真実の航跡

真実の航跡

1,870円 (税込)

9pt

3.8

太平洋戦争中に起きた非道な捕虜殺害事件。
戦後、BC級戦犯裁判で浮かび上がった、驚愕の真実。
法の正義はどこにあるのか――。
一人の若き弁護士が、“勝者なき裁判”に挑む。圧巻の歴史小説!

昭和19年3月、大日本帝国海軍の重巡洋艦「久慈」は、インド洋でイギリス商船「ダートマス号」を撃沈。救助した捕虜を殺害した。
敗戦後、「久慈」艦長であった乾と、「久慈」が所属していた第16戦隊の司令官・五十嵐は、戦犯として起訴される。戦犯弁護人として香港にやってきた若手弁護士の鮫島は、裁判資料を読み込むうちに、この事件の――大日本帝国海軍の――抱える闇に気づいていく。

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真実の航跡 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    伊東さんの作品を読んでいると、そこに一緒にいて、共に悩み、苦しみ、迷い、怒り、悲しみなど、様々な感情に襲われる。一作読む事に、自らの感性が研ぎ澄まされ、経験値も上がる。そんな気がする。

    0
    2020年07月12日

    Posted by ブクログ

    戦争犯罪と戦犯裁判。それに向き合う被告と弁護士や判事。戦争にも目を向けていく中で人としての生き方にも考えさせられる。

    0
    2023年02月11日

    Posted by ブクログ

    2020.02.09
    B、C級戦犯法廷について初めて読んだ本だ。五十嵐中将と鮫島弁護士の戦いから日本が今の日本へと繋がったように感じる。「復讐や報復からは何も生まれない。それでは大国にはなれない」そこに今の国際社会におけるそれぞれの国の評価が見て取れる気がする。
    しかし、何故か「鮫島」という名前が気

    0
    2020年02月09日

    Posted by ブクログ

    責任の所在を曖昧にし、押し付けあい。今の組織の中にもあるのでは。その中で良心ともがく日々です。 そして、戦争というものが如何に過酷なものか、、、。

    0
    2020年01月10日

    Posted by ブクログ

    艦名や人物名が架空のものに変えられているが、ビハール号事件のドキュメンタリー的な小説と言えよう。ここに出てくる各軍人の実際の性格は不明だが、かなり史実を研究して書かれているように思われる。
    終戦記念日に近い時期、そして、軍内部の指揮命令や忖度といった時宜にかなったテーマなど、いま読むべき一冊であった

    0
    2019年08月12日

    Posted by ブクログ

    本小説の一節。

    あの戦争は、日本が国際社会の一員になるために必要なもの、いわば通過儀礼のようなものだったんだ。明治日本は、ほかのアジア諸国と違っていち早く産業革命の恩恵を受けて近代国家へと変貌を遂げた。それゆえその後、欧米諸国に伍していけると勘違いしてしまった。その根拠のない自信が孤立を招いた。今

    0
    2019年05月18日

    Posted by ブクログ

    実際にも このような事件があったこと 初めて知った
    戦争の恐ろしさ 闇深さを改めて突き付けられたように思う

    ただ読後感がどこかあっさりしていて もっと どっぷり がっつり 向き合いたかったな と少し残念

    0
    2022年12月12日

    Posted by ブクログ

    夏の課題図書《その1》

    大日本帝国海軍の巡洋艦「久慈」がイギリス商船「ダートマス号」を撃沈、救助した捕虜のうち69人を殺害、海に投棄した。
    「必要最低限の捕虜を除いて、すべての捕虜を処分せよ」という命令。「処分」の意味も明言されず、状況に応じて忖度せよというあいまいな状況下、上官の命令は絶対の軍隊

    0
    2019年08月01日

    Posted by ブクログ

    大日本帝国海軍の「久慈」艦長、乾。インド洋でイギリス商船「ダートマス号」を撃沈。救出した捕虜は上からの圧力もあり殺害してしまう。乾、そしてその上司である五十嵐は、その後、戦犯として起訴されてしまう。弁護士・鮫島は五十嵐の弁護をすることになり、軍の内情に迫る。
    戦争の小説は読んだことがあるけれど、戦後

    0
    2019年06月03日

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