伊東潤の作品一覧
「伊東潤」の「読楽」「茶聖」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「伊東潤」の「読楽」「茶聖」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
早稲田大学卒。2003年『戦国関東血風録』でデビュー。2011年 『黒南風の海』で「本屋が選ぶ時代小説大賞2011」受賞。2013年『巨鯨の海』で第4回山田風太郎賞受賞。 他に『義烈千秋 天狗党西へ』、『王になろうとした男』など多数の作品を手がける。
Posted by ブクログ
父が残した秘伝書を抱え、加藤清正のもとで難攻不落の城造りに挑む藤九郎の一代記。
「城とは、戦をせぬための道具だ」
鬼と呼ばれた清正の、「戦は嫌いだ」という本音と、そのために堅固な城を築くのだという意思が、この一言に凝縮されている。
無理と分かっていながら無理難題を提示する清正と、無理と思いながらも無理とは言わずその期待に全力で応えようとする藤九郎。藤九郎を慕い信頼して支えていこうとする人々。それぞれが熱く尊い。
随所に惜しみなく描き込まれる築城のノウハウがまたとても興味深く、読み進めながらも知りたい!調べたい!と、探究欲が刺激される。
今すぐ『城めぐり』に出発したくなる一冊。
Posted by ブクログ
あまりにも切ない物語。
見てきたように語れる著者の作品の中でにあっても、際立つ白眉だ。
「愚挙」「捨て石」といわれる水戸天狗党の挙兵。
悲惨すぎる末路へと、物語は冷酷に進んでいく。
しかしたとえ結果的に愚かな行為だったとしても、そこには生きている人たちがいて、信頼関係を築き、見えない未来に向けて熱い想いを燃やしていたのだ。
著者はそれぞれの思惑を、またそれぞれにやむにやまれぬ背景を、丁寧に説いていく。したがい読み手は、登場人物たちとの信頼関係に巻き込まれてしまう。
何度、この本を中途で閉じたことだろう。
未来を知るとは、これほどつらいものなのか。
できれば、彼らが幸せな段階で時が止まっ