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Posted by ブクログ
読書備忘録754号。
★★★★★。
コルター・ショウシリーズ。第一期三部作の完結です。
第一期とか、いつの間に。笑
なるほど、この先もこの世界でショウを活躍させるということですね。
さて前作。カルト集団に潜入し悪を暴き、叩きのめしたショウ。前作の最後に、父の残した記録を見つけたショウは父の意思を引継ぎ、新たな地へ!
父アシュトンは民間諜報会社ブラックリッジが行ってた<都市部活用構想UIP>を調査している中で、不可解な事故死を遂げた。実はこのUIP。とんでもない悪事。そしてこの悪事を暴く決定的な証拠を持って逃げた元社員エイモス・ゴールと共に父はその証拠を隠した。ゴールも不審死を遂げていた。
そして、ゴールが持ち出した決定的証拠はブラックリッジも血眼で探していた。父の隠れ家を調査していたショウをブラックリッジの工作員が襲う。万事休すの状況にあったショウを救ったのは、行方不明になっていた兄のラッセルだった!
そして、ラッセルとショウのコンビがブラックリッジの悪を暴く!とこんなストーリーです。
まあ、この先のストーリーはこの作品を読む上での肝中の肝なので、自分自身の備忘録としても触れないでおきます。笑
このストーリー、さらに面白くさせているのは数々の要素です。それを備忘として記しておきます。
①ショウの兄ラッセルに対する気持ち。父アシュトンを殺したのは実は兄ではないかとずっと疑っていて、それはラッセルにも伝わっていた。ちょっとでも兄を疑ったことを謝罪したくてしたくて・・・。でも謝るタイミングがどうしても。子供か!きみは!笑
今回2人はコンビで活躍しますが、ショウの謝罪出来ていないモヤモヤがずっと続く。その心理描写がストーリーに花を添えている。アメリカ人はなぜ謝ることがこんなに苦手なんでしょうね。笑
ただ、エンディングでは思わずやったね!というガッツポーズを作りたくなるような素敵な決着が待っている。
②サイドストーリーの面白さ。ブラックリッジ事案と並行して、誘拐された女性を見つける懸賞金ハンターの仕事が並行して進む。このサイドストーリーも面白い。
③ブラックリッジの悪行の裏にある更なる悪行。都市部活用構想とは?
ターゲットとした地域に麻薬をばらまき環境を悪化させ、地価を下げさせ丸ごと破格の値段で買いたたき新たな都市事業を進め、高利益を得るというもの。
しかし、その裏には、更に<エンドゲーム・サンクション>と名付けられた100年前の公文書を利用した陰謀が隠されていた。その公文書を公開し認めさせると、企業による独裁国家が成立するというもの。これを狙っているのはブラックリッジでは無くて、バニヤン・ツリーというブラックリッジ以上の悪徳企業。この陰謀が面白い!
④そして魅力的な脇役陣!前回カルト集団潜入でチームになったヴィクトリアともう一人の美女!笑
今後のシリーズに多分欠かせないショウのバックにいるチームのメンバーとラッセルの所属する組織としてバックにいるメンバーの凄腕さ!
⑤そして忘れてはならないのはアシュトンに仕込まれたサバイバルスキル。アシュトンの格言、・・・べからずシリーズが半端なく、どんな困難にも敵の裏の裏の裏をかいて潜り抜けていくプチどんでん返しの連発が最大の面白さ。
大満足の完結編でした!
第二期シリーズも始まっているようですので、ライフワークとして読んでいくシリーズになりました。
Posted by ブクログ
「こうなるといいな」っていうストーリーだった!
「こうなるといいな」っていう結末だった!
やっぱり凄いなディーヴァーは
こんなタイプの物語も書けちゃうんだよ
流浪の名探偵コルター・ショウは父を死に追いやった陰謀を最強で最高のバディと共に追う
それは父の死の直後に姿を消した兄ラッセル・ショウだった!
前二作を読んでショウの苦悩を共にしたので、この二人がみせる阿吽の呼吸がもう嬉しすぎてたまらないのよ!もう、上手いなー!
前二作がいろいろな意味でちゃんと繋がってる
全てがこの結末をむかえるために必要なことだったんだって思える
しかも、このスピード感
次から次へと「出来事」が「場所」が「人」が降ってくる(お、なんかいい表現じゃない?)
そして物語の核になる秘密がよく考えられてて、ほんとにありそう!って思えました
この辺も疎かにしないのもやっぱりさすがのディーヴァー
ファーストシーズン三部作が終了
というこはセカンドシーズンがあるってことですよね
これからもショウのいやいやショウ一家の活躍が楽しみ!
Posted by ブクログ
コルター・ショー・シリーズ三部作の、いよいよ待ちに待った大団円。このシリーズの特徴は、何と言っても常に動き回り続け、父譲りのサバイバルのテクニックを駆使して悪と対決するという主人公の個性である。
ディーヴァー作品の代表格、アームチェア・ディテクティヴの主人公リンカーン・ライムとは、まさに真逆である。それでいながらライムもコルター・ショーも、極端なまでの個性で娯楽小説の王道をゆくように事件に向き合ってゆくというキャラクター造形で、読者をとことん楽しませてくれる。
三部作の一・二作目は、それぞれに独立した物語でありながら、コルター・ショーの父や兄のことは伏せられ、ぼかされ、ほのめかされていた。父を殺したのは兄ではないかという、もうひとつの大括弧でのミステリを暗示しつつ、コルターと言う主人公の仕事である失踪人探しを二つの事件の追跡により、二つの作品として書き綴ってきたわけだ。
そして何よりも三作目にして一端大団円を迎えるのがいよいよの本書。やはり三作とも甲乙つけ難い面白さであるとは言え、この作品は別格の面白さだった。それはそう。ここまでの作品でさんざん暗示されて気を持たされていたコルターの家族に関わる真の敵の姿を、そして父の死の真相を本作では明らかにしてゆくのだから。
何よりも兄ラッセルが満を持して登場するのはエポックである。コルターとは違う性格というところが面白いし、今回はダブルヒーローでの巨大悪との闘いとなる。
ミステリーの核となる部分は、百年前の危険な文書をめぐるお宝探しの面白さである。そこに巨大悪の手先が次々と仕掛けてくる攻撃、というスリリングなアクション部分が相まって、ライム・シリーズよりも相当に迫力のあるファイティングやカーチェイスシーンなどが目立つ。
舞台がカリフォルニアというのもの、ニューヨークのライムに慣らされたディーヴァー読者にとり新鮮である。こちらのショー・シリーズは前作が人里離れた山中でのカルト教団潜入の物語だったが、今回は海に面した都市部に展開する情報戦。このシリーズは、とりわけ舞台となる土地が毎回変わるところも有難い。初期シリーズのロケハンター、ジョン・ペラム・シリーズがそうであったように。一つ所にじっとしていられない主人公、コルター・ショー様々である。
このシリーズがきっかけとなって、ぼくのディーヴァー過去作品読み返し活動がなぜか復活中。ツイストの連続にいよいよ飽きてきた頃を見計らって、ディーヴァーの方が劇的に作風に変化をつけてきた上、かくもラディカルなヒーローを作り出して勝負してくるのである。その作風転換にやられました。ディーヴァーの繰り出すマジカルな手法には、今後とも遠慮なくあやかり続けたいと思う。
なお、三部作が終わって本シリーズは次のフェイズに入るとのこと。ディーヴァーとコルター・ショーは今度はどこにぼくらを誘ってくれるのだろうか。
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小説・文芸
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