中にあって誠心一徹の生涯を貫いた男たち。近藤勇、土方歳三、沖田総司らの人間像を描破、新選組の全容を史実の壁に彫り刻んだ子母澤寛の代表作ーー幕末、江戸幕府の浪人対策の一つとして結成された浪士組は、本拠を京都・壬生に置いて、禁門警護の任につき、市中見廻りの役に当たった。勤皇か佐幕か、開国か攘夷か、国論はまっ二つに割れ、世はまさに日本国あげての動乱の時代であった。この時期、幕府への至誠一徹、暗殺剣の名をほしいままにし、尊攘志士をふるえあがらせた「新選組」の隊士たちは、その青春をいかに生き、その命と魂をいかに燃焼させたのか……。著者みずから長期にわたって新選組所縁の地を訪ね、あるいは古老の談を聴取して得た記録を基に、新選組結成から最後までの真のすがたを史実の壁に彫り刻んだ会心の力作。 -
私はただ、「生きてる~!」って叫びたいだけだったんだ
月間ブログアクセス56万! 大人気ブロガーによる「生きてる実感」が手に入る、実用エンタメ小説。 寝たきりになった主人公が ベッドの上で見つけた半径0メートルの幸福論とは? 「生き方を変えるのに、一歩も必要ないから!」 エリート営業マンだった主人公が、 整骨で事故に遭い、ある日突然寝たきりに! そんな主人公の前に現れたのは、 自分そっくりな「もう1人の自分」でした。 しかし、性格は似ても似つかぬ、 超スパルタな自分だったのです。 彼女の正体は、主人公自身の魂とかで……。 なんでも寝たきりの主人公を ベッドから一歩も動かすことなく、 幸せに導くために目の前に現れたとか。 こうして寝たきりの主人公は、 スパルタな彼女のもとで、 強制的に「生きるとは何か」と 向き合わされることになったのでした。 これは、お金も、仕事も、恋愛だって それなりにうまくいっていたのに、 どこか虚しさを抱えながら生きていた主人公が、 「生きてる~!」と、 心の底から叫べるようになるまでの物語です。 【目次より】 第1章 「自分探し」って言うけど、その「自分」の正体って何? 第2章 己の魂をピカピカに磨く方法 第3章 私たちはなぜ、この世に生まれてきたのか? 第4章 ねえ、生きてる実感、欲しくない? -
東京マッハ
句会ってなに? 句会って楽しいの? それを教えてくれるのが東京マッハ! 「東京マッハ」はメンバーの4人(千野帽子、長嶋有、堀本裕樹、米光一成)とゲストで開催される公開句会。俳句をつくらなくても誰でも参加できるライブイベント形式で、句会の面白さを啓蒙している。 各々いいと思った俳句(特選・並選)を選ぶだけでなく、一言文句をつけたい俳句(逆選)も選びながら、「どうしてその句が好きなのか?」「どうしてその句に文句をつけたいのか?」その理由について熱く議論を交わす。 誤読、脱線……なんでもあり! ! 俳句、そして言葉についてとことん考えをめぐらせる大人気公開句会、待望の書籍化! 目次 まえがき vol.1「水撒いてすいか畑にいて四人」@アップリンク渋谷 vol.4「帰したくなくて夜店の燃えさうな」@ロフトプラスワン ゲスト=池田澄子、川上弘美 vol.10「君と僕と新宿春の俳句まつり」@風林会館 ゲスト=西加奈子 vol.12「0012女王陛下の飛騨マッハ」@高山市民文化会館 ゲスト=藤野可織 vol.14「そして夏そして浅草男祭」@浅草東洋館 ゲスト=穂村弘 vol.17 大東京マッハ「窓からの家出を花のせいにする」@紀伊國屋サザンシアター ゲスト=池田澄子、村田沙耶香 vol.18「想像の月まぶしくて目をあける」@ルオムの森 ゲスト=谷川俊太郎 vol.27「梅雨晴のすいか畑の十年後」@オンライン ゲスト=最果タヒ あとがき -
デフ・ヴォイス
旧知のNPO法人「フェロウシップ」から、民事裁判の法廷通訳をしてほしいという依頼が荒井尚人に舞い込んだ。原告はろう者の女性で、勤務先を「雇用差別」で訴えているという。かつて勤めていた警察で似た立場を経験した荒井の脳裏に苦い記憶が蘇る「法廷のさざめき」。何森刑事と共に、急死したろう者の男性の素性を探る旅路を描く、シリーズ随一の名編と名高い「静かな男」など、コーダである手話通訳士・荒井が関わる四つの事件。社会的弱者や、ろう者の置かれた厳しい現実を丁寧な筆致であぶり出した〈デフ・ヴォイス〉シリーズ第3弾。/解説=池上冬樹 -
