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妖虫
探偵好きの大学生、相川守が妹の珠子とその家庭教師殿村京子と連れだってレストランで食事をしていたところ、緊張した面持ちで一点を見つめていた殿村夫人が硬直してしまう。ようやく緊張を解いた夫人に訊ねると、彼女は得意の読唇術を操って隅にいた二人の会話を盗み見ていたのだが、明日の晩、谷中の空家の中で、何者かを短刀で一寸だめし五分だめしにする、という世にも恐ろしい相談をしていた、というのだ。日頃の探偵好きが頭をもたげた相川青年は、とんでもない怪事件に巻き込まれることになった。次々と美女を狙う「赤いサソリ」の狙いは何か? 戦慄すべき乱歩の長編推理! -
掌の中の小鳥
たぶん僕は変わったのだ。四年前にはとてもできなかったことが,今の僕にはできる。――本書全体のプロローグといえる第一話「掌の中の小鳥」で真っ赤なワンピースの天使に出逢った主人公は,一緒に退屈なパーティを抜け出した。狂言誘拐の回想「桜月夜」で名前を教わり,御難続きのエピソード「自転車泥棒」や不思議な消失譚「できない相談」を通じて小さな事件に満ちた彼女の日常を知るにつれ,退屈と無縁になっていく自分に気づく。小粋なカクテルの店〈エッグ・スタンド〉を背景に描かれる,謎を湛えた物語の数々。巧みな伏線と登場人物の魅力に溢れたキュートなミステリ連作集。 -
ものがたり洋菓子店 月と私
仕事も恋愛もぱっとしない岡野七子がたどり着いた、住宅街の洋菓子店「月と私」。そこには、お菓子にまつわる魅力的なエッセンスを引き出して、物語としてお客に届ける「ストーリーテラー」がいた――。さまざまな悩みを抱えてお店を訪れた人たちは、ストーリーテラーの語る物語と、内気だけれど腕利きのシェフが作る極上のお菓子に心解きほぐされていく。心を甘くやさしくときめきで包み込んでくれる、おいしい連作短編集。 -
ギャルにひかれて寺マルシェ
亡くなった父親の酒屋を継いだ30歳の英介は、商売への向上心もなく、なんとなく毎日を送っている。そこに現れたのは、久しぶりに地元に帰ってきた、腐れ縁の悪友・光司。光司に誘われ英介は、子どものころに近所の陵泉寺に埋めたという高価なポケモンカードを掘り起こすことに。偵察のため、陵泉寺で開かれている〈寺マルシェ〉を訪れると、ギャルメイクで法話を行う尼僧を見つける。それは実家の陵泉寺で副住職を務める、元同級生の真実子だった。かつての優等生の面影のない姿に呆気にとられる英介の傍ら、光司は真実子を〈ギャル僧〉として売り出して金儲けすることを思いつき――!? 読めばきっと元気がもらえる、大人になりきれない大人たちの青春譚! -
サツ飯
『銀座「四宝堂」文房具店』著者の異色作! 「もうガマンできませんっ。いただきます!!」 満腹度120%、「銀座「四宝堂」文房具店」シリーズが大人気の著者による、異色グルメ小説。 PR会社に勤める桜花(さくら・はな)・30歳は、大食いで食べっぷりがいいところを認められ、Y県警の職員向け広報誌「桜花(おうか)」の人気連載〈サツ飯! 拝見〉を担当することに。サツ飯を作る人・食べる人に話を聞き、その料理に絡んだ出来事や思い出を聞くコーナーだ。 取材初日、県警総務部の長山修二と、町のそば屋・長寿庵を訪ねる。 丼のふちまで盛られた、ふんわり甘じょっぱい香りのカツ丼を、笑顔で噛みしめる「食べる人」警部補・西田。その光景を嬉しそうに見つめる店主夫婦。 警察についてステレオタイプ的な知識しかなかった桜花が、そこで見て聞いて食べて、呟いた意外な一言とは――。 事件は起こらずとも、腹はすく。“警察のごはん”を食べて驚きの“内部事情”を知る、どこにもないグルメ小説! 文庫書き下ろし。 カバーイラストはイシヤマアズサさん。 -
先生が終わらない
