小説・文芸 - 文藝春秋作品一覧
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-ときに「反原発」「反防潮堤」「反TPP」といった安倍政権とは真逆の意見をいい、自ら「家庭内野党」と名乗って見せる。一方で、内閣総理大臣夫人として講演会に出席するなど、総理の妻としての顔もしっかり使いこなす、日本のファーストレディー・安倍昭恵。 森友学園への関与をめぐって、総理夫人は私人か公人かといった問題も話題となっている。そんな昭恵夫人の奔放な振る舞いの源流を徹底取材。本人へのインタビューも含めてその素顔に迫る! 「月刊文藝春秋2017年3月号」掲載の記事に「まえがき」を加え、再構成して電子書籍化。
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3.9人事介入の全貌が明らかに! 11月25日、衝撃のノンフィクション 緊急出版!! 【内容紹介】 2016年夏。官邸は検察庁が提示した「人事案」を拒否。かつてない異例の“人事介入”により、検察内には衝撃が走った。以来、4年間にわたり「官邸vs.検察庁」の人事抗争が勃発! 2020年黒川検事長の定年延長問題に至るまで知られざる暗闘が繰り広げられる。 安倍晋三、菅義偉、杉田和博……政権中枢による人事介入の全貌を、数々のスクープを放った検察取材の第一人者が極秘情報を駆使して描き出す衝撃のノンフィクション。 【本書で明かされる新事実】 ■「あいつは勘違いしている」菅首相が漏らした検事総長への怒り ■ 官邸と検察が結んだ“密約”と“裏切り”の真相 ■「きっと失敗するだろうな」賭け麻雀で辞職した黒川元検事長の本音 ■ 突然の追放劇! 検察のプリンスと法務大臣の確執 ■ 初めて明かされる「定年延長」閣議決定までの舞台裏 ■「甘利事件」「森友事件」を検察が不起訴にした本当の理由 ■ 周囲の説得を拒否! 検事総長の椅子にしがみついた男 ……など 【目次】 序章 毒が回った政権 第1章 黒川と林、そして稲田 第2章 16年夏――事務次官人事への介入 第3章 17年夏の陣――黒川続投 第4章 17年冬の陣――3度目の正直を拒んだ上川法相 第5章 官邸の守護神の実像 第6章 苦肉の策 第7章 河井捜査とコロナ禍騒動 第8章 法務・検察の迷走 第9章 「決着」と「総括」 あとがき
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-「壮大なまわり道の中で研ぎ澄ました私の感性……頼れるものは、それしかない」 不安の時代を生き抜くヒントに富む、 ベストセラー作家の自伝的エッセイ 厳格な軍人家族に生まれた著者は、敗戦によってすべての価値観が根底から覆ってしまう。凛として「恥を知る」ことを説いた父が、戦後は見る影もなく落魄。そのくせ世の中が落ち着くと、徐々に昔の価値観に戻っていく……。そんな父と、暁子は確執を深める。家の中はぎくしゃくし、母とも心が通じなくなっていく。 また、結核を患ったせいで、幼い暁子は長期の入院を強いられた。外で遊ぶこともならず、彼女はおのずと自分自身に向き合うようになる。敗戦と結核、これが原点となった。 家族と離れて自由を謳歌した高校・大学時代。NHK入局後、野際陽子との出会いで悟った「私は私」という境地。そして、ある音楽家の男性との運命的な出会いと大失恋。さらに、パートナーを得た後にも暁子に影を落とす父と母の存在……。 波瀾万丈の来し方を振り返りながら、著者はあるヒントを投げかける。「天邪鬼」であること。そして「おめでたさ」を失わないことの大切さ。挫折と思えたものを逆転してこられたのは、天邪鬼とおめでたさがあったからこそ。 自分で考え、反骨を忘れない。自分で食べる。自分で決める……その大原則さえ守っていれば、人は自由に生きることができる。切れ味鋭く、かつ滋味深い著者の言葉は、不透明な時代を生き抜くための力を与えてくれる。
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4.1ようやく新人賞はもらったものの、執筆に行き詰まっている作家の孝夫は、医者である妻・美智子が心の病を得たのを機に、故郷の信州へ戻ることにした。山里の美しい村でふたりが出会ったのは、村人の霊を祀る「阿弥陀堂」に暮らすおうめ婆さん、そして難病とたたかっている明るい娘・小百合ちゃん。静かな時間と豊かな自然のなかで、ゆっくりと自分を回復してゆく二人が見つけたものとは……。極上の日本語で語られる、大人のためのおとぎ話。2002年秋、映画化原作!
