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Posted by ブクログ
≪内容覚書≫
贋札事件の容疑で逮捕された藤田傳三郎。
身に覚えのない傳三郎だったが、
贋札に「蜻蛉」が印刷されていると聞き、黙秘を貫く。
果たして、「蜻蛉」に、どんな物語が、秘められているのか。
≪感想≫
読み応えのある歴史小説だった。
藤田傳三郎や贋札事件については一切知らなかったが、
十分に楽しめた。
最初は、傳三郎にも宇三郎にも好感が持てず、
読み終えられるか心配もしたが、
途中から、ぐいぐい引き込まれていった。
蜻蛉を見捨てきれない傳三郎。
一心に傳三郎を思う宇三郎。
光と影の宿命を持った二人の男の対決、と、
紹介されているが、それほど対決した感じはしなかった。
なぜか、恋愛小説よりも切なく苦しい思いに駆られた。
この結末に不満はないし、
こう終わるしかなかったのだろうと納得もしているが、
それでも二人が笑って終わるハッピーエンドを見たかった。
微妙に史実が入る歴史小説は、
想像の翼を広げやすくて、本当に面白いと、
改めて思わせてくれた一作。
Posted by ブクログ
「暁英 贋説・鹿鳴館」にて絶賛されていたので再読してみる。
幕末から明治にかけての傳三郎と宇三郎という2人の男を中心に光と影を描いた……だそうなんだけども、いまいち物語の筋が弱い。そもそもある程度その時代の歴史を知らないと、とっつきにくくすら感じてしまうかもしれないと思った。
宇三郎は、よくわからない人物で途中まで面白いんだけど、後半の転節が激しく、一周して「まったく意味不明」になってしまったのが残念。読み込みが足りないのかなぁ。
傳三郎は、宇三郎に比べればまっとうなんだけど、それゆえに地味かつ、活躍している箇所がなぜか後世の伝説の引用になっており、見せ場がなくてかわいそう。
終盤駆け足過ぎるので、もう少しドラマがみたかったなぁ。
あるいは短編連作で各場で盛り上がりがあると「わかりやすい」話になったのかもしれない。
著者はこの作品も、「暁英 贋説・鹿鳴館」や「なぜ絵師に頼まなかった」も、幕末から明治である。きっとこの時代がすきなんだろうなぁ。もう少し他の作品でもこの時代を見てみたかったなぁと。
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小説・文芸
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