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天下の簒奪を企む徳川家康は、豊臣家を滅ぼすべく大坂城攻略に乗り出した。出陣の前日、伊賀者の吉蔵は警固隊長から、輿かきの中に刺客が紛れ込んでいると知らされる。大御所様の命は、そなたに懸かっている。吉蔵は紛れ込んだ刺客を見破り、家康を守り抜くことができるのか。桶狭間から大坂の陣まで、手に汗握る情報戦を網羅した、鬼気迫る合戦連作集。悪魔の石を巡る攻防を描いた短編「ルシファー・ストーン」特別収録!
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事実は小説よりも奇なり、と言う
が、伊東氏の小説家は通説と言われているものよりさらに深く丁寧に掘り下げられ、まさに事実に迫っているのではと思わせる臨場感が私は好きだ。その観点から、この短編集のなかでは特に吉川広家、豊臣秀次の物語が非常に興味深い。
Posted by ブクログ
書き尽くされた感のある戦国時代。まだこんな切り口があるのかと改めて筆者の構成-筆致力にただただ脱帽です。作品は桶狭間の戦いから、大阪の陣までを背景として、その中で生きた者達を焦点にあてた短編集。短編集と侮るなかれ、すべてが秀逸な作品。「家康謀殺」は、スリルとサスペンス交りのスピード感溢れる展開に釘付...続きを読むけ。時は大阪の陣の直前。江戸から大阪に向かう家康とともに護衛の任を受けた伊賀出身吉蔵の視点から物語が始まる。そこで受けた上役からのやっかいな指令。それは、護衛仲間に紛れている刺客を暴く事。旅を続けるにつれ、少しずつ明らかになる真実から炙り出された結末とは。。。特徴は、明日をも知れぬ苦難の中で生きる者達の処し方と業を背負った先に辿り着いた境地を共通のテーマとして描いた点。そして、当時の生活ぶりや雰囲気を、当時の名称をうまく使いながら再現した点かな。久しぶりのスマッシュヒット作品。もちろん5★です!!
中短編集、桶狭間から大阪の陣までの連作。 「雑説扱い難く候」 「上意に候」 「秀吉の刺客」 「陥穽」 「家康謀殺」 「大忠の男」 「ルシファー・ストーン」 どれも、歴史上有名ではない人々が主人公。伊東潤はこういう名もなき人々を描かせたら日本一だとおもっている。
伊藤潤は短編小説の人だと思っている.歴史に埋もれた人物を主人公に仕立てるのが抜群に上手い. 本書は戦国から大阪の陣までを背景に綴られた短編集で,期待に違わぬ面白さ.
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家康謀殺
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伊東潤
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