週6日の練習で、目指せ全国大会! ――部活動って、そんなに頑張らないとダメですか? 部活動の顧問≒タダ働き、にもかかわらず、 学校の先生は「子供達のために」今日も残業地獄。 中高生とその親世代から、いま最も信頼される著者が、 教育現場の理想と現実に迫る、学校変革小説! 都内の公立中学校で、ひとりの音楽教師が過労死した。 働き方改革の命を受け、教育庁から赴任した新校長が掲げたのは、 「定時帰り」「部活動廃止」「完全週休二日制」。 同僚の訃報に「次は私かも」と怯える、英語教師の亜梨子。 勉強で負けても、部活では私立中に勝ちたいバレー部部長の一花。 子供達の青春の場を守ろうと、使命感に駆られる保護者会会長の優佳。 それぞれの立場から「学校」のあるべき姿を見つめ直す、再生の物語。 【著者略歴】 額賀澪(ぬかが・みお) 1990年茨城県生れ。2015年に『屋上のウインドノーツ』で松本清張賞を、『ヒトリコ』で小学館文庫小説賞を受賞しデビュー。「タスキメシ」シリーズ、「転職の魔王様」シリーズ、『天才望遠鏡』『さよならの保険金』『恋するブタハナ』『1冊目に読みたい小説の書き方の教科書』など著書多数。 -
夜果つるところ
執筆期間15年のミステリ・ロマン大作『鈍色幻視行』の核となる小説、文庫化。「本格的にメタフィクションをやってみたい」という著者渾身の挑戦がここに結実・・・・・・! 遊郭「墜月荘」で暮らす「私」には、3人の母がいる。日がな鳥籠を眺める産みの母・和江。身の回りのことを教えてくれる育ての母・莢子。無表情で帳場に立つ名義上の母・文子。ある時、「私」は館に出入りする男たちの宴会に迷い込む。着流しの笹野、背広を着た子爵、軍服の久我原。なぜか彼らに近しさを感じる「私」。だがそれは、夥しい血が流れる惨劇の始まりで・・・・・・。謎多き作家「飯合梓」によって執筆された、幻の一冊。『鈍色幻視行』の登場人物たちの心を捉えて離さない、美しくも惨烈な幻想譚。 -
シュレディンガーの密室
扉を開いた瞬間、二人の生死が確定するーー 「究極の選択」の物語(ミステリ) 21世紀本格の絶望。 ーー島田荘司 この書を先んじて推薦できることを至福に思う。「いいから、読みなさい」 ーー竹本健治 SF設定でない、現実世界の事件だからこそ真価を発揮する ”この”トリック、”この”動機――そして、"この"ラスト。 ーー法月綸太郎 どんでん返しの果てに密室の扉が開く。そこに潜んでいた猫とは? ――麻耶雄嵩 災害映画(ディザスタームービー)のような危機と「密室」の混合。猛毒にご注意を。 ーー佐藤究 この密室を忘れられない。観測とは決断だと教えてくれたから。 ーー河村拓哉 ミステリとは―― 生死を確定させる小説である。 腎臓移植用のドナーとして生育された少女、土砂崩れで孤立した研究所、硫化水素が充満する死の空間(デッドゾーン)、連続殺人。 突入か、静観か。密室の扉を開くと、二人の生死が決まる。 結末を、”観測”せよ。 【担当編集コメント】 読んだ後に世界の見え方が変わる。編集者として、そういう本をつくりたいと思ってきました。新鋭・麻根重次がやってくれました。読む前の自分には戻れないーー至高の読書体験。「生」も「死」もすべては「密室」のなかに。さあ、“観測”をはじめましょう。 ――亥(「メフィスト」編集長) -
莉国後宮女医伝
女子太医学校を卒業した19歳の新人医官・李翠珠(り・すいしゅ)は、市井の医療院で研修をスタートした。 いずれは地元・南洲に帰り、実家の医院を継ぐつもりだ。 いまだ、世の風潮は女性が職業を持つことへの根強い反発がある。そのため、患者に見下されるなど嫌な思いをすることも少なくなかった。 だが、師匠であるベテラン医官・拓中士は評判の人格者で、翠珠はやりがいに満ち溢れながら仕事をしていた。 ある日翠珠は、懇意にしている薬店に、御史台(監察官)の捜査が入った現場に遭遇する。 