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2.0アメリカにトランプ大統領が誕生して以来、「いま読むべき作品」「現実がSFに近づいた」と改めて注目を浴びている作品。 ときは冷戦時代。ベトナム戦争以降のアメリカは国外問題への関心を急速に失いつつあった。「輝けるアメリカ」「美しいアメリカ」というスローガンを掲げて当選した大統領は、国内問題には熱心だが、対外政策はどこか投げやり。 そんなとき、アメリカは突然、出現した「壁」に囲まれ、外部との交通、通信が一切、遮断されてしまう。 しかし、なぜか大規模なパニックは発生せず、「アメリカは生きつづけるだろう」と語る大統領のもと、アメリカ国民は意外に落ち着いていた。 「どう考えたって・・・・・・これはおかしい」 アメリカ国内に閉じ込められた日本人ライターは、そんな状況を不審に感じて調査を始める。 「アメリカは、“外”の世界に、ひどくいやな形で傷つき、萎縮(シュリンク)しはじめた。そいつは認めるだろ? 今の大統領は、その方向をさらに強め、妙な具合にカーブさせた。彼は“幸福な新天地時代”のアメリカのノスタルジイに訴え、そこからの再出発を考えているみたいだった」 「たしかにアメリカにとっては、“すてきな孤立”だ」 そして男がたどりついた真相とは・・・・・・。 1982年に文春文庫から発売された短編集『アメリカの壁』から、表題作「アメリカの壁」だけを取り出し、電子書籍オリジナルとして発売!
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4.5乃木坂46に1期生として加入した中元日芽香さんは、「ひめたん」の愛称で多くのファンに愛された人気絶頂の中、アイドルとしての活動を停止します。 実はこの5年ほど前、アンダーメンバーの頃から、彼女には異変が起きていました。摂食障害(過食症)を経験したのです。選抜入りどころか、なかなかアンダーの最後列から前に行けないストレスが、彼女を食べ物に向かわせたのです。 ようやく選抜メンバーに上がり、今度は1列目を目指す、という時期に彼女は、仕事を楽しめていないボロボロの自分に気づいたのです。家から出られない、涙が止まらない、リハーサルに行けない、笑えない、喋れない、伏し目がち……。ついには休業を余儀なくされました。医師の診断は「適応障害」でした。 それからの彼女の大きな支えとなったのは、カウンセラーの言葉でした。 「(カウンセリングで)あなたは秀でたものが何もないと言ったけれど、五年間も頑張り続けてきたことがすごいことだと思うよ。誰もができることじゃないんじゃないかな」 「今まで自分が泣けなかったから、代わりに身体が泣いてくれていたんだね。辛かったでしょう。頑張ったね」…… 日芽香さんは心身が回復していくにつれ、カウンセリングに魅力を感じはじめます。そしてカウンセラー養成スクールに入り、カウンセラーとして、自分の辛かった経験を生かす道を歩みはじめました。 アイドルとして何を感じ、いかにして適応障害を乗り越え、人の悩みを受け止める立場になったのか――。日芽香さんのこれまでの思いを余すところなく綴る、初の書下ろし作品です。 乃木坂46樋口日奈さん推薦!
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3.9映画「ある町の高い煙突」 2018年春撮影開始。 2019年春公開予定。 明治38(1905)年、買収によって茨城の地に開業した日立鉱山。やがて鉱山の宿命ともいえる煙害が発生。亜硫酸ガスが山を枯らし、農民たちの命である農作物までも奪っていく。 そこで、立ち上がったのが地元の若者・関根三郎(モデルとなった実際の人物は関右馬允)である。郷士であった名家に生まれ、旧制一高に合格、外交官という夢に向かって進んでいた。しかし、祖父・兵馬が煙害による心労で倒れ、人生が変わる。 こうして、地元住民たちと日立鉱山との苦闘のドラマが幕を開ける。 試行錯誤の末、1914年、当時としては世界一の高さを誇る155.7mの大煙突を建設し、危機を乗り切るのであった。 足尾や別子の悲劇がなぜこの日立鉱山では繰り返されなかったのか。 青年たちの情熱と今日のCSR(企業の社会的責任)の原点といえる実話を基にした力作長篇。
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4.210万人を動かした中国最大の民主化勢力幹部 逃亡2万キロの全記録。まさに現代の『水滸伝』だ。 巨額の贈収賄や不正ビジネスが横行する中国共産党、資産隠匿に手を染める高級幹部たち……。腐り切った現体制に業を煮やした共産党若手エリートは、社会問題を考える人々の食事会に参加したのをきっかけに、次第に体制改革運動に身を投じてゆく。 著者らを待ち受けていたのは、国内安全保安局(いわゆる秘密警察)による監視、尾行、盗聴だった。そして逮捕、監禁、拷問すれすれの非人道的な取り調べ……エスカレートする弾圧から逃れるため、彼らは家族も捨てて逃亡を開始する。 中国国内には当局の厳重な監視をかいくぐって民主化シンパたちの地下ネットワークが張り巡らされている。か細い糸をたどって潜伏先を探すが、すぐに当局の包囲網が彼らを追い込む。 逮捕された後、当局の取り調べは熾烈を極める。自白しない著者の前に、妻まで連れてこられ、強烈なプレッシャーをかけられた。運良く獄から出られても、監視の目はつきまとう。 息詰まるようなサスペンスが次から次へとやってくる中、それでも彼らは逃げ続ける。チベット、香港、ミャンマー、タイ……。拠点を移しながら活動を続け、ときおり北京にもこっそり戻り、体制改革へのアピールを続けてゆく。再び捕まったら一巻の終わり。ボロ雑巾のようになるまで人間性を破壊され、闇に葬られる。 祖国の民主化のため、凄まじい人権侵害と闘い続ける英雄豪傑たちの群像。
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3.81巻800円 (税込)冒険、ミステリー、人間ドラマ、恋愛……。 11人の人気女性作家が同じテーマに挑む短編小説集! 誰しも、自分だけの隠しごとを心の奥底に秘めているもの――。 実力と人気を兼ね備えた11人の女性作家たちがSNS上で語り合い、「隠す」をテーマに挑んだエンターテインメントの傑作! 『アンソロジー 捨てる』に続く「アミの会(仮)」が送る、注目シリーズ第2弾。 多彩な物語すべてに、共通の「なにか」が隠されています。 (答えが掲載されている「あとがき」は、最後にお読みください) これが、本物の短編小説集。 ※この電子書籍は2017年2月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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3.6スティーヴン・スピルバーグ製作でテレビシリーズ化もされた超大作。 小さな町を突如覆った巨大で透明なドーム。破壊不能のドームに封鎖された空間に恐怖と狂乱が充満する。帝王キングの新たなる代表作!