風の向こうへ駆け抜けろ2 蒼のファンファーレ
ドラマ化決定の大ヒット競馬小説、第2弾! 女性騎手・芦原瑞穂と弱小厩舎のメンバーを描いた爽快スポーツエンタメ小説の続編が、待望の文庫化。 舞台は再び、「藻屑の漂流先」と揶揄され、廃業寸前だった緑川厩舎。瑞穂の真摯な姿勢と情熱でメンバーが一つになり、G1桜花賞に挑戦、惨敗した翌年。今度は、中央デビュー戦で勝利した超良血馬ティエレンが緑川厩舎にやってきた。馬主はマスメディアでも有名な風水師のワン。何もかも謎めいている彼は、風水で緑川厩舎に白羽の矢を立てたと言い、厩舎を立て直すきっかけとなった魚目の馬、フィッシュアイズとの勝負を望んでいた。その狙いとは……。 奇しくもワンが告げた通りに、ティエレンとフィッシュアイズはレースで争うことに。ティエレンには瑞穂が、フィッシュアイズには中央の女性騎手、冴香が騎乗することになるのだが、冴香は、実は、調教師光司のかつての恋人だった……。 恋人との再会に心が揺れる光司。光司への思いを自覚し戸惑う瑞穂。自分を捨てた母との関係に揺れる誠……。様々な思いが交錯する中、緑川厩舎のメンバー達の新たな挑戦が始まる……。 巻末掲載の、ドラマ『風の向こうへ駆け抜けろ』主要キャストのインタビューも見逃せません。 (底本 2021年12月発行作品) ※この作品は単行本版で配信されていた『蒼のファンファーレ』の文庫版です。 -
ザ・プロフェッサー
法と正義、師弟愛を描く胸アツ法廷エンタメ。 アラバマ大学ロースクールの老教授トム。学生時代に同大フットボール部で全米チャンピオンとなり、卒業後は弁護士となるも恩師の導きで再びこの大学で教鞭を執り、法学者として順風満帆な人生を過ごしてきた。しかし今は愛する妻を失い、友人の裏切りから不名誉な形で職を追われ、自身も癌を患っていた。絶望の中、彼の前に現れたのはかつての恋人。娘夫妻と孫を大手運送会社のトラック事故で失った彼女は、トムに「法廷で真相を知りたい」という。ある確執から絶縁状態にあった教え子の新米弁護士リックを適任と感じた彼は、弁護の橋渡しをし自分は故郷に身を隠すが、被告である運送会社の隠蔽工作は裁判を予想外の方向へ導き……。 真実と悪、師弟愛、スポーツと友情……挫折を繰り返しながらも最後まで「正義」を諦めない登場人物たちの矜持に胸が熱くなる、痛快法廷エンタテインメント! -
赤と青とエスキース
2021年本屋大賞2位『お探し物は図書室まで』の著者、新境地にして勝負作! メルボルンの若手画家が描いた1枚の「絵画(エスキース)」。日本へ渡って30数年、その絵画は「ふたり」の間に奇跡を紡いでいく――。2度読み必至! 仕掛けに満ちた傑作連作短篇。 ●プロローグ ●一章 金魚とカワセミ メルボルンに留学中の女子大生・レイは、現地に住む日系人・ブーと恋に落ちる。彼らは「期間限定の恋人」として付き合い始めるが……。 ●二章 東京タワーとアーツ・センター 30歳の額職人・空知は、淡々と仕事をこなす毎日に迷いを感じていた。そんなとき、「エスキース」というタイトルの絵画に出会い……。 ●三章 トマトジュースとバタフライピー 漫画家タカシマの、かつてのアシスタント・砂川が、「ウルトラ・マンガ大賞」を受賞した。雑誌の対談企画のため、二人は久しぶりに顔を合わせるが……。 ●四章 赤鬼と青鬼 パニック障害が発症し休暇をとることになった51歳の茜。そんなとき、元恋人の蒼から連絡がきて……。 ●エピローグ 水彩画の大家であるジャック・ジャクソンの元に、20代の頃に描き、手放したある絵画が戻ってきて……。 -
吸血鬼は目を閉じ、十字を切った
