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四国の山奥にある小さな村。そこには奇妙な仏像があり、大切に祀られていた。帰省する友人・匠に付き添い、東京から村を訪れた隼人は、村人たちの冷たい空気に違和感を抱く。優しく出迎えてくれた匠の祖母の心づくしの料理が並ぶなごやかな夕食の最中、「仏を近づけた」という祖母の言葉を聞いた瞬間、匠は顔色を変える。その夜、匠は失踪し、隼人は立て続けに奇妙なことに巻き込まれていくが――。東京での就職を機に村を出て、親族の死をきっかけに戻ってきた女性が知った戦慄の真実。夏休みに祖父の家にやってきた少年が遭遇した恐るべき怪異。昭和、平成、令和と3つの時代の連作中篇を通して、最強の拝み屋・物部斉清ですら止められなかった、恐ろしい土地の因縁と意外な怪異の正体が浮き彫りになっていく……。ホラー文庫30周年記念、書き下ろし作品。
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Posted by ブクログ
神様に近い位置にいる猿が苦手なのです。
理由はこれまでに出会ってきた物語で大抵意地の悪い役柄にいるから。(八咫烏シリーズ小説の3巻あたりで登場する猿がとても怖い)
今回は同じくらいかそれ以上に怖かったです。泣きそうでした。
人間の"怨み"の感情から怨霊になるのは、まわりまわって人間らしい強欲さが見えるので、私の恐怖対策としてはマイナスに振り切ってるエネルギー全部プラスに変えたろ、と考えるんだけど、「神様」の領域なるともう敵わないなという畏怖が圧倒的にくるから絶対に太刀打ちできなくてなるがままに身を任せるしかないなと諦めが先にくる。
海外の一神教的考えでは神様に"見放される"ことが絶望的とされ、多神教的日本では神様に"見つかる"ことが恐れられるという話を聞いたことがあってまさにその通りだと思う。
しかし、ただ怖いだけで終わらないのがすごかった。
信仰は、神様が先?人間が先?
結局は、神様の概念を「人間が形作っている」。
つまりは歪め穢すのも人間次第。
冒頭の話は死ぬほど怖いけど、進むにつれて別の恐怖が顔を出すので、ぜひ読んで体感してほしい!執念!
Posted by ブクログ
私はまだシリーズの方を全部読んでないので物部さん?のことあんま分かんないんですけど、キャラ分かんなくても気持ち悪いゾワゾワ感は味わえるのでオススメです!!
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ずっとぞわぞわしている。得体のしれないぞわぞわ感。お化けが怖いんじゃない。猿神が怖いんじゃない。なにが怖いのか分からない。得体がしれないがゾワゾワと汗をかく。夏の田舎で気味の悪いものを見た気がした時に音が遠くなるような、心臓がどくどくと主張するような。じわりと滲む脂汗のように肌にまとわりつく恐怖が相変わらず上手くて良かった。少し可愛らしくて魅力的な語りや気になっちゃうようなキャラクター。やっぱり芦花公園かなり好きだ。極楽に至ることについての感情移入が出来なかったから、ずっと気持ち悪い人たちを見せられていたけど、これが正解なのかもしれない。人は気持ち悪い。気味が悪い。
田舎に帰省するような人間だからわかる田舎のアットホームな温かさと気持ち悪さが全面に出ていて、私が田舎育ちだから怖いんだと思うと気持ち良かった。いちばんは、フィクションだってわかっているのに、こういう事する地元の老人が"ありえる"の枠内に入っていることが怖い。芦花公園の最高なとこってここだと思う。ありえるんじゃないかと思わせるリアリティある描写
芦花公園の文て視覚要素多いのかな。
どちらにせよかなり細かい所まで情景もでてくるし、好みでした。頷き仏が好き。
なんかこういうのを「はいはいヒトコワね」て言う人って、自分が歪めてしまう可能性怖くないのかな、こんなにぐちゃぐちゃの信仰してるのに。これは自然が怖いに似ていると思う。
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