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-夢と野心をもって江戸に出てきた男は、商人として成功するが…… 長年連れ添った夫婦のすれ違い、出世と引き換えに大切なものを失った男……現代人の心を動かす、珠玉の七編を収録した時代小説集。 貧しい百姓の末っ子として生まれた捨松は、故郷の下野(しもつけ)を飛び出し一人江戸へ上る。十数年後、捨松は商売で成功するものの、兄との再会を機に「大切なもの」を失ったことに気づく――表題作「あんちゃん」のほか、夫婦のすれ違いや恩師への慕情など、姿勢の人々の心の機微を直木賞作家が丹念に描く。ほろ苦くも優しい短編集。 ※ 単行本 2010年5月刊 文春文庫版 2013年4月刊 文春文庫新装版 2024年2月刊 この電子書籍は文春文庫新装版を底本としています。
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3.0【*本書は2012年12月刊『新日本プロレス12人の怪人』(文春新書)をもとに新章を加え、再編集した決定版です。】 アントニオ猪木がついに亡くなった――。この不世出のプロレスラーが50年前に旗揚げした新日本プロレスは、キラ星のごとくスーパースターを輩出してきた。藤波辰爾、長州力、前田日明、藤原喜明、タイガーマスク、アンドレ・ザ・ジャイアント、タイガー・ジェット・シン、橋本真也、棚橋弘至……。プロレス取材60年の著者が秘話で綴る「闘魂伝承」。『新日本プロレス 12人の怪人』の増補改訂版。 第1章 アントニオ猪木 プロレスの妖怪 第2章 藤波辰爾 巨大な壁に挑んだ一番弟子 第3章 山本小鉄 道場と酒を愛した鬼軍曹 第4章 長州力 「猪木超え」を果たした反骨心 第5章 前田日明 3人の鬼が生んだ格闘王 第6章 藤原喜明 ガンになっても戦う関節技の鬼 第7章 タイガーマスク 二度と現れない天才 第8章 キラー・カーン 米国マット界を席巻した大型ヒール 第9章 アンドレ・ザ・ジャイアント ド迫力の人間山脈 第10章 タイガー・ジェット・シン 悪を商売にしたインドの狂虎 第11章 橋本真也 太く短く生きた破壊王 第12章 棚橋弘至 ビジュアルな異能派レスラー
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3.5「彼女とセックスできる理由を話して」 性的不能だと信じていた夫の愛人は、醜く太った中年の女だった。 専業主婦の日奈子のもとへ、ある日、夫の愛人と名乗る、太った中年女性がやってくる。 夫のユキは長らく性的不能だったはずで、日奈子とはセックスレスの日々が続いていた。 いったいいつから、私たちの関係は、こんなにも不安定なものになってしまっていたのか――。 日奈子は、衝撃のなかで、ある行動に出る。 どんな夫婦にも訪れ得る、あやうい瞬間。 繊細な描写で、残酷なまでにむき出される心の機微を描く。 解説・東直子 ※この電子書籍は2016年3月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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4.5ファイターズが総工費600億円を投じて完成したES CON FIELD HOKKAIDO。 資金調達、建設地探し……無数のタスクに立ち向かい、 大志を形にした男たちの物語。 ――あなたの心にフロンティアはありますか? 『嫌われた監督』『虚空の人』著者による感涙ノンフィクション! 【著者略歴】 ノンフィクション作家。1977年千葉県生まれ。名古屋外国語大学卒業後、 日刊スポーツ新聞社でプロ野球担当記者を16年経験。 2016年に退社し、Number編集部を経て現在フリー。 『嫌われた監督 落合博満は中日をどう変えたのか』でミズノスポーツライター賞、 大宅壮一ノンフィクション賞、講談社 本田靖春ノンフィクション賞、 新潮ドキュメント賞を受賞。最新刊に『虚空の人』(ともに文藝春秋刊)。
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3.8死ぬ自由があってもいいじゃないですか。 脚本家の橋田壽賀子さんは、戦争中の体験から、死は自分にとって身近なもので、人生にある種の諦めを感じていたと言います。戦後、自由な時代になり、テレビの人気脚本家として忙しい日々を過ごしている間こそ、そういった考えは遠のいていたそうです。しかし、精一杯生きてきて、一息ついた頃、橋田さんは自らの往生について考えるようになりました。自分はどうやって、死にたいのかと考えた橋田さんの答えは「安楽死」も選択肢のひとつとしてもいいのではないか、というものでした。その考えを、月刊文藝春秋で記事にしたところ、世間から大きな反響がありました。そこで、橋田さんが人生と「安らかに楽に死ぬこと」についての考えをまとめたのがこの一冊です。「文藝春秋読者賞」受賞の問題作の書籍化!
