作品一覧
-
-※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 遠いむかしの話といえど……眠れなくなりそうな恐怖が満載! 江戸時代後期に上田秋成が書いた怪異小説。序文で「あまりにもよくできたつくり話を書き人心を惑わせると思いがけない目にあう」と言い、思いがけないことを体験しなくてすむように、ペンネームで書きますと記してある。著者自身も認めるほどの、絶妙で怖い不思議な話が9話。 「白峰」西行法師が四国の白峰で崇徳上皇の墓を供養したときの不思議な体験。 「菊花の約(ちぎり)」家に戻る旅の途中、病気で倒れた赤穴宗右衛門が、助けてくれた丈部左門に必ず戻ると約束して帰京する。約束の日の夜、戻ってきた宗右衛門は……。 「浅茅が宿」千葉から妻を残して京都へ行商に出かけた勝四郎。帰ろうとすると戦が始まってしまい7年もたってしまう。ようやく戻った勝四郎が見たものは……。 「夢応の鯉魚」漁師が捕獲した魚を買っては湖に放し、その姿を描いていた興義というお坊さんが、死んで体験した不思議な話。 「仏法僧」高野山を訪ねた親子が、日没後に山で体験する恐怖の一夜。 そのほか「吉備津の釜」「蛇性の婬」「青頭巾」「貧福論」と、どれも背筋が凍る怖い短編集。作家・石川宏千花による新訳! ※この作品は一部カラーが含まれます。
-
4.0雨そぼふる薄暗き午後,あるいは皓々たる月の夜,この世とあの世が交錯する.荒ぶる先帝の怨霊,命を賭した義兄弟の契り,帰らぬ夫を待つ妻の悲しき末路,男にとりついた蛇性の女の執念…….中国や日本の古典をさまざまに取り入れ,美しくも妖気ただよう作品に仕上げた上田秋成(1734-1809)の珠玉の短篇集.「白峰」ほか全九篇を,平明な注と解説で.八四年ぶりの新版.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.
-
4.0身の毛もよだつ大江戸ホラー。秋成の卓越した筆致で描かれた、珠玉の9編を味わう。 稀代の怨霊・崇徳院が眠る白峯の御陵を訪ねた西行法師の目の前に現れたのは――(白峯) 義兄弟の契りをかわした武士と学者。主君の仇討ちに向かった武士は、学者のもとに戻るが――(菊花の約) 一攫千金を夢見て旅立った勝四郎。七年の時を経て戻った家で見たものとは――(浅茅が宿) ある雨の日に出会った美しい女は蛇の化身であった。蛇と別れた男はその後妻をめとるが――(蛇性の婬) ほか 【目次】 はじめに 『雨月物語』序 白峯 菊花の約 浅茅が宿 夢応の鯉魚 仏法僧 吉備津の釜 蛇性の婬 青頭巾 貧福論
-
5.0
-
4.0
-
4.1
-
-