美しい姿のまま永遠を生きる異端――吸血鬼。 彼らは“三つの禁忌”に従い、存在を隠し生き延びてきた。 吸血鬼を監視する非公開組織・INAPO(国際夜行性動物保護機関)に入ったヒバリは、美しい青年・シキョウと出会う。組織唯一の吸血鬼であるシキョウは、なぜか吸血鬼から迫害され、極端に他者との関わりを避けていた。 自殺した少女に遺された咬み痕、連続失踪事件――吸血鬼の関与を疑わせる事件を共に追ううち、ヒバリは過去の凄惨な事件に繋がるシキョウの秘密を知ることになり……。 美しき異端の監視官が紡ぐ、夜闇のミステリ。 【INAPO】 国際夜行性動物保護機関の略。表向きはフクロウなどの夜行性動物を保護することを目的とした保護団体だが、その実態は半世紀前に存在を確認されたヒト様生物――『吸血鬼』の保護・共生を目指し、監視を行う非公開の組織。 【シキョウ】 INAPOで監視官として働く、唯一の吸血鬼。寡黙で決して人に心を開こうとしない。齢は二百歳を超す。見た目によらず大食いで甘い飲み物が好き。 【ヒバリ】 行方不明の父を探しINAPOに入った女子大生。飾り気のない性格で、シキョウの相棒役に任命される。冷たく突き放すような言動のシキョウとは衝突をしてしまうが……。 -
晩課
春の宵、教会の庭で神父が刺殺された。キャレラたちが調べていくと、麻薬密売をめぐる少年たちの争いや、悪魔崇拝を行なっている教団など、教会の周囲にはさまざまな怪しい影があった。神父自身もなにか大きな悩みを抱えていたらしい。はたして、聖職者の背にナイフを振り下ろしたのは誰か? -
魔術
ハロウィーンの夜。「ごちそうしないと、いたずらするぞ」と叫びながら、次々と酒屋強盗をはたらく子供の一団が出現した。一方87分署では、奇術師の夫が突然姿を消してしまったと妻が訴えていた。おりしも街では男のバラバラ死体の一部が発見され……ハロウィーンの夜を脅かす数々の怪事件! -
被害者の顔
被害者の名はアニイ・ブーン。胸に銃弾を撃ちこまれ、血にまみれて死んでいた女。が、捜査が洗いだしていったのは、彼女の複雑な顔だった。貞淑な妻、優しい母、インテリ女性、情婦、酔いどれ……。どの顔が残忍な殺人者を招いたのか? しかし、容疑者はいずれも堅固なアリバイを持っていた -
ハートの刺青
雨あがりの四月のある日、87分署の刑事部屋では、五ドルを騙しとられたというニグロの小娘が泣いていた。だがこの娘は金で済んでよかった。その日ハーブ河に浮んだ水死体の女は結婚詐欺にかかっていた。しかも、親指と人差指の間には忌わしいハートの刺青が! 好評のシリーズ第四弾! -
カッコーの巣の上で
体制に抵抗する者たちの鮮烈な冒険譚 精神病院にやってきた本書の主人公ランドル・パトリック・マックマーフィ。彼の性格は騒々しく、乱暴で、陽気で愛情のあふれる、反逆者である。そして、女好きで人生に前向きな戦士でもある。 看護師長ラチェッドの独裁にうんざりしていたマックマーフィは、ラチェッドに反旗を翻した。周りの患者たちも同意し結集していった。 病院の規律を破り、病棟でのギャンブルを盛り上げ、ひそかに女性たちを連れ込みワインを調達するなど、あらゆる場面で自由に振舞った。 最初は戯れとして始まったこの反抗は、すぐに厳しい闘争へと発展する。絶対的権威を背景とする師長ラチェッドと、自身の不屈の意志に従って行動するマックマーフィ。 ラチェッド師長がマックマーフィに対して究極の攻撃を行ったとき、何が起きたか。物語は衝撃的なクライマックスを迎える。 [原題]ONE FLEW OVER THE CUCKOO'S NEST -
ドストエフスキーの預言
ドストエフスキー生誕200年記念出版。 かつて外務省でモスクワ大使館に勤務した著者は、ソ連邦の崩壊に立ち会うことになった。宗教を否定する社会主義の理想が潰え、ふたたび神を求める時代が始まった。 そうした事態を19世紀にすでに預言していたと著者が考えたのが、文豪・ドストエフスキーである。 『カラマーゾフの兄弟』のかの有名な「大審問官」は、はたして何を示しているのか? 『罪と罰』でラスコーリニコフはなぜ回心したのか? 外交官としての仕事のかたわら、ドストエフスキーを解読する日々が始まった。 尊敬するチェコの神学者・フロマートカや、同じくチェコの哲学者・政治家のマサリクの著作が大いなる手助けとなる。 そして、モスクワとプラハを往還する著者の思索の旅は、ついに終わりの日を迎える?? 現代史の現場から生み出された、これまでにないドストエフスキー論。
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