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4.6命の終わり、その場所はどこがいいですか? 住み慣れた自宅で幸せな最期を迎えるために。 親子の絆を探す3年間の遠距離看取り体験記。 (目次) 第1章 看取りのはじまり 第2章 介護保険が打ち切られた 第3章 コロナ禍の葛藤 第4章 父と娘の終末期 第5章 臨終まで 第6章 看取り後の気づき 〈父は入院も施設入所も拒み、住み慣れた家でひとり暮らしをつづけた。 私は終末期の父に付き添い、介護し、 死にゆく傍らでその一部始終を見ていた。(中略) あくまでも個人的な体験ながら、父と私に降りかかったさまざまな出来事を ありのままに綴りたい。父と同じように住み慣れた家で最期を迎えたい人、 家族を在宅で看取りたいと思う人たちに「家で死ぬ」というリアルを伝え、 真に納得した最期が訪れるよう、本書が一助となることを願っている〉 (「はじめに」より)
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4.0東大をしのぐ高偏差値化の陰で進む「白い巨塔」の危機! モラル低下、大量留年、レイプ事件、しのびよる「医師余り」時代、医師に向かない学生の急増…… 受験生の医学部人気はすさまじい。「医師になれば食いっぱぐれがない」「地位安定、高収入」という幻想が流布し、地方国公立大医学部≧東大(理III以外)、私立医学部底辺校≧早慶、が常態化している。 だが、高偏差値の学生がこぞって医学部を目指すようになったことで、医学部には大きな質的変化が起きている。やみくもな偏差値競争の結果、明らかに医師に向いてない学生までもが医学部に来るようになっている。医学界には「東大医学部の学生の3分の1は医師に向いていない」と指摘する声もある。学力は高いが医師という職業へのモチベーションが低い学生が大量留年してしまう現象も目立っている。 また、モラル低下も目につく。ここ数年、医学部の研究不正や患者多数死亡事故が相次いで発覚し、大問題になった。さらには医学生や若手医師が関与したレイプ事件や覚せい剤事件なども発覚している。こうした現象と医学部の超難関化が、まったく無関係とは言い切れない。受験エリートばかりの多様性のない環境の中で、他者の痛みを理解できない医師が育ったとしても、不思議ではない。 そもそも医学部は「職業訓練校」である。学問の追究というよりは、「手に職をつける」場所だ。サイエンスやハイテクの最前線ではなく医学部に理数系の人材が向かうということは、日本の将来にとって深刻である。 さらに深刻なのは、「医師余り」時代の到来だ。人口動態の変化と医学部定員急増、さらにはAIの台頭によって、近い将来、医師がワーキング・プアになってしまう可能性すらある。今現在は魅力的な職業に見えても、近視眼的な考えで学生が進路を決めてしまったら、大間違いをおかすかもしれないのだ。 本書はそうした医学部受験熱の盲点をえぐるだけでなく、東大医学部の凋落、「医局」の弱体化とヒエラルキーの崩壊など、医学界で起きている変化も詳述。さらに医学部を目指す人々のために、医学部6年間のリアル、「医師に向く人、向かない人」、現役医師や医学部教授が求める人物像なども紹介する。 東大をしのぐ高偏差値化の陰で進む「白い巨塔」の危機! モラル低下、大量留年、レイプ事件、しのびよる「医師余り」時代、医師に向かない学生の急増…… 本書は医学部受験熱の盲点をえぐるだけでなく、東大医学部の凋落、「医局」の弱体化とヒエラルキーの崩壊など、医学界で起きている変化も詳述。さらに医学部を目指す人々のために、医学部6年間のリアル、「医師に向く人、向かない人」、現役医師や医学部教授が求める人物像なども紹介する。
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-「忘れなかった『武士の品格』」、「美食家」、「月オタク」、「大ヤマ師」、「お伊勢参りは生涯で六度」 "忍者の里"から江戸へ――俳聖「芭蕉」誕生の秘密とは。そしていかに煩悩と戦い理想に生きたか。その人間味に迫る。 生涯の大半を旅に費やした芭蕉。しかし、生まれ育った伊賀に頻繁に帰るなど、心の拠り所は常に故郷にあった。 芭蕉はいかにして「俳聖」となり、俳句という文学で何を成し遂げようとしたのか――。人間芭蕉の旅の軌跡と素顔を紐解く。 序章 俳諧師「芭蕉」誕生前夜 第一章 江戸で決意した行脚詩人の道 第二章 野垂れ死に覚悟の旅 第三章 神様か、大山師か 第四章 俳聖の神髄とライバル井原西鶴 第五章 無頼の門人たち 終章 芭蕉の最期
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4.0人間についての普遍的な原理を難しい言葉で記述するばかりが「哲学」ではない。書物に書かれている高尚な哲学ばかりが「哲学」ではない。ときに肉声のなかに、手紙のなかに、あるいは人知れぬ行為のなかに、真の哲学は宿っている――。 祖国を離れ、ひとり異国の地でひたすらに歩いた作家・須賀敦子。強制収容所で絶望を目の当たりにしながら、人生の意味を深く問うた精神科医・フランクル。食に命をこめる料理研究家・辰巳芳子。震災や戦争に際して遺族に祈りを捧げた美智子皇后。 歩く、祈る、見る、聴く、喪う。「悲しみ」ともいうべき人生の場面で言葉を紡ぎ、ある哲学を体現した者たちの「生きる哲学」を、その行為のなかに読む。
