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Posted by ブクログ
私は幸せを感じる能力が低い(つまりエンドルフィンの総量が低い)人間なんじゃないか──
そんな物語の滑り出しから、もうすべてもっていかれた。
感動を知らない自分が、感動を形作る作業に一歩引いて参加してます的な戸惑いを抱えつつも、あれ?ひょっとしてこれは、例えるなら24時間TVのドミノやってる的な内面スペクタクルもりもりの展開だった。
はい、冷めてますからねこちら。
まだやってるわ、ドミノ。飽きないねー視聴者も。
で、いざ私自身が参加したらきっと号泣鼻水全開隣の人に抱きつく拳突き上げる一人パニックでカメラからフレームアウト。
ありがとう。涙ハンカチこれじゃ薄くて受け止めきれない。
というようなオチを安易と想像させてくれる、本音のところドミノもうやめたらいいのに、とか嘲笑っていた自分がはるか遠くなる素敵作品だった。
はぁー。
明日からどうやって生きるの。
Posted by ブクログ
フォローさせていただいているプッチさんの感想を読んで読む事にした初めての伊与原作品。
泣きました。最後の最後の修の言葉に自然と涙が溢れました。
恩田陸先生の夜のピクニックを読んだ時にも思いましたが、青春時代にちゃんと青春しなきゃだめですよね、うん。
私今49歳。まさにこの主人公達と同じような思いを抱いて暮らしています。サラリーマン。家族あり。仕事に不満はないけれど、理由もなくこのままで本当にいいのかな?なんて思いながら暮らしてます。青春時代を思い出す事はあまりないけれど、近年高校時代の友達と30年ぶりくらいに会うようになりました。おんなじ!オオルリの仲間とおんなじ!とか思いながらの一気読み。
素晴らしい読書体験ありがとう。伊与原先生ありがとう。プッチさんありがとう。
Posted by ブクログ
高校3年生の夏、文化祭で巨大な空き缶タペストリーを作った仲間たち。あれから28年。それぞれに事情を抱えた彼らが再び集まり、今度は手作りで天文台を建てる。
いいなぁ、そんなことあったら。
歳を重ねるにつれて、若い頃のように強い感情を誰かにぶつけることは減っていく気がする。大人だからこそ言えないこともあるし、今さら蒸し返さなくてもと飲み込んでしまうことも増える。
でも、この物語の彼らは、天文台を作りながら少しずつ本心を言葉にしていく。長い間できていた心の溝が埋まり、昔の傷が癒え、止まっていたものがまた動き始める。
天文台作りが仕事を好転させる気づきにつながったり、誰かとの関係を変えたり。45歳になっても、何かを一緒に作ることで人生が少しずつ良い方向へ動いていく。その感じがとても好きだった。
星空、流星群、オオルリ、ミニFM。
物語を彩るものがどれも爽やかで美しく、読んでいるこちらまで澄んだ夜空の下にいるよう。派手な奇跡ではなく、人生は途中からでも少し軌道を変えられると静かに思わせてくれる、大人の青春小説だった。
そして何より、表紙がとても美しい。
Posted by ブクログ
伊予原さんの作品を読むのは3冊目。良いペースで読み始めたものの、途中から「これはいつもの『優秀だけど不遇な科学者の冷静だけど思い切った行動に、周囲のもやもやとした感情を抱えた人たちが影響され、やがて喪失から回復し、一歩前に踏み出す物語』というやつか?」と、やや食傷気味に。
と思ったら、最後は胸が熱くなっていっぱいになった。謎がかっていた伏線の回収も見事で本当にやられた。
おそらく自分は、本作のような「理屈とか将来のためとか損得ではなく、目の前にある物事に一生懸命取り組む」というもの全てに感動してしまうのだと思うが、本作はそれに加えて「その姿を必ず誰かが見ていてくれている」という要素が加わっていて、ますます心を動かされた。
伊予原作品、まだまだ読んでみたい。
途中まで、みんな頑張れ~って気持ちで読んでいたのに、最後の数ページで急に泣かせに来る。いきなりの感動ターンにびっくりした。45歳になっても昔の仲間と集まって何か1つのことに向けて頑張る。いつの間にか知らない人たちも巻き込んでみんなが一つになる。なんてことない日常にも感動が転がっていること、忘れずにいたい。
あと、星空をひたすら眺めたくなる本だった。
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