刑事何森 逃走の行先

刑事何森 逃走の行先

小説・文芸
1,899円 (税込)

9pt

優秀な刑事ながらも組織に迎合しない性格から、上から疎まれつつ地道な捜査を続ける埼玉県警の何森稔(いずもりみのる)。翌年春の定年を控えたある日、ベトナム人技能実習生が会社の上司を刺して姿をくらました事件を担当することになる。実習生の行方はようとして掴めず、捜査は暗礁に乗り上げたが、何森は相棒の荒井みゆきとともに、被害者の同僚から重要な情報を聞き出し──。技能実習生の妊娠や非正規滞在外国人の仮放免、コロナ禍による失業と貧困化などを題材に、罪を犯さざるを得なかった女性たちを描いた全3編を収録。渋みのある刑事たちの活躍を描く、〈デフ・ヴォイス〉シリーズスピンオフ。/【目次】「逃女(とうじょ)」――ベトナム人技能実習生による傷害事件。何森は、女性の逃亡を手助けする組織の存在を知り……/「永遠(エターナル)」――ラブホテルでの殺人事件の重要参考人は、パパ活をしていた若い女性だった……/「小火(しょうか)」――公園トイレの放火事件に、容疑者として浮かび上がったのは高齢者ホームレスだったが……/あとがき

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内ミステリー
  • 出版社
    :
    東京創元社
  • タイトル
    :
    刑事何森 逃走の行先
  • タイトルID
    :
    1357100
  • ページ数
    :
    270ページ
  • 電子版発売日
    :
    2023年06月19日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    2MB

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刑事何森 逃走の行先 のユーザーレビュー

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    デフ・ボイスの何森刑事が主役のスピンオフ作品。ドラマでは遠藤憲一さんが演じておられたので、そのイメージで読んでました。実生活では、絶対に?交わることのないタイプの何森さん。小説だから身近に思える。外国人技能実習生、パパ活、入管問題など、なかなか難しい問題を題材にされている。コロナ禍の貧困問題は普段、高齢者と関わる事が多いので、すごく心が傷んだ。社会情勢に弱者は常に影響される。そんな世の中が終わることを心から祈りたい。

    #切ない #深い #シュール

    0
    2026年10月04日

    Posted by ブクログ

    外国人技能修習生の妊娠、非正規滞在外国人の仮放免、コロナ禍下での女性の失業と貧困。罪を犯さざるを得なかった女性たちの社会的背景を、彼女らを追う何森刑事が浮き彫りにしてゆく。

    スポットを当てられた女性たちの問題は、どれも既視感のあるものばかり。その時々には、憤りを感じているものの、日々右から左に流れてゆく新しいニュースに埋没していた。外国人技能修習生の問題についてもそうであるが、「社会全体として難民問題に関心を寄せる人が少ない」との言には、ただただ耳が痛い。せめて、関わることのある留学生や外国人研究員には、寄り添える人間でありたいと気持ちを新たにする。

    ぶっきらぼうな物言いは相変わらずなものの、回を追うごとに何森の弱者に向ける目が優しいものになってゆくのが嬉しい。デフ・ヴォイスシリーズ一作目での聾者への軽率な行動を思えば、荒井の影響を強く受けているのは明白で、人は虚心を心がければいくつになっても成長できるのだな、とわが身を顧みる。

    「法律も決まりも、人がつくったものだ。先に法律や決まりがあったわけじゃない。まず人がいるんだ。だから、決めるのも人だ。つまり、お前だ。これからどうすればいいか決めるのは、お前自身なんだ。」

    法律・制度の限界への憤りと職務のはざまでジレンマに苦しむも、最後に何森がとった行動は、かつて非行を繰り返していた少年時代に、少年係の刑事から受けた言葉に背中を押されてのものだった。相棒のみゆきに「全身刑事」とまで評された何森が定年直前に至って、刑事としてではなく、人間としての判断に従ったことは、定年後の何森の生き方を示唆するものであるに違いない。次作が待ち遠しい。

    0
    2024年10月11日

    Posted by ブクログ

    デフ・ヴォイススピンオフ、何森刑事が主役の第2弾。今度はフォンさん主役のお話も読んでみたく思ってしまった…スピンオフのスピンオフ!