調査にやって来た若き官吏・鄭夕宵(てい・ゆうしょう)曰く、数か月前に流産した皇帝の寵妃・河嬪(かひん)の殿舎から堕胎薬が見つかり、薬を盛られて流産した可能性が持ち上がったらしい。 そんな折、第一妃・呂貴妃(ろきひ)が後宮の外部の薬店と取引をしていたことが判明し、彼女に嫌疑がかかっているのだという。 重要参考人としてあわや捕縛されかけた店主を、翠珠は医学的知識を根拠に救う。 その数日後、とつぜん翠珠に後宮への配属替えが命ぜられる! 指導官の先輩女医・晏紫霞(あん・しか)は、花も零れる絶世の美女だった。医術の腕も相当なものらしい。 突如配置換えさせられた理由も不明だし、市井の医院で働きたかった翠珠はがっかりするが、 夕宵や紫霞と関わるうちに、彼らの内面を知り、よき関係を築いていく。 しかし今度は、呂貴妃が体調を崩し、その原因を探ることになった翠珠は、後宮のいざこざに巻き込まれていき――。 後宮にはびこる病を、怜悧でキュートな新米医官が解き癒す。 ページをめくる手がとまらない! 面白さ100%の中華警察医療ミステリ、開幕! -
逆鱗
新宿区百人町の探偵・氷川凜(ひかわりん)。彼女のもとに、やくざに追われる女子高生が逃げ込んできた。兄の隼斗が暴力団事務所に火を放つ現場に居合わせ、その罪を着せられているという。隼斗は行方不明のまま。凜は幼なじみの元マル暴刑事・赤峰重樹(あかみねしげき)を呼び出すが、時を同じくして、河川で男性の頭部のみが見つかる連続死体遺棄事件が発生する。被害者たちの下唇の裏にはひし形の刺青が入っていた。 消えた隼人を追う凜と、猟奇殺人を追う赤峰。交わるはずのない事件は、やがて東京の裏社会を二分する巨大な抗争へと繋がっていく。絶体絶命の危機の中、幼なじみの二人が己の流儀を貫く。東京を舞台に放たれる、傑作ハードボイルド! -
『石球城』殺人事件
ミステリはここまで来た。 驚愕、反転、感動の”解決篇” 13の密室、13のトリックーー 『神の光』の北山猛邦が挑む、 本格ミステリの最高到達点(トップ・オブ・トップ)! 凍てつく世界を旅する少年・ルーサは壁で囲まれた城塞都市・石球城に迷い込む。無数の石球が散らばり、永遠に夜が明けない閉ざされた街(クローズド・サークル)は、九人の王が支配し、十三の灯台とそこに住む巫女によって保たれていた。自身の正体を知るため、ルーサは“世界の果て”を目指す少年・ロメリアと、巫女・カヮクの灯台を訪れるが、待っていたのは密室首切り死体。巫女殺しの疑いをかけられたルーサは犯人を捜索するが、今度はべつの巫女が密室首切り死体として発見されーー。 連続巫女殺しの犯人は? 「石球城」の驚愕の真実とは? 滅び行く世界で、“真実”だけが眩く光る。 【担当編集者コメント】 ミステリが好きでよかったーー原稿を読んだときの素直な気持ちです。『神の光』でミステリ界を席巻した北山猛邦さんの「城」シリーズ、21年ぶりの新作です。終末世界で起こる殺人とド派手なトリック。1作ごとに物語は完全に独立しており、共通点は「本格ミステリであること」のみ。稀代のトリックメーカーが演ずるのは、ミステリ史に残る“奇跡(マジック)”。ご堪能ください。 ――亥(メフィスト編集長) -
猟犬の誇り
FBI捜査官のガードナーは、他殺体の身元確認のためにテキサスを訪れていた。殺された男はロス・ティグノン。7年前、ガードナーが担当した連続殺人事件で犯人と目されたが、逮捕寸前に自宅で焼死したはずの男だ。死んだ男が、なぜまた死体となって現われたのか? 黙考するガードナーのもとへ新たに一報が入る。80年代に連続殺人事件を起こし、長い服役を経て仮釈放された男が殺されたのだ。かくして事件は「連続殺人犯だけを狙う連続殺人」の様相を帯び――。奇妙な手掛かり、深まる謎、執念の捜査行。ハリウッドで6社競合を経て映像化決定、俊英が放つ最高密度の警察ミステリ!/解説=古山裕樹 -
こちら空港警察
