南木佳士の作品一覧
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ユーザーレビュー
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芥川賞とった頃に読んでいたと思っていたが、初めて読んだようだ。北軽井沢あたりを設定した病院のやもめの看護士の眼線で人の死をみつめた非常に静謐な冬の高原での人の見送りを書いています。四歳くらい南木先生の文章は丁寧で惹かれます。
Posted by ブクログ
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4編の短編からなる短編集。ダイヤモンドダストは芥川賞受賞作。
前半の3編は、タイでのカンボジア難民の医療支援に関連した物語。最後の1編は、脳卒中で倒れた父との晩年の物語。
死ぬまで運転士だった松吉と、ベトナム戦争にパイロットとして従軍したマイクの同じ病室での繋がりが印象的だった。
Posted by ブクログ
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解剖学実験=価値観が変わる死体の解剖
ポリクリ=病院実習
モルヒネ=安楽死剤
飾らない小説で、現実を見れた気がする。
医者は、命を救う側ではなく命を看取る側だと悟ったときの苦悩を知れた。
Posted by ブクログ
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「映画は小説とは全く別のものですから」
南木さんはそれだけ言い、小泉監督に映画化を快く了承したそう。
両方好きな僕には言い方が引っかかる。
寺尾聰を追いかけて、映画→原作と進んだ10数年前とは逆に、今回は、原作→映画と進んでみた。
たしかに、南木さんの言い方もわかる。
でもそれは、映画(映
...続きを読む像)と文字(連想)の表現方法の違いかも。
この映画がすごいのは、原作そのままの描写•セリフを点と点にして、その間を、原作を損なわないギリギリの演出で繋ぐ。
原作の延長線上に、キャラクターを創出していたりもする。
これは原作に惚れ込んだ人(監督)にしか成し得ない業。
原作も映画も極上。
でも敢えて、どちらかを選ぶとすれば、(まるで映画のレビューみたいになってしまっている今回だけど、)ストレートに表現されている原作かなぁ。
今思えば、医者でも小説家でもある南木さんは、自分の、医者部分を美智子に、小説家部分を孝夫に託していたか•••。
ん〜、唸るしかない。
Posted by ブクログ
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面白いのが、なんといっても阿弥陀堂に住むおうめ婆さんの存在。
主人公はおうめ婆さんのことを社会からあぶれた生活保護受給者のように見ていて、弱い者、守ってやるべきものとして捉えているふしがあるんだけど、阿弥陀堂に通うにつれ、おうめ婆さんにホトケのような神々しさが見えるようになってくる。
「方丈記」や「
...続きを読む歎異抄」が作中に出てくるけど、このおうめ婆さんこそが、鴨長明であり、親鸞なのだ。
1年間の山里生活を経て主人公は、その地にどっしりと根をはり今を淡々と生きる人の強さを理解し、心の礎のようなものを得る。
踵を地につけることの「確かさ」を実感できる本でした。
Posted by ブクログ
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