ターン(新潮文庫)

ターン(新潮文庫)

781円 (税込)

3pt

真希は29歳の版画家。夏の午後、ダンプと衝突する。気がつくと、自宅の座椅子でまどろみから目覚める自分がいた。3時15分。いつも通りの家、いつも通りの外。が、この世界には真希一人のほか誰もいなかった。そしてどんな一日を過ごしても、定刻がくると一日前の座椅子に戻ってしまう。ターン。いつかは帰れるの? それともこのまま……だが、150日を過ぎた午後、突然、電話が鳴った。(解説・川上弘美)

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ターン(新潮文庫) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    昨年行ったメゾチント展にちなんで読んだ。
    生きることに意味を見出そうとするのが人間だけれど、それは哲学の迷宮への入り口になる。同じ1日を永遠に繰り返す中に自分がいたら、素直になるしかないか。運命を諦め、ただ自分を諦めない。

    0
    2025年04月28日

    Posted by ブクログ

    今年読んだ本の中で間違いなく1番面白く、読み終わった後2周してしまった。
    まずストーリー展開が引き込まれる上に、「日々の繰り返しを不毛と思わずに、一瞬一瞬を大切に生きる」というテーマが心に響く。
    初めは読みづらい文体(地の文が「君は〜する」なところ)だと思ったけど、それにもちゃんと仕掛けがあってえー

    0
    2024年12月06日

    Posted by ブクログ

    二十年ぶりくらいの再読。中学校生活という変わらない毎日(今にして思えばなんて貴重で密度の濃い時間)にうんざりしていた十三歳のとき、あらすじに惹かれて読んで、それからずっと宝物のように大事に思ってきた一冊。

    主人公の真希は、交通事故が原因で"くるりん"という輪の中に放り出され、七

    0
    2024年07月21日

    Posted by ブクログ

    何度も読んでいる好きな本のうちの一つ。
    優しい語り口で、2人の人間性が映し出されているようで気持ちいい。
    良質なエッセイを読んでいるような感覚にも似てる。

    0
    2022年05月14日

    Posted by ブクログ

    回転する時間に巻き込まれた女性の物語。

    義太夫節に、最初は締めて語れという口伝がある。四章までは女性の置かれた環境が、そこに起こる一つ一つの現象が、実在するかのように描出される。その現象が人物を形作り、物語を形作り、一冊の本になっている。自分について真摯に向き合うことができたとき、回転する時間が元

    0
    2020年06月07日

    Posted by ブクログ

    『スキップ』に続いて、時と人シリーズの第二弾。

    29歳の版画家の真希はある夏の午後、
    運転中に事故に遭いダンプと衝突してしまう。
    気がつくと、自宅の座椅子で微睡から目覚める自分がいた。
    15時15分。いつも通りの家、いつも通りの外。
    だが、この世界には真希以外誰もいなかった。
    そしてどんな一日を過

    0
    2025年11月07日

    Posted by ブクログ

    426ページ
    590円
    5月26日〜5月29日

    事故にあった日を水泳のターンのように何度も繰り返す日々。自分以外の生き物が存在しない世界で、1日過ぎるとすべてがリセットされる。不思議な世界の理由と、その出口を探し求める日々。私だったらそんな世界で何をするのだろうと考えた。きっと今と変わらず、本を読

    0
    2024年05月29日

    Posted by ブクログ

    「ひやり」を「ひいやり」と書くところとか、
    描写とか細かな言い回しが好きでした。

    タイムループのSF要素は薄くて、心情がメインなのかなと感じました。
    こんな状況になったとしてどう行動するかとかを考えながら読むのもおもしろかったです。

    0
    2024年04月13日

    Posted by ブクログ

    読み始めてしばらくは状況を把握するのに戸惑う。
    物語の中の主人公と同じである。
    読者の私は前編にわたってこのような調子で状況説明が続くのだろうかと、危うく本を閉じてしまいそうになる。
    けれど「こちら」と「あちら」が一本の電話で繋がると話は一気に面白くなる。
    本を閉じずによかった。

    第9章のp336

    0
    2023年02月12日

    Posted by ブクログ

    学生のころ、3部作読みたいなぁと思って
    20年くらい経って。ふと思い出して読んでみた。

    前半のゆっくりした時間の流れから一転、
    後半の特に柿崎が出てきてからのストーリーは
    手に汗握る、緊張の展開でおもしろかった!

    自分が柿崎と二人だったらと思うと
    背中に冷や汗が流れた。。怖すぎる。。

    あたまの

    0
    2022年12月11日

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