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Posted by ブクログ
転移性肝臓がんを患う成瀬と、過去の傷を抱えて人生に迷う医師の佐倉。この二人が、それぞれの後悔と向き合いながら続ける旅の軌跡に、私は激しく心を揺さぶられた。
死の影が色濃くなっていく成瀬の、一つひとつの言葉や行動が今も胸に焼き付いている。もし自分が余命を告げられたら、絶望の中に立ちすくんでしまうだろう。しかし成瀬は違った。彼は限られた時間の中で、必死に自分なりの生きる答えを探し求めようとする。そのひたむきな姿は、「生きる」ということの本質が、単に時間の長さではなく、誰かと出会い、想いを手渡し、自分らしく時間を紡ぐことなのだと、言葉以上に雄弁に物語っていた。
そんな成瀬の命の光に照らされるようにして、佐倉もまた変わっていく。患者を救う立場であるはずの医師が、皮肉にも、死にゆく患者から「どう生きるか」という人生最大の教訓を学び、救われていく構図が実に切なく、そして温かい。この旅は、ただの逃避行ではなく、二人が本当の自分を取り戻すための、かけがえのない時間だったのだと思う。
Posted by ブクログ
余命宣告を受けた作家と主治医が人生最後の旅をする話
200頁弱の本で読みやすく、読後感も清々しい
ドラマ化しているようでそちらは観ず、といっても主演が妻夫木聡と渡辺謙ということは知っていたので、二人に当てはめながら読んだ
けっこう良かった
先が読める展開ではありつつも、胸アツになったとこもあった
読んでると、一緒に生きている、という感覚になった
「この世は美しいな」
向き合ったときにそう感じる
死に向かってたのに、
生きること、再生に向かってく
「幸せになれないかもしれないけど、幸せな瞬間はあるんじゃないですか?」
「誰かの冗談に、笑うことないですか?今日は気持ちいい天気だなって心が晴れることないですか?淹れたてのほうじ茶、うまいなって思うことないですか?」
Posted by ブクログ
妻夫木聡さんと渡辺謙さんのドラマを観てよかったので読んでみた。
表紙の絵やフォントの感じより遥かにとてもいい本だと思う。表紙で損している気がする。
なんで痛み止めをがんがん使えないのか。
がん末期ただ痛いだけで耐え続けることに何の意味があるのか。いろいろ直球。
7年に渡る闘病生活に疲れ、「もう殺してくれ」という成瀬と、「いいですよ」というボーヤ先生。
病院に退職届を出して、カリウムをこっそり持ち出して死ぬ選択肢もあるよとしてあげながら一緒に最後の時間を旅して回る。
ボーヤ先生と成瀬が旅をしながら二人はどういう結末を迎えるのか………。
「助けたいけど、助けられないから、人はただそばにいて、おしゃべりする」
これは小説だしこんなことはなかなか現実にはないと思うけれど、医者側の葛藤をも読むことで、頑張るしかないんだなと今は思えた。
おしゃべりする相手がいるのはなんとも幸せなことだと思う。
とてもいい本だった。暫く余韻に浸る感じ。
最後の井上さんがまた、よかった。
Posted by ブクログ
「夢みたいだったな、こうしてみると空想すると思い出すというのは同じようなものなのかもな、今は現実にはそれはない。どっちにしても」この成瀬の言葉に、
私自身が長年重ねてきた想いをもう一度理解した。さりとて「妄想」も(笑)
終末期を迎える人と、心病める人(医師)、そして取り巻く人のそして風景の物語。
桜、夕焼け、海、暖炉、満点の星、花火、学校の屋上。どれもこれも美しい描写。
映像化に当たり文庫化されたものではあるが、職業柄気になって手に取り、本のカバーを取り去り読んだ。(これはかなり正解だった)
また、人は1人ではないと想い知らされる本となった。
西行の一句。この本読んで思い出したので忘れる前に書いておこう「願わくば花の下で春死なむ。その如月の望月のころ 」さ、朝がきた
Posted by ブクログ
原作ではなく、テレビドラマ版を視聴。
一人の患者にあれほど感情移入する医者という設定がイマイチピンとこない。この辺の背景説明があればもっと楽しめたはず。
終末医療は誰のためにあるのか?という根本的な問いが重い。
『生きとし生けるもの』は、テレビ東京系列で2024年5月6日に放送されたテレビドラマ。主演は妻夫木聡と渡辺謙。妻夫木はテレビ東京初出演で初主演。
北川悦吏子のオリジナル作品であり、テレビ東京開局60周年特別企画。
人生に悩む医者と余命宣告された患者の2人が各地を巡るヒューマンドラマ。
あらすじ:
内科医の佐倉陸。彼は人生に悩みを抱いていた。そして、余命宣告を受けた患者の成瀬翔。2人は「人が生きる理由」「何を残すのか」という永遠の問いの答えを求め、各地を巡る。(ウィキペディア)
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