【感想・ネタバレ】夢分けの船のレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

新居浜から東京の音楽専門学校へ入学した若者の青春譚。劇的な事件が起こるわけでもない、驚嘆するような幻想が現出するわけでもない。ただ、内省的な青年が東京で暮らし、夢分けの船にいつしか乗ってしまい、どこへ向かうかも分からず日々生きているだけ。なのに読んでいて、かくも楽しく引き込まれ作品自体が愛おしくなるとは。作家の文章技巧のなせる技なのだろう。氏の新作はもう読めないのか。嗚呼。

0
2023年12月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

人生が過ぎ去るんのを待ちよるんじゃろ
妻に先立たれた夫のやりように出た言葉
その一文に涙が出たのよ
これで本当にさよならなのですね

0
2023年11月14日

Posted by ブクログ

『ヒッキーヒッキーシェイク』をきっかけに著者のことを知り、『たまさか人形堂』を読んでみたらこれがまさに好みど真ん中。本作では語り手の巧みな語り(方言もだけどそれだけでなく)に翻弄され、読者は時代や空間、夢と現実の境い目を行き来させられる。2022年に急逝されたので本書が遺作となってしまったが、過去作品が次々と文庫化もされているのでこれからの楽しみにしたい。

0
2024年02月07日

Posted by ブクログ

宛字(借字)の文体に慣れるまでは、いちいち気になってしまうが、リズムが掴めてしまえばシンプルな青春物語だった。修文モテすぎやろと思いつつ、物語の終い方が好きだった。

著者、亡くなっていたと知らず。あとがきで驚いた。

0
2023年12月12日

Posted by ブクログ

2022年2月に亡くなった津原さんの遺作。
……という情報だけで借りたので、ページを開いて唖然とした。なんじゃこりゃあ! 文体が硬い。見たこともない漢字が使われている。ぼくの読んだ津原さんの本は『ヒッキーヒッキーシェイク』だけなので、この落差に戸惑った。
気を取り直して続きを読む。大学に入学したものの音楽の夢を捨てきれず中退。金を貯めるために父親の工務店で働き、東京の専門学校に入った秋野修文を主人公とした青春小説だ。
現代を舞台に明治の文体で書くというのは面白い試みだと思った。旧仮名遣い版もありだな。
合掌。

0
2024年02月07日

「小説」ランキング