成田空港でGS(グランドスタッフ=空港業務スタッフ)として働く咲良は人気の芸人の帰国を知り、芸能人を間近で見れることにワクワクする。しかし、ゲートに現れた人気芸人・瀬戸は空港警察に先月から着任したばかりの仁志村賢作に身柄を確保されてしまう。普段から、「役立たず」と陰で言われている空港警察の行動に驚く咲良。何と瀬戸には麻薬密輸の容疑が掛かっているらしい。しかし、瀬戸の身体には麻薬犬もTDS(検査機器)もX線も金属探知機も反応を示さなかった。とんでもない濡れ衣だと瀬戸は激昂するが、仁志村は意外なモノに着目し、瀬戸を追い詰め始める。 -
宝石のこえ
第20回小説現代長編新人賞受賞作。 故郷が無いこと。都会の生活を楽しむこと。まだ見ぬ光景に思いを馳せること。 宇宙人は、わたしがどんな人かお構いなしに、宝石をくれるだけ。 誰しもが抱える孤独の本質を問う、衝撃のデビュー作。 選考委員称賛! 侃々諤々の議論が巻き起こった作品。 今村翔吾さん 不穏さや虚無感に惹かれる読者は少なくないだろう。私もその一人だ。 塩田武士さん 出来事があまり多くない小説なのに読めてしまうのは、文章がよいからだろう。 中島京子さん 美しく流れるような文章。晴れすぎた空のような悲しみを帯びた世界観。 凪良ゆうさん 一押し。小説を読むことそれ自体の楽しみがあった。 宮内悠介さん 内なる閉塞感や繊細な心情などは読ませるものがある。 薬丸岳さん ある日突然、地球に宇宙人がやってきた。もはや言語を使わずにコミュニケーション可能な彼らだが、人間の声を聴くと宝石のような物質を排出するらしい。わたしは、彼らのその習性を利用して対価をもらう「宇宙人の店」で働く代わりに、大学に進学するための費用や生活費を奨学金として援助してもらっている。都会で新たな友人もでき、予備校で出会った了一と恋人になるなど日々を謳歌するが、親密になったはずの彼に、捨ててきた故郷の思い出をうまく話すことができず困惑する。根っこを失い、枝葉にも寄りかかることもできなくなって、言葉の通じない、宇宙人に自らの過去を語り始め……。 -
言葉の園のお菓子番 扉を開けて
「銀河ホテルの居候」「活版印刷三日月堂」著者が描く、 自分らしい明日へと歩み出す勇気の物語。 言葉が人を繋ぐ。言葉より深い場所で──。 連句会「ひとつばたご」に通い始めて三年。 特別な才能に憧れたりもしたけれど、この道で行こうと決めた。 書店で働き、仲間と集い連句を巻くというなんでもないようで大切な日々を重ねるなかで、一葉は誰かの想いを汲みとり、自分自身も変わる喜びに気づいていく。 オンライン連句会への参加、初めての「捌き」への挑戦。 勇気を出して開いた扉の向こうにおぼろに見えてくるあたらしい明日とは……? 言葉に気持ちを載せ、人と繋がり、自分を見つめて前へ進む主人公の歩みに励まされると共感の声が届き続ける、大人気シリーズ待望の第七弾! ・・・・・・・・・・・・・・・ ほしおさなえ (ほしお さなえ) 1964年東京都生まれ。作家・詩人。1995年『影をめくるとき』が第38回群像新人文学賞優秀作受賞。 2016年『活版印刷三日月堂 星たちの栞』が第5回静岡書店大賞を受賞。 主な作品に、ベストセラーとなった「活版印刷三日月堂」シリーズのほか「銀河ホテルの居候」「祓い師笹目とウツログサ」「菓子屋横丁月光荘」「紙屋ふじさき記念館」「琴子は着物の夢を見る」など文庫シリーズ多数。ほか、『ある小説家の死からはじまる物語』『まぼろしを織る』『金継ぎの家 あたたかなしずくたち』『三ノ池植物園標本室』(上下巻)、児童書「ものだま探偵団」シリーズなど。 -
わたしを庇わないで