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-平和の使者か、俗物か? 誰よりも人の心をつかんだ男の魅力に迫る 日本最大の新宗教、創価学会の池田大作名誉会長が2023年11月15日に95歳で死去した。 創価学会内で「永遠の師匠」とされる池田は、さまざまな毀誉褒貶に彩られた人物だった。 「貧乏の横綱」と自嘲するほど赤貧の出身ではあったが、1960年に32歳の若さで第3代創価学会会長に就任。以降、親しみやすい人柄と巧みな弁舌を武器に組織拡大に邁進し、会員世帯数827万(公称)もの信者を獲得するに至る。さらには公明党を創設し、念願の政界進出を果たした。 一方で、強引な折伏によって各地でトラブルが発生した。また、政教一致と受け取られかねない創価学会の主張は世論の大きな反発を招いた。ついには政教一致路線を公式に撤回せざるを得なくなる。以降、創価学会は「世界平和」を掲げ、池田は「平和の使者」としての顔を前面に打ち出すようになった。 組織内の権力闘争も波紋を呼んだ。創価学会はもともと日蓮正宗の信徒団体から生まれたにもかかわらず、日蓮正宗とは泥沼の争いを繰り広げ、最終的に創価学会は破門されてしまう。 それでも創価学会は、池田のカリスマ性によって求心力を保ち、創価学会は次第に「池田ファンクラブ」の様相を呈して行く。 しかし2010年以降、高齢の池田は表舞台から姿を消し、創価学会は「集団指導体制」に移行。池田の直接指導なしでも運営できる態勢になった。 池田を軽んじ醒めた目で創価学会を見る宗教2世3世の増加、選挙活動における集票力の低下、さらには会員の高齢化……池田大作とはいったい何だったのか? そして、ポスト池田の創価学会はどうなるのか――?
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4.1大きな話題を読んだ”体験型ミステリー”第2弾。 第一章「明神の滝に祈ってはいけない」 桃花はひとり明神の滝に向かっていた。一年前に忽然と姿を消した 姉・緋里花のSNS裏アカウントを、昨晩見つけたためだ。 失踪する直前の投稿を見た桃花には、 あの日、大切にしていた「てりべあ先生」を連れて 姉が明神の滝に願い事をしに行ったとしか思えない。 手がかりを求めて向かった観瀑台で桃花が出会ったのは、 滝の伝説を知る人物だった。 第二章「首なし男を助けてはいけない」 夏祭りの日、少年は二人の仲間を連れて大好きな伯父さんを訪ねる。 今夜、親たちに内緒で行う肝試し、その言い出しっぺであるタニユウに 「どっきり」を仕掛けるため、伯父さんに協力してもらうのだ。 伯父さんは三十年近くも自室にひきこもって、奇妙な「首吊り人形」を作っている。 その人形を借りて、タニユウの作り話に出てきたバケモノを出現させようというのだ。 第三章「その映像を調べてはいけない」 「昨夜……息子を殺しまして」。 年老いた容疑者の自白によれば、 息子の暴力に耐えかねて相手を刺し殺し、 遺体を橋の上から川に流したという。 だが、その遺体がどこにも見つからない。 必死で捜索をつづける隈島刑事は、やがてある「決定的な映像」へとたどり着く。 彼は先輩刑事とともに映像を分析しはじめ―― しかし、それが刑事たちの運命を大きく変えていく。 そして、書き下ろしの終章「????????はいけない」 ――すべての謎がつながっていく。前作を凌ぐ、驚愕のラストが待つ! 各話の最終ページにしかけられたトリックも、いよいよ鮮やかです。
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4.3永遠のヒーロー「鬼平」再来! 人気作家7名が、伝説の男に新たなる命を吹き込みます。 池波正太郎が長谷川平蔵を主人にした短篇小説「浅草・御厨河岸」を書いたのは、昭和42(1967)年のこと。 オール讀物12月号に掲載されたその短篇は大きな反響を呼び、「鬼平犯科帳」としての連載が始まりました。 「鬼平」誕生50周年を迎えた2017年。この記念すべき年に、7人の作家が「鬼平」へ新たな命を吹き込みます。 逢坂剛は「逢坂・平蔵シリーズ」の特別版、上田秀人は武家という官僚社会で生きる平蔵の立場を、諸田玲子は妖盗・葵小僧と鬼平の再対決、風野真知雄は人気シリーズ「耳袋秘帖」鬼平版。 門井慶喜が木村忠吾の食欲の夏を描けば、土橋章宏は平蔵と料理人の味対決、梶よう子は史実の長谷川平蔵に迫ります。これらの短篇に加え、池波正太郎が自らベスト5に選んだ鬼平作品の中から「瓶割り小僧」を特別収録。 各作品に池波正太郎のカット画を使用した、豪華な競作短編集をお楽しみください。
