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あの文豪の、こんな謎も、お父さんが解決!
高校国語教師の父と体育会系文芸編集者の娘の“名探偵コンビ”が、
本や小説に潜む「謎」に挑む人気シリーズ第4弾。
「日常の謎」の名手であり〈本の達人〉による5編。
【収録作品】
●漱石と月
英国留学中の漱石が〈I love you〉を〈月が綺麗ですね〉と翻訳したのは
根拠のない都市伝説のようなもの。だがそのエピソードは独り歩きして、
多くの作品に影響を与えている。
いったいどうして、〈I love you〉と〈漱石〉が〈月〉に繋がるのか……。
●清張と手おくれ
『点と線』といえば大ベストセラーにしてロングセラー、
松本清張の代表作のひとつだが、
本格ミステリファンからは「失敗作」だと評判が悪い。
『点と線』にまつわる知られざるエピソードとは?
●「白波看板」と語り
鬼平シリーズ前に初めて長谷川平蔵が登場したのは短編「白波看板」。
この作品はかつて、三遊亭圓生が人情噺として口演していたという。
そこに見られる言葉の“改変”。
これは作家によるものか、あるいは噺家の独断か……。
●煙草入れと万葉集
若き日の圓生の間違いを指摘した久保田万太郎。
その間違いとは、“十二煙草入れ”についてだった。
どうやらその昔、“十二煙草入れ”というものがあったようだ。
しかしいったい、十二煙草入れとはどういうものなのか?
●芥川と最初の本
敬愛する漱石の本に使われていた書家を、自身の初めての本『羅生門』にも
起用したいと考えていた芥川龍之介。
その思いが強く表れた装丁はどういうものだったのか。
Posted by ブクログ 2024年02月11日
大好きな北村薫さんの「中野のお父さん」第4段。
今回も大変興味深く、愉しく読ませていただきました。
名だたる文豪にまつわる謎を当時の近しい方々の記述や落語などから読み解いていく過程も愉しく、くすりと楽しいやりとりもあったりで、何度も読み返しながらまた古書の深みにハマりたいです。
文中の耳納連山の天然...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年04月08日
博覧強記な作者による、博覧強記な高校の国語教師が文芸書編集者の娘が持ち帰る文学史上の謎をたちどころに解いてみせるシリーズ。
今作は(も?)老作家二人が持ち寄る疑問に挑む。
取り上げられる謎はとてもマニアックで、古典落語に出てくる十二煙草入れが折り紙だったと知っても何の役にも立たないのだが、なんと...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年03月24日
書痴というと本に夢中で世の中に疎い人との意味もある。ところがどうして、世事に精通していればこそ愉しみは広がると証明しているのが中野のお父さんだ。
今回は作家先生からのお題もある。おじさまたちの蘊蓄合戦も、好敵手が見つかって楽しんでいるように見えるので嫌味はない。
それにしても、これほど多方面から作品...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年03月19日
老舗出版社「文宝出版(ぶんぽうしゅっぱん)」で編集者を務める、田川美希(たがわ みき)と、中野の実家に住む、高校教師のお父さんのシリーズ、第4弾。
前作あたりから、軽やかな謎解きではなく、本の名前や作者の名前、落語の話や落語家の名前が芋蔓式に出てくるうんちく語りが長くなって、頭が追いつかない。
美...続きを読む
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