綺譚集

綺譚集

作者名 :
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作品内容

散策の途上で出合った少女が美しく解剖されるまでを素描する「天使解体」、白痴の姉とその弟が企てる祖父殺し「サイレン」、陵辱された書家の女弟子の屍体が語る「玄い森の底から」等、妖美と戦慄が彩る幻想小説や、兎派と犬派に分かれた住民たちの仁義なき闘争を綴る「聖戦の記録」の黒い笑い、失われた女の片脚を巡る「脛骨」の郷愁、ゴッホの絵画を再現した園に溺れゆく男たちの物語「ドービニィの庭で」の技巧等々。文体を極限まで磨き上げた十五の精華を収める。孤高の鬼才による短篇小説の精髄。※紙書籍版とはカバー画像が異なります。/【収録作】「天使解体」/「サイレン」/「夜のジャミラ」/「赤假面傳」/「玄い森の底から」/「アクアポリス」/「脛骨」/「聖戦の記録」/「黄昏抜歯」/「約束」/「安珠の水」/「アルバトロス」/「古傷と太陽」/「ドービニィの庭で」/「隣のマキノさん」/解説=石堂 藍

カテゴリ
小説・文芸
ジャンル
SF・ファンタジー / ファンタジー(国内)
出版社
東京創元社
掲載誌・レーベル
創元推理文庫
ページ数
270ページ
電子版発売日
2019年06月14日
コンテンツ形式
EPUB
サイズ(目安)
5MB

綺譚集 のユーザーレビュー

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年01月21日

    短編集。
    面白かった。
    人ではないものと人であるものの、それぞれのこわさが味わえる良作。
    高評価のルピナス探偵団が、まったく楽しめなかったので、同じ作者の作品を手に取るのが不安だったが杞憂。
    (短編集好きなので)

    各話の扉絵(なのかな)のデザインがそれぞれ違って、それがまた凝ってて素敵。

    0

    Posted by ブクログ 2022年12月14日

    氏の逝去の報に接して再読、やはり素晴らしい。綺羅を尽くした文体で紡がれた15の短編。「小説は天帝に捧げる果物、一行でも腐っていてはならない。」と言ったのは中井英夫だったか、その言葉そのものの一冊。作者自身は「一冊だけ残せるなら、これ」と言ったそうだが、「一冊だけ無人島に持て行くとするなら、これ」かも...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2021年04月13日

    グロとエロとその中に潜む美しさよ、、という感じ。最初えぐみにびっくりして引きかけたけど、読めば読むほど引き込まれていって最終的には貪るように読んでた。刺激と衝撃がすごい

    0

    Posted by ブクログ 2018年10月17日

    文章芸の極みな短編集
    言葉の選びと連なりが表現するものは
    さまざまな読み味があり向ける視野の幅広さがあり再読に耐える深さが出来上がっていて
    いつまでもすりすりしていたくなる造形の楽しさがある
    『脛骨』のようなすっきりする作品が自分の中に好みとしてあるけれど
    そこから立って見渡して独力でなされた広さに...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2014年11月06日

    津原泰水の短編はどれも素晴らしいのだけど、どの作品も読み始めはややうんざりする。自分の中の見たくない自分や忘れかけていたものなど、なんというかそういう朽ち果てようとしていたものに不意に出くわしてしまう感じ。ダメージが大きい。綺譚集では、自分の残酷さと薄さに向き合わされた。「聖戦の記録」、血が滾った。

    0

    Posted by ブクログ 2013年10月05日

    ひたひたと、ずぶずぶと、静かに狂気に溺れていく感覚。
    罪であり、むごたらしく、醜悪なものであっても、津原泰水の文章の中では、崇高な犯し難い何かに変貌します。
    長編も何作か読みましたが、短編の方が魅力が凝縮されている感じです。

    0

    Posted by ブクログ 2012年11月21日

    泰水好きだなーもー!
    綺譚集は過去の短編を集めた作品だそうですが、やっぱり冒頭の三部作が秀逸。「天使解体」「サイレン」「夜のジャミラ」のインパクトたるや・・・特に個人的にはジャミラですね、ついうっかり何度も読み返しちゃう。
    「脛骨」も好きです。かわいいよね! 他にある意味印象深いのは「聖戦の記録」。...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2011年09月03日

    【天使解体】私を置いてずんずんと進んゆく。ずんずんと解体されてゆく。

    【玄い森の底から】
    美しくしなやかなことばにくらくらくら。

    【聖戦の記録】闘え!戦え!


    【約束】なんてうつくしいのだろう。
    私も約束になりたい。なりたいよ。

    0

    Posted by ブクログ 2010年10月08日

    器用で芸達者、且つ凄まじい勢いを持つ文体の力もさることながら、独特のフラットな感性とインパクトの強い物語のギャップが、読み手に何とも言い難い「これは凄い」という印象を抱かせ、屍体と黄昏の向こう側には恐怖と悲しみと虚無しかないという良識を易々とひっくり返し、読後の清涼感をもたらしてくれます。

    扱って...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2010年05月19日

    津原泰水には中毒性があるようだ。
    「バレエ・メカニック」を最初に読んだときは、狐につままれた気分になったけど、「蘆屋家の崩壊」でまんまと虜になり、ふと気がつくと津原作品が読みたくて仕方なくなる。
    そんなわけで3冊目。

    これは、一つ一つ輝きの違う宝石が入った宝石箱のような短編集。
    しかし、まあ、宝石...続きを読む

    0

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