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4.4インチキ教祖から宗教2世の少女を救い出せ! ウイスキーバブル、過激な推し活、連続強盗団……停滞する日本で起こっているトラブルに、マコトが立ち向かう。シリーズ第19弾。 女子高生のルカは、父親が亡くなり、新興宗教「天国の木」に走った母親に養育放棄されている宗教2世だ。 マコトや自身も宗教2世だった子ども食堂の主催者・アズはルカに親身に接するが、彼女が教祖の目に留まり、花嫁候補に選ばれてしまう。 さらに、教団には教祖直属で荒事を請け負う部署があり、マコトたちに悪質な嫌がらせを仕掛けてくる。 マコトとタカシは、Gボーイズを動員し、ルカを救い教団をたたく計画を練るが……。 表題作のほか、投機目的で高騰するビンテージ・ウイスキーを狙うバイヤー、過激な推し活をする〈私生(サセン)〉、 闇バイトの連続強盗団が登場。難破船さながらの日本で起きている事件を鮮やかに切り取る全4編。 目次 大塚ウヰスキーバブル 〈私生〉流出 フェイスタトゥーの男 神の呪われた子
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3.9酔った勢いで応募した「予備自衛官補(よびじほ)」の試験が合格。全身あざだらけの戦闘訓練、土砂降りドロドロの匍匐前進。おまけにマスクなしの催涙ガス実体験。女子による驚きと笑いの体当たり記録です。はじめは見物気分だった彼女も、いつしか腕は周囲の自衛隊系女子に褒められるほど太くなり、腹から出る声も大きく居酒屋に一発でオーダーを通すほどに成長! 文庫版では予備自衛官にはじめて招集のかかった東日本大震災など、勤続6年を越えた岡田真理さんのスペシャルを2章追加です!
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4.82017年4月、長崎海星高校2年の男子生徒が首つり自殺した。いじめを示唆する遺書が残され、後に加害者の実名が記されたノートも発見された。 親族のみでひっそりと葬儀を終えた両親に対し、学校の教頭は自殺を「突然死」や「転校」に偽装することを提案する。学校がいじめを隠蔽しようとしているのではないかと疑問を持った両親は、息子がいじめを苦に自殺したことを全校生徒や保護者に伝え、再発防止に努めてほしいと要望する。 学校は自殺の原因を調査する第三者委員会を設置するが、第三者委がいじめと自殺の因果関係を認める結論を出すと、その報告書の受け入れを拒否する。両親が2019年2月に記者会見してその事実を公表すると、全国的な大きなニュースとなった。 だが、その後も、報告書を受け入れて再発防止策を履行するように県の指導を受けながらも、学校が態度を改めることはなかった。 そして、両親の会見から3カ月後、長崎海星高校では新たな自殺者が出た――。
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4.0ASD(自閉スペクトラム症)と ADHD(注意欠如・多動症)とを 併発した文学研究者が 世界を旅するとどうなるのか? コミュ障、フロー体験、脳内BGM、キマイラ現象、依存症、発達性協調運動症…… ゆく先々の土地で、“ゆらめく身体”と世界文学が溶け合い、 前人未到のワンダーランドが立ち上がる異色の「当事者紀行」本。 ・ウィーンの夜道を“反復”徘徊し、月面世界と接続する ・グラナダの“フロー体験”とヴァージニア・ウルフの『波』 ・美しきソニアと村上春樹をめぐるマインドワンダリング ・カサブランカ――“砂塵の水中世界”とムーミン谷…etc. 圧倒的に美しく、知的興奮に満ちたハイパートラベル当事者研究! 「脳の多様性」(ニューロダイバーシティ) の時代における、発達障害の新しい可能性がここに。
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-2014年6月、イラクとシリアで「イスラーム国」が広範囲の領域支配を行って以来、「イスラーム国」対策が中東をめぐる国際政治の焦点となってきた。掃討作戦の結果、2018年までに「イスラーム国」の支配していた地域は、ほぼ解放された。しかし、それによって中東に平和が訪れると予想する専門家は皆無だ。果たして「イスラーム国」後の中東はどうなるのか――。※「文藝春秋オピニオン2018年の論点」掲載記事を再編集して電子書籍化。
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3.7善と悪、愛と憎しみ、生と死が交錯する直木賞受賞作! 著者が切望した、「いま世界に一番いて欲しい人」とは? 不慮の死を遂げた人々を“悼む”ため、全国を放浪する若者・坂築静人。静人の行動に戸惑いと疑念を覚え、その身辺を調べ始める雑誌記者・蒔野。末期がんに冒され、家族とともに最後の時間を過ごしながら、静人を案じる母・巡子。そして、自らが手にかけた夫の亡霊に取りつかれた女・奈義倖世。 静人の姿が3つの視線から描かれ、その3つのドラマが、やがて1つの大きな物語の奔流となる。「この方は生前、誰を愛し、誰に愛され、どんなことで人から感謝されてでしょう?」静人の問いかけは、彼を巡る人々の心を、少しずつ動かしていく。 家族との確執、死別の悲しみ、自らを縛りつける呪縛との対決。そして避けられぬ死の傍らで、新たな命が――。静かな感動が心に満ちる感動の巨編!
