作品一覧

  • 星ちりばめたる旗

    星ちりばめたる旗

    小説・文芸

    4.5
    1巻1,870円 (税込)
    日本人であることが、罪になる。祖母は、母は、そんな時代を生き抜いた――日本人というルーツに苦しめられた祖母、ルーツを捨てようとした母、そしてそのルーツに惹かれる私。アメリカ在住日系人家族の三世代を描く百年の物語。太平洋戦争を挟んでの日本とアメリカの姿、時代に翻弄されながらそこに生きる人々のアイデンティティのありようを描き出し、現在の世界に巻き起こる問題をも浮かび上がらせる骨太な感動作。

ユーザーレビュー

  • 星ちりばめたる旗

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    山崎豊子さんの二つの祖国を思い出しました。

    子どものころは、好奇心も手伝ってか、昭和時代のことを知りたいと思って様々な情報に触れるようにしていました。
    が、大人になってからは祖国や世界の残酷な過去を知ることは恐ろしく、積極的な接触はできませんでした。

    ただ、やはり思うことは、わたしたちにできる唯一のことは、歴史を知るということです。知らないことは幸せなことですが、真実が何なのか事実が何なのか、知ることから始めなければいけません。

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    2023年08月30日
  • 星ちりばめたる旗

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    読みごたえはすごいけれど読むのは苦痛ではない、そんな話だった。根底に「家族とはなにか」を考えさせられる、感じさせられる。

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    2021年08月15日
  • 星ちりばめたる旗

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    ネタバレ

    小手鞠るい 3作品目。

    明治初期、移民政策でUSAへ渡った幹三郎と写真花嫁・佳乃の太平洋戦争終戦までの物語。

    物語は、ニューヨーク近代美術館、ジャスパー・ジョーンズの「旗」の場面で終わる。
    この旗を掲げ、この旗を守るために、いったいどれほどの人間が命を落としたことだろう。星ちりばめたる旗の掲げる理念、理想、正義のために、どれほど多くのネイティブアメリカンが、メキシコ人が、太平洋戦争時には日本人が殺され、…。その続きに暇はない。

    本当は、日本を追い出された移民(棄民)は、米国で所帯を持ち、定住し、できるならば「アメリカン・ドリーム」の実現を夢見るしかなかった。しかし、それが、子孫たちが日系移民の苦しい時代の最後の遺産を受け継ぐだけともしらないで。
    きっと、「個人的な関係によって、人種差別も乗り越えられる」ハズだった。ただ、真珠湾攻撃が、反日感情を、強制収容に仕上げていったに過ぎない。移住にかけた燃える気持ちをすべてを奪い去って。戦争が、すべての人を理不尽な暴力にさらされていく。そして、民族に溜まる闇が牙を剥くチャンスを与え、集団の力となって噴出するとき、より弱い者に悲しい運命が訪れる。

    星ちりばめたる旗、星条旗はずるい、と思う。星の意味するもの、個人一人ひとりの生き方から、コミュニティ、そして州へと広げている。同時に、光の速さの限界に紐づけて、理性の限界をも示している。
    私たちの目にする星は、何万年も前に燃え尽きたもの。けれど儚さと同時に強いきらめきを放つ星は、一人ひとりの人生のようでもある。一瞬を生きていく力に。

    明治初期の移民政策に関する書籍については、
    南米移民:垣根 涼介 『ワイルド・ソウル』、北 杜夫『輝ける碧き空の下で』(未読)
    写真花嫁:ジュリー オオツカ『屋根裏の仏さま』
    カナダ移民:ジョイ・コガワ『失われた祖国』(未読)
    頑張って、読み続けてみよう。

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    2021年06月07日
  • 星ちりばめたる旗

    Posted by ブクログ

    「この旗を掲げ、この旗を守るために、いったいどれほどの人間が命を落としたことだろう」
    明治時代の棄民政策でアメリカに渡った幹三郎は、写真花嫁である佳乃を呼び寄せ、アメリカで家庭を築いていく。多くの子どもに恵まれ平和に暮らしていたが、真珠湾が攻撃され日本との戦争が始まる。幹三郎は危険人物として捕まり、家族も収容所に入れられ、日系二世である息子はアメリカ兵として戦争に参加する。
    幹三郎の時代だけでなく、日系三世である孫のジュンコの現在も書かれている。
    読むのが辛い部分も多かったけれど、読めて良かった。おすすめです。

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    2018年03月08日
  • 星ちりばめたる旗

    Posted by ブクログ

    アメリカ移民の三代に渡る記録.極貧から成り上がる強い意志と運.差別感情や戦争で翻弄されるも日本よりアメリカを選びとった人々の強い気持ち.そして母親の子供への愛,また子が母を思う気持ちに,せつなくなった.全体的に感情を抑えたさらりとした文章ながら,その言葉の背景に広がる壮絶な歴史をみせられていて,心にずっしりと響く物語だった.小手鞠氏の中で一番好きな小説になりました.

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    2018年01月13日

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