慟哭は聴こえない

慟哭は聴こえない

799円 (税込)

3pt

旧知のNPO法人「フェロウシップ」から、民事裁判の法廷通訳をしてほしいという依頼が荒井尚人に舞い込んだ。原告はろう者の女性で、勤務先を「雇用差別」で訴えているという。かつて勤めていた警察で似た立場を経験した荒井の脳裏に苦い記憶が蘇る「法廷のさざめき」。何森刑事と共に、急死したろう者の男性の素性を探る旅路を描く、シリーズ随一の名編と名高い「静かな男」など、コーダである手話通訳士・荒井が関わる四つの事件。社会的弱者や、ろう者の置かれた厳しい現実を丁寧な筆致であぶり出した〈デフ・ヴォイス〉シリーズ第3弾。/解説=池上冬樹

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慟哭は聴こえない のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2024年04月03日

    それぞれの作品から、家族の繋がりや、障害への社会の壁、生きづらさ、けれど、生きていく強さを、感じました。
    主人公の家族も、葛藤しながら、家族らしくになっていく過程が、伝わってきて、読んで、よかったです

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    Posted by ブクログ 2024年03月26日

    今回もすごく良かった。

    娘さんの成長についてもっと読みたかったけど、
    人工内耳のこととか、
    先天性失調児をどう育てていくか、
    様々な葛藤が描かれていたのが
    胸を打った。

    障害者雇用制度についても、
    問題はいろいろあるんだろう。
    うちの職場にもいらっしゃるけど、
    半年〜一年くらいで替わられている。...続きを読む

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    購入済み

    それぞれの世界で

    2024年02月25日

    手話通訳士の荒井尚人。前作から時がかなり経過し、みゆきと結婚後、女の子を授かる。その子には聴覚障害があった。どのように育てて行くか、尚人とみゆきの葛藤。同時に4つの物語が並行して展開する。聞こえることが普通の私には、聞こえない世界がどんなものか想像できない。しかし、それぞれの世界で、悩みながらも成長...続きを読む

    #切ない #タメになる #共感する

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    Posted by ブクログ 2024年02月11日


    前作も自分の「無意識の偏見」に気づいて衝撃だったが、今回も2話目に出てきた医療従事者の一言に考えさせられた。
    ろうという個性、そのありのまま、ではいけないのか?と。
    自分の周りが自分と同じような人ばかりではなく、カラフルな様々な個性をもった人がいるのだということを再認識する作品。
    その個性ゆえに生...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年07月23日

    「デフ・ヴォイス」3冊目。
    みゆきと再婚し家事や美和の世話もしながら手話通訳士を続ける荒井が出会う4つの事案。

    第一話、「聴こえる人たち」中心の社会にあって「聴こえない人たち」が不便を強いられる中で、せめて命にかかわることだけでももう少し何とかならないかというぎりぎりの思い。
    聴こえない被疑者の調...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年07月17日

    ろう者について全く知識がないので全てにおいて新鮮だった。シリーズを読んでないがどの短編も充分満足できた。一作目から是非読みたい!

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    Posted by ブクログ 2023年07月03日

    デフ・ヴォイスシリーズ第三弾。
    ろう者が緊急時に通報することの難しさが浮き彫りに。
    健常者には当たり前のことが、ろう者にとってはそうではない。
    分かっているつもりで、まだまだ分かっていなかったことに気付かされた。
    ラスト、彼女自身には聞こえない慟哭が、胸を刺す。

    他に、ろう者が会社を訴えた民事裁判...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年08月25日

    シリーズ第3弾
    それぞれ違って、また聾の世界に近づけてとても興味深い。

    荒井尚人は、コーダで悩んだ事もあると思うが、彼のような手話通訳士がいる事で助かる人がいる事もきっと事実。技術的な事は小説ながら羨ましく思ってしまう。

    4つの短編だが、それぞれまた深く、刑事の何森が主人公になる「静かな男」とて...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年08月08日

    より深く聴覚障害者の世界に触れられる本作。もう既にシリーズの虜である。どの話も当事者の悩みや現実を掘り下げる。荒井夫婦の苦悩からの決断もいい。
    そうなのだ。自分でなくてもいいのだ。苦悩者に適した人を繋ぐハブでありたい。次作も楽しみ。何森刑事のスピンオフ作品も読んでみたい。

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    Posted by ブクログ 2022年05月25日

    手話通訳士「デフ・ヴォイスシリーズ」第3作の短編集。ろう者と産婦人科に付き添う話、甥がろう者で進路に悩む話、ろう者のモデルの話、身元不明の遺体がどうやらろう者らしいという話、聴覚障害者に対して会社で配慮されない話など。

    どれもすごく面白かった。特に第一話のラストは切ないというかなんというか・・・

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