    0
    2024年03月28日

    Posted by ブクログ

    ベトナムの人たち今はまだ日本に働きに来てくれているかもしれないけど、そのうち日本以外の国行っちゃうだろうな、もっと大事にしろよって思いながら読んだ。

    0
    2023年12月13日

    Posted by ブクログ

    技能実習生、パパ活、入管問題を絡めた連作短編。その社会問題を背景に犯罪を犯してしまった弱い立場の女性たち。逮捕する事が決して解決に結びつかないじれったさ。何森の刑事の役割と信念で揺れる中での決着はモヤッとするが、それがこの作品のキモでもあるのではないか。著者からの問題提起が読後、大きな余韻となって残る。何森の定年直前の物語であり、定年後の何森も楽しみだが、若い頃の何森も読み応えがありそう。もっと読みたいシリーズ。

    0
    2023年09月05日

    Posted by ブクログ

    何森刑事、なんかいい感じ。こんな人なら困り事を相談したくなるかもね。色々考えなければならない世の中なんだな。

    0
    2025年10月18日

    Posted by ブクログ

    外国人研修生の問題。その中でも、女性の。
    といえば、坊やの私でも容易に想像がつくようになったのは、皮肉にも小説のおかげかもしれない。作中にもあるように、現代の日本がこんな国だったなんてというショックは、デフ・ヴォイスシリーズを通して何度も体験してきましたがいまだ慣れません。慣れないのは諦められないんだと思います。

    ぶっきらぼうの刑事がどう怒るのかも手に取るように分かりました。かといって、オーロラのようなひだで守られた女性同士のコミュニティには何度も跳ね返され、不器用な自分まで涙目になってきます。

    少しエキセントリックな考えですが、仮に中国人富裕層がさらに国を買い取った行く先には、誰が待つことになるのでしょうか。

    0
    2025年04月17日

    Posted by ブクログ


    様々な事情で逃走する女性を追う何森。

    逃走するのは社会的弱者である外国人労働者や女性である点が切なく、どんな美辞麗句を語ったとしてもそれが今の日本社会の縮図であると思う。

    何森は決してかっこよくはないけど、頭のてっぺんからつま先まで全てが刑事。
    みゆきとも、つくづくよいコンビだなあと思う。

    続々編は出ないのかしら?
    ストーリーの攻め方も何森の立ち位置も魅力的だと思うんだけど。
    版元さん、私の方からも何森シリーズをどうぞよろしくお願いします!


    0
    2025年04月12日

    Posted by ブクログ

    ぶっきらぼうで謎めいた刑事の何森。彼の言動のベースは人としての正義感。海外からの技能実習生が企業にとって、いかに都合良く扱われているか。非正規労働者がいかに不安定な状況で転落しやすいか。不法滞在になってしまった外国人のこどもたちの将来が、行き止まりであることなど事件捜査する視点から見えてくる。それに対する法的な保護もないってことも。

    0
    2025年04月10日

    Posted by ブクログ

    2024.11.29
    福祉の仕事に携わる立場として筆者のミステリは問題意識といい、勉強の深さといい大変優れていると感じる。
    あとがきにあるように「売れていない」としてもこういう本を求める土壌があることを嬉しく思う。

    0
    2024年11月29日

刑事何森 逃走の行先 の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内ミステリー
  • 出版社
    :
    東京創元社
  • タイトル
    :
    刑事何森 逃走の行先
  • タイトルID
    :
    1357100
  • ページ数
    :
    270ページ
  • 電子版発売日
    :
    2023年06月19日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    2MB

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