100万部読まれてほしい、史上最高のデブ小説! 九段理江さん(小説家) この一年で読んだ小説の中で、一番好きかもしれない。 ラランド・ニシダさん(お笑い芸人) あなたは人に「デブ」と言えますか? 欺瞞の薄皮をぴりりと剥ぎとる、 笑いと皮肉てんこ盛りの、傑作中編小説集! 三國造船で働く安井は、職場の人たちを「サンゾウ」と一括りにし、直視せぬようやり過ごしてきた。労働組合からの要請を受け、改めて個々のサンゾウを観察し始めるが・・・・・・。 ――「世紀の善人」 小学校を卒業した望は、友人とディズニーランドに行く計画を立てたが、自分の顔が嫌いで乗り気になれない。「奇跡の一枚」を目にしたことで、自意識が変わり・・・・・・。 ――「小人二十面相」 タナマル水産の広報部員として働くアヤノは、自他ともに認める「デブ」である。担当する食べ歩き企画で、その食べっぷりと自虐ネタが「おもしろい」と話題になり・・・・・・。 ――「わたしを庇わないで」 【著者略歴】 石田夏穂(いしだ・かほ) 1991年埼玉県生まれ、現在東京都在住。東京工業大学工学部卒。2020年に「その周囲、五十八センチ」で大阪女性文芸賞受賞。2021年に「我が友、スミス」が、第45回すばる文学賞佳作、第166回芥川賞候補作となる。2022 年「ケチる貴方」が第44回野間文芸新人賞候補に。2023年「我が手の太陽」が第169回芥川賞候補、第45回野間文芸新人賞候補となる。他の著作に『黄金比の縁』『冷ややかな悪魔』『緑十字のエース』『ノーメイク鑑定士』等。 -
食べて、寝て、しあわせ?
日々の生活において切っても切れない「食」を通じ、それぞれの「しあわせ」のカタチを模索する――。人気作家6人が紡ぐ、ほろ苦くて味わい深い「食」と「人生」を描いた短編小説。 【収録作】●幸せのカレーライス(伊吹有喜)……雨足が強い中、空腹に耐えきれず入ったお店で――。 ●四十歳の栄養(中西智佐乃)……美容室で働く麻美。あまりの忙しさにバランス栄養食品をかじる日々……。 ●フレンチと返報性(藤野恵美)……かなは大学で突然、それほど親しくない友人からフランス料理の食事に誘われる。 ●二代目のミンチョさん(伊藤朱里)……アイス屋でよく見かける女性は、いつも違う男性と来店していた。 ●五十の壁が高すぎる(古内一絵)……よく訪れる店で食事をしたときに、茂樹が感じた異変とは。 ●真っ赤な林檎のその上で(窪美澄)……娘の大学進学を機に一人暮らしとなり、食欲が湧かなくなってしまった。 -
小説 劇場版モノノ怪
アサは文字書きの仕事にあこがれ大奥へやってきた優秀な新人女中。一方、同期のカメは仕事が不得意で先輩にいじめられてばかり。アサは彼女のお世話に追われるが、それでもカメといるときはからっぽな自分の中に何か豊かなものを感じることができるのだった。大奥では集団に染まるために、大切にしてきたものを捨てろという。自分の想いを殺すこと、それでも捨ててはいけないもの……。少女たちは悩み、そして――事件は起こる。様々な過去を背負い大奥にやってきた女中たち。大奥を舞台に繰り広げられる、彼女たちの情念がモノノ怪を生みだす――。そこに現れるのは、謎めいた薬売り。形、真、理が揃ったとき、薬売りの退魔の剣がモノノ怪を斬る! -
こうやって作家は言葉を紡ぐ
直木賞作家・小川哲が贈る、言葉の深淵に触れる一冊! 『言語化するための小説思考』をさらに深めたい読者にとって、まさに待望の内容になっています。 私たちは日々、言葉にできない「モヤモヤ」を抱えて生きています。 悲しいけれど、単純な「悲しい」とはどこか違う…… そんな正体不明の感情を、なぜ作家は鮮やかに言い当て、一つの感動的な物語へとつなげることができるのでしょうか。 その秘密は、決して魔法のようなセンスや才能だけではありません 。 本書の著者である小川哲は、それが「頭の中の組み立て方」にあると説きます。 小川哲が、14人のトッププロたちからその「手の内」を徹底的に聞き出し、私たちが日常生活やビジネスの場で今日から活用できる技術として体系化しました。 一般的な文章術の本が「正しい日本語」や「きれいな文章の書き方」を教えるのに対し、本書の焦点は「書く前の頭の動かし方」にあります。 ・「あの感情」の正体を知る:名もなき感情に言葉を与えるプロセスを公開。 ・日常を設計する:バラバラな出来事を「意味のある物語」へと変える設計図の書き方を伝授。 ・多様な方法論:14通りの異なるアプローチから、自分に合った方法が見つかる。 超豪華な対談ラインナップ PART1 何を書きたいのかは、こう見つける 中村文則、万城目学、飛浩隆、大森望 PART2 だれの目で見るかで、物語は変わる 高瀬隼子、尾崎世界観 PART3 バラバラの出来事を、物語に変える 葉真中顕、京極夏彦、呉勝浩、今村昌弘、佐藤究 PART4 伝わる文章は、こう書く 町屋良平、魚豊 この本を特におすすめしたい方 ・自分の気持ちを言語化したい方:心の中のもどかしさを言葉に変えたいビジネスマンや学生。 ・発信に悩むクリエイター:SNSやnoteで、ネタがまとまらずに悩んでいる方。 ・物語の裏側に興味がある方:プロがどう世界を観察し、設計しているのかを知りたい方。 500ページ超えという圧倒的なボリュームで語られるプロの知恵。 -
氷河期のゴミ
★★★いま読むべきミステリー No.1!★★★ 「もっといい時代に生まれていたら」 社会の理不尽に苦しんだことのある、すべての人へ。 大手広告代理店の就職面接。コネ入社を確約された大物議員や財閥の子息女らが毒殺された。同時刻、電力会社にも男が侵入。ビル全体を人質にとり、立てこもり事件を起こした。要求は、「おれたちに、人生を返せ」。刑事の名森は、捜査を進めるうちに匿名掲示板の書き込みに辿り着く。浮かび上がったのは、時代にすべてを奪われてきた者たちの悲しい半生だった。 共感、衝撃、憤り!感情わしづかみの徹夜ミステリー! 櫛木作品の到達点! この“犯人”に共鳴せずにはいられない。 ――宇田川拓也(ときわ書房 本店) 理不尽な社会を見事に描いたこの物語は時代を映す鏡である。問答無用、いま真っ先に読むべき一冊だ!! ――内田剛(ブックジャーナリスト) 世代あるあるをこんなにもスリリングな極上ミステリにする発想に脱帽! ――川俣めぐみ(紀伊國屋書店 横浜店) 彼らの共犯者になってしまいそうだ。そんな思いを、必死に抑えながら読んだ。 ――高頭佐和子(氷河期世代書店員) -
ここはこどものいない国
家族を捨てた「集落育ち」×家族に憧れる「工場育ち」 常識も愛し方も全く違う。それでも、そばにいたい。 2226年、人間は工場生産され、人口を完璧に管理できるようになった日本。 愛玩赤ちゃんPB生産工場で働く美奈子は、家族育ちという出生の秘密を抱えていた。母親から生まれ、手作りの料理を食べ、集落で育った美奈子は、世間からは「自然派」と忌避される存在だった。「お母さんはどうして私を産んだの。私、生まれたくなんかなかったのに」そんな美奈子の職場に、新たに後輩がやってくる。彼女は言った。「私、妊娠してるんです」その出会いが、美奈子の人生を一変させる! もしも工場で子どもが生産されたなら、もしも成長しないペットベイビーが存在したなら、出産という行為は他社からどう見られるのだろう?そんなふとした疑問から書き始めた小説です。(著者) -
大奥の御幽筆
亡霊が見えるせいで呪われた子だと家族から罵られてきた里沙。 自分の力を忌避し、生きる意味を見失いかけていた彼女を繋ぎ止めたのは、奥勤めをしている叔母・お豊からの一通の手紙だった。 『そなた、大奥へ来ぬか――』 そこは男子禁制で全てのお役目を女が勤め、皆いきいきと働いているという。 こんな私でも誰かの役に立てるのならばと、お豊の力添えで奥女中となる決意をする里沙だったが、そこでは、とある亡霊騒ぎが起きていて――。 霊視の力を持つ奥女中・里沙と記憶を失った侍の亡霊・佐之介が、 大奥に現れる亡霊たちの心残りを解き明かす、感動のお江戸小説。 -
最後の晩餐
