夢分けの船

夢分けの船

1,980円 (税込)

9pt

4.2

映画音楽の勉強のため四国から上京してきた修文。幽霊が出ると噂される風月荘704号室を舞台に、「音楽」という夢の船に乗り合わせた人が奏る、切なくも美しい、著者最後の青春小説。

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夢分けの船 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年12月31日

    新居浜から東京の音楽専門学校へ入学した若者の青春譚。劇的な事件が起こるわけでもない、驚嘆するような幻想が現出するわけでもない。ただ、内省的な青年が東京で暮らし、夢分けの船にいつしか乗ってしまい、どこへ向かうかも分からず日々生きているだけ。なのに読んでいて、かくも楽しく引き込まれ作品自体が愛おしくなる...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年02月07日

    『ヒッキーヒッキーシェイク』をきっかけに著者のことを知り、『たまさか人形堂』を読んでみたらこれがまさに好みど真ん中。本作では語り手の巧みな語り(方言もだけどそれだけでなく)に翻弄され、読者は時代や空間、夢と現実の境い目を行き来させられる。2022年に急逝されたので本書が遺作となってしまったが、過去作...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年12月12日

    宛字(借字)の文体に慣れるまでは、いちいち気になってしまうが、リズムが掴めてしまえばシンプルな青春物語だった。修文モテすぎやろと思いつつ、物語の終い方が好きだった。

    著者、亡くなっていたと知らず。あとがきで驚いた。

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    Posted by ブクログ 2024年02月07日

    2022年2月に亡くなった津原さんの遺作。
    ……という情報だけで借りたので、ページを開いて唖然とした。なんじゃこりゃあ! 文体が硬い。見たこともない漢字が使われている。ぼくの読んだ津原さんの本は『ヒッキーヒッキーシェイク』だけなので、この落差に戸惑った。
    気を取り直して続きを読む。大学に入学したもの...続きを読む

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    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2023年11月14日

    人生が過ぎ去るんのを待ちよるんじゃろ
    妻に先立たれた夫のやりように出た言葉
    その一文に涙が出たのよ
    これで本当にさよならなのですね

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