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4.0イタリア男といえば、軽いノリの女好き「ちょい悪オヤジ」ばかり? 「史上最強」とされる古代ローマ帝国が誕生し、ルネサンスの文化・芸術が花ひらいたかの地には、世界史を動かし、時代を騒がせた男たちが歴史上に多く存在する。 文字通り「英雄色を好む」だったカエサル、ベッドの上でも天才だったダヴィンチ、華麗なる夜の外交官カサノヴァ、セックスと権力におぼれた独裁者ムッソリーニなど、なみはずれた才能と実行力を持ち、なおかつ華やかな女性遍歴がつきまとった「色悪党」たちの物語。
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3.5波の音が聴こえる海沿いの家で、老境に達しようとする男が、自らの人生に思いをめぐらせている。 そこには毒がある。蜜もある。禁断と倒錯のエロティシズムの果てに、甘くて危険な秘密が横たわっている……。 純文学作家として高い評価を受けながら、バイオレンスロマンの流行作家へ華麗なる転身を遂げ、官能文学の第一人者として長く君臨している作家・勝目梓。 近年は『小説家』や『老醜の記』などの私小説でも高い評価を受けている。 「さながら古酒の樽の栓を抜いたような、風味豊かな独白体」 逢坂剛が「朝日新聞」書評で作品を絶賛したが、石田衣良、小池真理子、山田詠美、重松清、北方謙三など、その作家性にリスペクトを寄せている作家も多い。 八十歳を超えて、さらに円熟味と凄みを増し、デビュー40年記念作品として書き上げた短篇集の「あしあと」に続いて、本格的な書き下ろし作品を発表する。 近親相姦、同性愛、SMなど、禁忌の性愛も描きながら、小説ならではのカタルシスに誘われる。 本物の作家による衝撃の長編小説である。
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5.02019年のNHK大河ドラマ「いだてん」第1部(第1回~24回)のシナリオ集。 「日本マラソンの父」金栗四三編の興奮が蘇る! 「いだてん」は宮藤官九郎氏が、4年近い月日をかけて完成させた大傑作だ。 第1部は、日本人で初めてオリンピックに出場した選手で「日本マラソンの父」と言われる金栗四三の半生を描いている。 同時代に生きた落語家の古今亭志ん生の生き様を織り交ぜながら、日本の明治から昭和のスポーツ史を見事に面白く“物語”に仕立てた。 これができるのは、エンターテインメント界のリーダー、宮藤官九郎しかいないだろう。 スポーツへのリスペクトと、落語に対する愛がぎっしりと詰まった作品だ。 この「完全シナリオ集」は、いわゆる決定稿と言われる役者やスタッフに配られる台本をまとめたものである。 台本は撮影現場で適宜変更されるため、実際放送されたものとの違いを楽しむのも、通にはおすすめ。 通でなくても、シナリオを読むことで、金栗四三の熱量や、若き志ん生の破天荒ぶりに泣いたり笑ったりができる。 そして、じっくりと宮藤氏の天才性を知ることになるだろう。 巻頭にはカラーでドラマの名シーンが、巻末には、豪華なオリジナル企画が3本収録。 中村勘九郎×綾瀬はるか対談/松尾スズキインタビュー/森山未來インタビュー 役者が、宮藤脚本をどう解釈し、どう演じたかが分かり、これも面白い。 何度も読みたくなる作品だ。 *本電子書籍は生田斗真さんの写真を掲載しておりません
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-「一九七二年以前に生まれた人となら、歴史意識を共有出来る気がする」。 札幌五輪、あさま山荘事件、ニクソン訪中など、エポックメイキングな数々の出来事で彩られたこの年は、六四年から始まった高度経済成長の激しい変化が完了し、大衆化社会へと突入していく戦後史の分水嶺となる一年だった。 縦横無尽に資料を渉猟し、一九七二年以降に生まれた者たちとの歴史意識の橋渡しを試みた、著者の代表的時代評論書。 解説・泉 麻人 ※この電子書籍は2006年4月に刊行された文春文庫版を底本としています。
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4.21985年に日本一となった阪神タイガース、このシーズンの対巨人戦、甲子園でのバックスクリーン3連発はいまや伝説となっている。あれから30年、本書では吉田元監督をはじめコーチ、主力選手はもちろんのこと、グラウンドキーパーやウグイス嬢に至るまで数多くの関係者に取材し、球団史上初の日本一がどのように成し遂げられたかを明らかにしている。