あなたは人生の最後に何を味わいますか? 当代の人気作家7名が究極のテーマに挑んだ、自由でぜいたくで幸福な「食」小説アンソロジー。 弥生子は「最後の晩餐」について語り合う若い夫婦の会話を盗み聞きして……江國香織「コインランドリーの夜」 失恋したクズハの家に、女友だち三人は最期に食べたいものを持ち寄って……金原ひとみ「ラストサパーフォーエバー」 最後のごはんは、鰻がいいっておとうさん、言っていたのに、このままだと……角田光代「最後の鰻」 経理の小曾根さんが退職することになり、送別会を開いたが……寺地はるな「小曾根幸子の送別会」 ライターの明日香は、今は亡き遠縁の作家の「最後の晩餐」について執筆することに……原田ひ香「最後に、何を食べたの?」 還暦のゆかり、9つ上のチロルねえちゃんと62歳の笹子の最近の話題は……藤野千夜「もうひとりのねえちゃん」 〝最後の晩餐〟という店が長野にあるという。夫を亡くしたばかりの桜子は娘たちとそのお店を探すが……井上荒野「本当の話」 -
片見里足立アフェクション
小さき人生を送る全ての人に、乾杯! 生き方がバカで男運がない姉・洋。 何でもそつないエリートな弟・央。 マチアプと合コンで、それぞれ恋人ができたはいいけれど――。 不器用な二人の“不穏な”恋の行方は? 大切な人を想い合う無骨な情緒が沁みる、長編小説。 ファミレスで、夜景の見えるバーで、八重洲の居酒屋で、結婚式場で…… それぞれの乾杯にそれぞれの人生。 惚れっぽく男性に貢ぎがちな姉・洋を、何かと心配するエリート銀行員の弟・央。商社マンの新恋人に浮かれる洋を心配する央も、合コンで出会った女性となんとなく付き合い始める。「もしかして、騙されてる?」――お互いの恋路を気にする姉弟と、生ぐさ坊主、探偵、公務員……故郷・片見里の面々が織りなす優しい世界。 -
ナースの卯月に視えるもの
新川帆立大絶賛! 創作大賞2023(note主催)「別冊文藝春秋賞」受賞作 「号泣しました。様々な痛みを抱えて生きる人々を、そっと包み込んで肯定してくれる優しい作品です。」――新川帆立(作家) ★感涙必至のお仕事ミステリーが誕生!★ ~元看護師の著者が送る、命の物語~ 完治の望めない人々が集う長期療養型病棟に務める看護師・卯月咲笑。ある日、意識不明の男性のベッド脇に見知らぬ女の子の姿が。それは卯月だけに視える患者の「思い残し」だった――。彼らの心残りを解きほぐし、より良い看護を目指したいと奔走する日々が始まった。ナースが起こす小さな奇跡に心温まるお仕事ミステリー。 -
社労士のヒナコ
正しいのは会社のリクツか人情か? 新米社労士ヒナコが挑む、本邦初の〈労務ミステリー〉登場。 社労士とは――社会保険労務士(国家資格)の略。労働・社会保険問題から年金まで、クライアント企業のお手伝いをする。 「退職理由を自己都合から解雇に 変えて!」元社員が怒鳴り込んできた。 嫌がらせで異動させられたと言う彼女と会社の主張は平行線、やがて会社の不正が明らかになり……(「五度目の春のヒヨコ」)。 新米社労士の朝倉雛子(26歳、恋人なし)がパワハラ、産休育休、残業代、裁量労働制、労災、解雇、ブラックバイトなどなど、様々な事件で奮闘。 読めば心がほっこり、労務問題の勉強にもなる人気シリーズ第1弾! 解説・吉田伸子 ※この電子書籍は2017年11月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
ダクダデイラ
本書は、過去十数年にわたって作者が収集してきたネット上の怪文書を、誰かと共有出来たらと思い投稿していたものになります。その中の一つに「ダクダデイラ」という物があり、これを表題としています。掲示版の片隅からSNSの暗部まで幅広く怪文書を収集していく中で、運営や通報により削除対象となった文書も多数含まれていました。書籍化にあたっての文書の選別により、ネット上では過激過ぎたり、不道徳過ぎて既に削除された文書も収録し、結果的に公開分より約1/3の増量となっております。そちらの文書と合わせてお読みいただくことでこの禍々しい記録を広く共有できましたら幸いです。なお、本書には一部極めて過激な表現が収録されておりますので、心臓の悪い方は十分ご注意のうえご一読ください。 -
