【感想・ネタバレ】蜻蛉始末のレビュー

あらすじ

光と影の宿命を負った二人の男。歴史ミステリー

明治12年、政商藤田傳三郎は贋札事件の容疑で捕縛された。維新前後の激動の世で、宿命を負った二人の男の友情と別離、対決を描く

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Posted by ブクログ

藤田組贋札事件って・・・ヤクザの話かと思ってました~( ̄▽ ̄;)  歴史小説だったのか~・・・って、いやいや、これがまた、めっちゃ面白くてですね!一気読みでした!!んもう、こういう小説って、めっちゃ好き♪ 四の五の言わずに、さっさと手に取って、お読みになることをお勧めします!!

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2013年05月23日

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ネタバレ

歴史小説・時代小説が好きな人にはおススメ!
幕末から明治という動乱の時代に生きた商人とその幼馴染の交流と離別、そして裏切りなどを描いた人間ドラマが中軸となるのだが、そこに政治的な皺苦などが絡まり、複雑な展開を繰り広げるのだが、北森鴻はやっぱり話を書くのが巧い! 登場人物たちの愛嬌ある性格が、物語を活き活きとさせていて、すらすら読める。
もう本当に面白い!
北森鴻は池波正太郎に影響を受けているのだが、これはむしろ司馬遼太郎的だと感じたのが印象的だった。

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2012年04月05日

Posted by ブクログ

 北森鴻の中で一番好きな作品です。

 題材になった藤田組の偽札偽造疑惑なんて歴史があることも知りませんでしたが、維新の有名人も裏で糸引いているしで、けっこう大きな疑獄事件みたいです。
北森さんは山口出身なので、この長州出身の財界の豪傑特別な思い入れがあったんじゃないしょうか。 
 偽札を偽造する場面の鬼気迫る描写が、とくに気に入ってます。
 
 

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2017年08月15日

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長州藩というものは、幕末期を描いた小説、ドラマなどで見聞きしているが、長州藩を主体としたものは一つもみた事がなかったので、ある意味新鮮でありました。

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2013年08月17日

Posted by ブクログ

作者としては珍しい本格時代長篇。やっぱり上手いじゃん。 藤田組贋札事件は「警視庁草紙」にも出てきたエピソードだが、 藤田伝三郎自身はそんな魅力的な人物ではない。 しかし、そこに宇三郎という魅力的な人物を 狂言回しとして配したことにとてもセンスを感じる(山本周五郎の「さぶ」を思い出した。そして「山風が好きなんだなぁ」というのを 存分に感じさせてくれる点で、なによりポイントが高い!

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2011年10月02日

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正直言って、中盤までは読むのが辛かった…。ただ、「最後まで読まなきゃ面白さが分からない。」と言われて読み始めたので、意地になって読んでました。ある所でそれまでの話しが収束し、「ああ、やられた。。。」と思う事請け合い!

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2011年08月30日

Posted by ブクログ

藤田伝三郎のことは全然知らなかったけど、小説として面白かった。
愚直で一途だった宇三郎が何故?って冒頭に示される結末に向かう、傍から見ると狂気、本人の中では正当な論理に従う心の動きに引き込まれる。
それが実は影だけではなく光も…。価値観を他者に求める人は怖い。

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2010年08月09日

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ネタバレ

≪内容覚書≫
贋札事件の容疑で逮捕された藤田傳三郎。
身に覚えのない傳三郎だったが、
贋札に「蜻蛉」が印刷されていると聞き、黙秘を貫く。

果たして、「蜻蛉」に、どんな物語が、秘められているのか。

≪感想≫
読み応えのある歴史小説だった。
藤田傳三郎や贋札事件については一切知らなかったが、
十分に楽しめた。

最初は、傳三郎にも宇三郎にも好感が持てず、
読み終えられるか心配もしたが、
途中から、ぐいぐい引き込まれていった。

蜻蛉を見捨てきれない傳三郎。
一心に傳三郎を思う宇三郎。

光と影の宿命を持った二人の男の対決、と、
紹介されているが、それほど対決した感じはしなかった。
なぜか、恋愛小説よりも切なく苦しい思いに駆られた。
この結末に不満はないし、
こう終わるしかなかったのだろうと納得もしているが、
それでも二人が笑って終わるハッピーエンドを見たかった。

微妙に史実が入る歴史小説は、
想像の翼を広げやすくて、本当に面白いと、
改めて思わせてくれた一作。

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2012年10月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 「暁英 贋説・鹿鳴館」にて絶賛されていたので再読してみる。

 幕末から明治にかけての傳三郎と宇三郎という2人の男を中心に光と影を描いた……だそうなんだけども、いまいち物語の筋が弱い。そもそもある程度その時代の歴史を知らないと、とっつきにくくすら感じてしまうかもしれないと思った。

 宇三郎は、よくわからない人物で途中まで面白いんだけど、後半の転節が激しく、一周して「まったく意味不明」になってしまったのが残念。読み込みが足りないのかなぁ。
 傳三郎は、宇三郎に比べればまっとうなんだけど、それゆえに地味かつ、活躍している箇所がなぜか後世の伝説の引用になっており、見せ場がなくてかわいそう。
 終盤駆け足過ぎるので、もう少しドラマがみたかったなぁ。

 あるいは短編連作で各場で盛り上がりがあると「わかりやすい」話になったのかもしれない。

 著者はこの作品も、「暁英 贋説・鹿鳴館」や「なぜ絵師に頼まなかった」も、幕末から明治である。きっとこの時代がすきなんだろうなぁ。もう少し他の作品でもこの時代を見てみたかったなぁと。

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2011年01月21日

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