無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで200万冊以上配信中!
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
みんな一生懸命頑張ってる。必死で余裕がない。そんな切ない物語集。
第1話 邑子の上司の村雲清司が病死したのは去年の暮。彼が資料室に出ると聞いて見にきたら出た。たまたま見にいていた後輩アナウンサーの雪乃が明日も来ようという。5日続けて張り込んだが毎日出るが、交信はできない。
第2話 地震。電車は運休で、線路の安全を確認しないと動かないらしい。この一年で多くの同期がテレビ局をやめた。
第3話 結花はテレビ局のタイムキーパー。由朗とルームシェアしているが、由朗はゲイなので手に入らない。
第4話 晴一は彼女に別れようと言われてブロックされる。芸人さんの密着取材をする。なにもかもうまく運ばない。
終章 陽介はテレビ局でバイトをしている。
Posted by ブクログ
一穂さんは人の機微や失敗を公平な目線で書かれているなと感じた。読んだ後心が温まり、でもちょっとセンチメンタルにもなり、他の登場人物の話も見てみたいなと思う作品だった。
たまたま大阪出張の時に読めたこともあり、地方と仕事について色々考えさせられた。
どの人も完璧ではないところが、親しみを覚えて、それぞれの悩みに自分なりに戦っている姿に活力をもらえる。
〈冬〉眠れぬ夜のあなたの結花の春一に向けた「傷つきやすいくせして無神経」は我が家に向けられた言葉に感じた。人の機微を感じれる人になりたいと思った。
震災や災害の話題も多く、「ほんのちょっと日常のルーティンがずれた時に限ってあんな大地震が起こるなんて・・」は、実体験はないが心に重くのしかかった。日々のことを当たり前にやることやれることを大切にしたいと思った。
Posted by ブクログ
よかった…まずタイトルがいい。砂嵐は放送が終わったTVである。その向こうに微かに見えるまたたきである。
こんなに言葉を的確に、揺れ動き正体の掴みづらい心を表すことができるのか、と驚きの連続だった。
例えば、「Bコースの答え」。本音と建前、と言うところである。Bコースは本筋から逸れてはいるが、まったくの嘘ではない。いわば、右に行くか左に行くかの違いである。
そういった、言葉で説明するのは野暮になりかねない微妙なところを美しく表現するのだ。
一穂ミチさん初読みでしたが、とっても好きな作家さんになりました。繰り返し読みたい本のため⭐︎5です。
Posted by ブクログ
大阪のテレビ局を舞台にした連作短編集。
一穂ミチの非BL作品初読み!
この人はねえ、口が悪いだとか、性格捻くれまくってるとか、そういう一癖も二癖もある人物を描くのがすごくうまいと思う。最初「そこまで酷いこと言う必要ある?」とか「そんなに捻くれることってある?」と反感覚えちゃうというか、信じられない気持ちになりながら読むんだけど、話が進むにつれてそれがうまく機能していることが分かって、爽快感すら覚えちゃうっていう話の作り方が得意な人なんだと思う。
今作では、中島がとにかくいい✨好き。中島のようでありたい!ていう超個人的な感想が一つ。
それから、物事の割り切れなさ、定石通りじゃない感じがかなり好みでした。
中でも「〈春〉資料室の幽霊」の話の持って行き方がすごく好きだなあ。ネタバレしますけど、みんな何かに恨みを持っていて化けて出る訳じゃないんだよということとか、不倫だし十年も音沙汰なかったけど、成仏されちゃうと悲しくなっちゃったり。
いや、夏〜冬もいいし、ラストの掌編もいいわ。みんなねえ、はじめは「何コイツ」って感じの始まりなんだけど、話が進むにつれてごちゃっとした糸が解れるように、その人の背景が見えてきて、いつの間にか応援したくなっちゃうんだよなあ。作者の術中にハマってるんだなあ。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。