血肉となる読書 なぜ読むことだけが人生を変えるのか
\NHK「100分de名著」講師陣が贈る/ なぜ本を読んでも、 人生は変わらないのか。 情報はあふれている。 AIが考えてくれる時代。 それでも、なぜ本を読むのか。 速く読む。たくさん読む。 ——それだけでは、人生は変わらない。 必要なのは、 本を「自分の人生」に接続する読み方。 「読むこと」の本当の意味。 斎藤幸平、小川公代、安田登。 名著を読み、人生を揺さぶられてきた人たちが、 その実感から語る、読書の核心。 マルクス、デカルト、孔子。 『フランケンシュタイン』『平家物語』ドストエフスキー。 遠い知識ではなく、 いまを生き抜くための視点を得る。 NHKプロデューサー秋満吉彦氏が、 制作の舞台裏と名著への補助線をひく。 本が読めなくなった人にも効く積ん読解消術。 「読んでおきたい名著77冊」リスト付。 多読や速読を超える、 「自分をつくる」ための読書論。 -
アイ・ウォント・トゥ・ホールド・ユア・ハンド 東京バンドワゴン
【人気シリーズ、第21弾!】 花陽と麟太郎の結婚式も終えた夏の終わり。 以前イギリスでお世話になったロンドン警視庁のジュン・ヤマノウエが、ハネムーンで来日して<東亰バンドワゴン>に泊まることに。そんななか、研人がCMソングで共演した小松稚奈さんの日暮里にある実家から、有名イギリス人画家の行方不明になっていた絵画が見つかった。 日系イギリス人であるジュンのお父さんは日暮里にかつて住んでいたという話もあり、深まる謎を調べることに。 事件、謎、出会い、別れ、新たな命あり。 堀田家は、いつもバタバタ。 まだまだ続くよ、シリーズ第21弾。 【著者プロフィール】 小路幸也(しょうじ・ゆきや) 北海道生まれ。広告制作会社退社後、執筆活動へ。2002年、『空を見上げる古い歌を口ずさむ』で第29回メフィスト賞を受賞して作家デビュー。代表作「東京バンドワゴン」シリーズをはじめ、「旅者の歌」「札幌アンダーソング」「国道食堂」「花咲小路」シリーズなど著書多数。 -
相続ゲーム
いわれなき莫大な遺産の 相続人になった少女が、その謎を追う。 母は亡くなり、父親は蒸発してどこにいるか分からない。女子高生エイブリーのたった一つの希望は、残りの高校生活を消化し、奨学金を獲得して独り立ちすることだった。ところが見ず知らずの億万長者の遺言状で自身が莫大な遺産の相続人に指名されたことから、エイブリーの人生は風雲急を告げる。その相続条件とは「秘密の通路や仕掛けだらけの大豪邸で1年間過ごすこと」だった! 大富豪一族を巡る陰謀、相続人候補となるはずだった個性豊かな4人の御曹司たちとのスリリングかつときめく駆け引きなど、いきなりセレブとなったエイブリーの周りで起こる大騒動が、スピード感あふれる筆致で描かれる。そして、億万長者が遺した暗号が解読されるにつれ、驚くべき新事実が明らかになる……!? 世界累計500万部を突破したロマンス×謎解きミステリー超大作の第1巻(全3巻予定)! ページをめくるたびに、深まる謎と秘密が折り重なっていく、レガシー・ゲーム・ミステリー! -紀伊國屋書店福岡本店 宗岡敦子さん 求める答えを探すように気が逸り、ページをめくる手が止まらなかった。 -未来屋書店大日店 石坂華月さん 恋模様も含め人間関係に目が離せないシンデレラロマンスミステリー -元 明林堂書店南宮崎店 河野邦広さん
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