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Posted by ブクログ
舞台は東京の西の果ての遠誉野市。
童謡詩人:樹来たか子をめぐる人間が偶然?にも集まり
25年前のたか子の死に触れようとした途端に
止まっていた歯車が動き出した。
疑問に継ぐ疑問に振り回されて、眩暈すら感じて、
最後に待っていたのは予想外の結末でした。
「秋ノ聲」に書かれた「しゃぼろん、しゃぼろん」という
不思議な擬音については、実際に見に行った事がある。
言われてみれば、「しゃぼろん、しゃぼろん」と聞こえます。
ただ、初めて聞いた時に「しゃぼろん、しゃぼろん」という
音を活字として書けるかと言われたら、無理です。
そういう言葉を使えるところも、北森氏のスゴイところだと
改めて感じました。
Posted by ブクログ
私、北森氏のファンなんです。
特に異端の民俗学者・蓮丈那智(女性ですよ)と旗師・冬狐堂の。
なので初めてノンシリーズを読んだじゃないかな~もしかして。
本書もそうでしたが、北森氏のすごいところは、なんといっても複雑に絡み合うプロット!
読んでいて先が見えないのよ、ホント。
それと、本書にも民俗学的な部分も織り込まれているし。
あと、ラストの驚愕な真実には、お~~となってしまいました。
過去と現在、それから手記などをうま~くミスデレクションへと導いていたり。
やられた~っていう感じがします(笑)。
ますます北森氏ファンになったことは言うまでもありません。
まだ北森氏作品を読んでいない方には是非おすすめしたい作家です。
Posted by ブクログ
3
読み終えてから表紙を見てなるほどと思った。良い表紙である。ただ、背表紙にあるような「戦慄の」や「驚愕の」などといった枕詞が似つかわしい作品ではない。謎を引っ張りすぎて読み手に想像の余地・時間を多分に与えすぎ、その結果、どのような結末であれ「思った通り」と思われては驚きようもないだろう。そんな浅はかな予想予測を裏切るような結末が来るのだろうと期待してもいたのだが。妙な煽りがなければ不要な期待感を持つこともなく、結末にも、なるほどそう来たかとすんなり受け入れられたような気もするが、責任の擦り付けだろうか。
民族学的蘊蓄は相変わらず面白い。
Posted by ブクログ
全体的には暗い雰囲気で伝奇やホラーの匂いが漂うし心理的にもくる。実はこういうものには弱い。基本的に怖がりなので、なかなか先に進めなくなってしまう。(あるいは逆に筋追いでかっとばしてラストまで読んでしまうか。でもそれはもったいない。)
北森氏の長編は狐シリーズにしろこの作品にしろそういうものが多いのがつらいといえばつらい。伏線がきちんと張られているし、読み応えがあるので、言葉を大切に読んでいきたいのだけれども…怖い。
冒頭は一人の青年が登場する。影があり何らかの事情を抱えていそうなのだがはっきりしない。彼が主人公なのかと思えば場面は変わり、基本的には卒論に取り組む女子大生・真夜子を中心に物語は進む。彼女が選んだ卒論のテーマ、夭折した天才詩人・樹来たか子が謎の中心となる。彼女の詩にひきよせられるように、謎に近づいていく者たちに悲劇が訪れる。どこか影のある登場人物たちもいい。
語り手が(つまり視点が)二転三転し、(多少混乱はさせられるが)謎が部分的に解けていき、それが絡み合って遂には意味をなす。その面白さはミステリファンにはこたえられない。 伝奇的な雰囲気を漂わせつつ、骨格はしっかりとした本格推理小説で、その辺りが好感。
ただし、若干気になったのは、いくら伝奇的な雰囲気を盛り上げてそこが不思議な町だと言われても、そう都合よく事件の関係者が十何年後にご近所さんに集まってくるかね…というのが正直なところ。 ついでにいうと、樹来たか子さんの詩が私の心には響いてくれなかったので、事件の吸引力としてはふーんという感じ。そんなに夢中になるほど魅力的かしら…というのは野暮な話だけれど。
最後に明らかになる事実は、実は途中で登場人物の頭数を考えてもしかしたらそうかな…と思ってたんだけど、その後すっかり忘れていたらやっぱりそうだった…という。謎解きとしてはそれほど意味はないんだけど、物語の発端としてそれは必然だったんだな、というところか。(2006-03-07)
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小説・文芸
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