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4.1華文ミステリーの到達点を示す傑作! 名刑事クワンと弟子のローが挑んだ六つの難事件。 香港警察の「名探偵」と呼ばれた伝説の刑事クワン。2013年、末期がんで余命僅かな彼のもとに、難事件の捜査で行き詰ったかつての部下、ローがやってくる。 クワンが最後の力を振り絞り提案した前代未聞の捜査方法とは――。 戦後香港の現代史と一人の警察官人生を重ねながら、権力者と民衆の相克を描く華文ミステリーの傑作。 綾辻行人氏も絶賛! 最初の「黒と白のあいだの真実」を読んでまず、何と高密度・高レベルの本格ミステリであることか、と驚嘆した。 続く5つの中編も同様で、「本格」の典型からさまざまに逸脱していきながらも、すべてが実に本格ミステリ的な、優れた創意と技巧によってこそ成り立っているのだ。――という点も含めて、『13・67』は大変に感動的な1冊である。 ※この電子書籍は2017年9月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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4.3シアトル・マリナーズでのデビュー試合。初めての首位打者のタイトルの獲得、リーグMVP、メジャー記録のシーズン262安打、WBCでの連覇、不調にあえぐ苦悩、弓子夫人の献身、日の丸への強い想いまで――。日本球界からメジャーへの挑戦が決まった2000年秋から2010年シーズン直前までの100時間を超えるインタビューを収録。イチローのすべてがこの一冊に!
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3.0イチローはメジャーでなぜ成功したのか。 2001年、海を渡ったイチローの18年に及ぶ戦いを、最も近くにいた番記者が 取材ノートをもとに紐解いていくノンフィクション。 自分で決めたことを継続する。常識を疑う。成功体験をぶっ壊してまで、自らの感性を大切にする。信念を貫く。 それら彼のプレーヤーとしての在り方は、最後まで同じだった。 「道具やトレーニングが進歩しているのに、人間が変わらないのはおかしい」と話し、本気で「51歳まで現役メジャー」を 目指そうとした。他人に笑われようが、ケチを付けられようが、そこに可能性がある限り、最善を尽くすのが彼の生き方だった。 (プロローグより)
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3.5メジャーリーグでもレジェンドとなったイチロー。日本球界で成功をおさめ、メジャーへ旅立ち、シーズン262安打という大記録を成し遂げた頃、彼は、いったい何を考え、何と戦っていたのか。なぜ「天才」と呼ばれることを嫌っていたのか。著者の石田雄太氏は、イチローを徹底的に観察、分析したうえで、本人へ「インタビュー」という真剣勝負を挑んでいく。稀代のアスリート・イチローの真実の姿に迫る!
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3.9芝居の達人、人生の達人──。2018年、惜しくも世を去った名女優・樹木希林が、生と死、演技、男と女について語ったことばの数々を収録。それはユーモアと洞察に満ちた、樹木流生き方のエッセンスです。 〇モノを持たない、買わないという生活は、いいですよ 〇人の人生に、人の命にどれだけ自分が多く添えるか 〇欲や執着があると、それが弱みになって、人がつけこみやすくなる 〇子供は飾りの材料にしないほうがいい 〇アンチエイジングというのもどうかと思います 〇人間でも一回、ダメになった人が好き 〇もう人生、上等じゃないって、いつも思っている 〇女は強くていいんです 〇つつましくて色っぽいというのが女の最高の色気 〇最期は娘に上出来! と言ってもらいたい 【目次】 はじめに 第1章 生きること 第2章 家族のこと 第3章 病のこと、カラダのこと 第4章 仕事のこと 第5章 女のこと、男のこと 第6章 出演作品のこと 喪主代理の挨拶 内田也哉子 樹木希林年譜 出典記事一覧
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5.0「教育に税金を投じるのはムダ」「雇用対策の大変は無意味」「経済格差は知能格差だ」など、日本経済のタブーとされている8項目の現実に人気作家が迫った問題作。「月刊文藝春秋2016年10月号」掲載の記事を再構成して電子書籍化。
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-脚本界の名匠、入魂のエンタテインメント巨編 「年上の女が憧れなんスよ。駄目ですか。ラブしてくれませんか」 周囲の大事な人が次々と死んでいったことから、死神と呼ばれてきた人妻、斎(いつき)。冷え切った夫との生活に倦んでいた時、しなやかでいて荒々しい筋骨と濃密な体臭をまとった男・志田に出会う。 思いがけず落ちた年下男との恋、そして第三の男の登場。天国とはかくやと酔いしれる斎。しかしその恋と性愛が巻き起こしたさざなみは、次第に大波となって、裕福な病院長一家に集う女たちを巻き込んでいく――。その果てに惨劇と憎悪の宴が幕を開けた! 氾濫する美意識と諧謔で描く、生と性、死と詩のジェットコースター・ロマンス小説! ※本作品は、週刊文春、Kindleで連載された「真・天国の恋」を改題、大幅に加筆修正したものです。
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