作品一覧

  • おわりのそこみえ
    3.9
    1巻1,540円 (税込)
    「感動、アホか。そんなもんはいらんのじゃ、暈け。これは効いた。効きまくった」(選考委員・町田康)。美帆、25歳。買い物依存で性依存――。第60回文藝賞優秀作。 「私に明日なんて必要ないし、夜は明けないほうがいい。」(本文より) スマホで消費者金融のアプリとマッチングアプリを交互に見る生活を送る、美帆、25歳。今を生きるため人生を手放し、地獄の底の絶望と希望へと爆進する、衝撃の問題作。町田康、喝采!

ユーザーレビュー

  • おわりのそこみえ

    Posted by ブクログ

    面白い。「おかしい人」の思考回路もその当人にとっては自然で真剣なんだろうね。感情の大きな振れ幅、漠然とした諦観、人を見下して起こる嫌悪。主人公の心情はころころ変わりまるで一貫性がなく、ずらりと並べてみれば突飛なものばかりだが、本人の中ではあくまで自然な流れに則りうつろっていく。
    すらすら読めてしまうので、自分もいつの間にか主人公の激しい感情の移り変わりに馴染んでしまいそうで不安になる。

    そういえば。気分が落ちてにっちもさっちもいかないと思い込んでいた時、この主人公みたいに突飛な考えが浮かんでは消え次の瞬間には正反対のことを考えている、みたいな経験をしたことがあるなぁと思い出した。
    病んでると

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    2025年10月24日
  • おわりのそこみえ

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    迸る破滅願望に共感した。破滅願望は人の応援とか温かい言葉だけで簡単に融解するものなのに人生の中でたまたまそれを受け取れなかった場合の話だった。

    人は「死」に意味や救いを見出そうとするが、「死」にも「生」にも、そのままの事実のみが存在している、というような話だと感じた。

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    2025年05月22日
  • おわりのそこみえ

    Posted by ブクログ

     借金、買い物やセックス依存、更には、、、あれよ、あれよという間に、どん底に落ちてゆく美帆から目が離せなかった。自ら破滅の道へ進む美帆に、はじめは疑問を感じていたが、見当識が機能しておらず、自分でもどうにも止められないことが伝わってきた。
     そして、なんと言っても、ラストが衝撃的だった。

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    2024年08月17日
  • おわりのそこみえ

    Posted by ブクログ

    安直な救済はなく地獄の状況でありながらも一筋の希望があって良かったし、こんな状況でもまだ現実のあれこれはそんな都合良くいかないよなぁとも思ってしまって辛い
    あれこれ好き勝手やるのは良かった

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    2024年04月22日
  • おわりのそこみえ

    Posted by ブクログ

    文章が面白く設定だけで覗き見したくなりどんどん読んでゆくうちに地獄と天国にゆくジェットコースターみたいな作品。
    こんなにも実在しなさそうな依存に満ちた主人公だけど私の身の回りにも実在するタイプでした…。
    今期最大の問題作!

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    2024年04月12日

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