★5 ハラハラドキドキ… 迫りくる追っ手から逃げられるか? 驚愕サスペンス #ハンティング・タイム
■あらすじ
かつて鉄工場で栄えていた街、現在は川や土壌は汚染されてしまい、斜陽の一途をただっていた。原子力テクノロジーの会社に勤める優秀なエンジニアのアリソンは、ある日娘と共に姿を消すことになる。な
...続きを読むぜなら、DVの罪で刑務所に入っていた元夫ジョンが出所してきたからだ。彼はアリソンを追い続けている。
勤め先の社長であったハーモンは、アリソンの捜索をコルター・ショウに依頼するのだった。
■きっと読みたくなるレビュー
おもろい。エンタメなサスペンスミステリーを書かせたら、まぁ世界一です。
ディーバーはどんな作品もそうなんですが、文字を追っているだけなのに、まるで映画を観ているかのように絵が見える。プロットの切り取り方やセリフや情報の出し方が上手い。
さて本作のメインの読みどころですが、ハラハラドキドキが半端ないのよ。追う者、逃げる者の距離感が絶妙。単なる追いかけっこではなく、実は頭脳戦、情報戦なところが熱いんすよ。ついに見つかっちゃう?捕まっちゃう? あーもう怖いし、そわそわしちゃう。でも読みたい。
そして絵にかいたように申し分のない登場人物。おすすめキャラは殺し屋の二人、卑劣で変態、でもどこか芸術的でクールな彼ら。後半にかけて徐々にイライラしてくるのが小気味よく、読み手にとってはニヤニヤしちゃうんですよね。
イチ推しはアリソンの娘であるハンナ。彼女のおかげで物語が面倒くさくなるけど、反比例して味わいも深くなってくるんです。懐かしいドラマTWENTY FOURのキムを思い出してしまいました。私は息子が二人いますが、やっぱり娘が欲しな~。可愛すぎだろうと… でも女の子を育てるのは難しそう。
お得意のサプライズ演出も光ってます。そもそもタイトルのハンティング・タイムの意味も、思っていたのと全然違いました。なるほどなぁ~。そして次から次へと、えっそうだったの?!という展開が読者を楽しませてくれます。終盤は顎が何度も外れましたよ…治すのが大変でした。
■ぜっさん推しポイント
ハンナとコルター・ショウと語る場面がカッコ良すぎて染みました。私は子どもたちにこんな風に思ってもらえるように生きているだろうか。どんなことでもごまかしたりせず、まっすぐ真剣に向き合うことが大事なんでしょうね。